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“Live From The
River Of Dreams Tour” |
94年6月18日、リヴァー・オブ・ドリームス・ツアーの欧州公演最終地、ドイツ・フランクフルトはFestival
Hallでのコンサート映像。全21曲演奏されたうちの14曲が収録されている。日本国内では、「ジャーニー・トゥー・ザ・リヴァー・オブ・ドリームス」と題して95年1月に発売された“来日記念完全限定パッケージ”に、本DVDと同内容のVHSビデオカセットが組み込まれていたが、DVD化はもちろん今回が初めて。米本国の方では、作品としてリリースされること自体、今回が初めてとなるようだ。
ビリーは『リヴァー・オブ・ドリームス』(93)以来ポップフィールドではアルバムを制作していないわけであり、このライブツアーは、“アルバムをリリースしては、それをサポートする世界ツアーに出る”というサイクルで活動が行われていた時代の、現時点では最後のものということになる。当日の選曲はまさにベスト・オブ・ベストといえる内容であり、ドイツ人の熱狂ぶりとも相まって、ビリーとバンドは密度の濃いパフォーマンスを展開している。78年の伝説的な初来日公演以来、95年の阪神淡路大震災時の困難な状況下でのツアー続行も含め、日本のファンの前でも素晴らしいライブを見せてきたビリーだが、十代半ばからステージに立ち続け培ってきた高いエンターテイナー性が、ここでもいかんなく発揮されている。実はこの当時は、2人目の妻クリスティとの離婚後間もない時期であったが、そんな気配を微塵も感じさせることもない。
蛇足ながら、御存知のファンも多いと思うが、「マイ・ライフ」の間奏中日本語で「バカヤロー」と叫ぶのは、78年の初来日時に習得した得意技だ。その他様々な“小技”にも御注目を。
ビリーのライブ映像はさらにいくつか残されており、今後さらに日の目を見ることに期待したいが、まずは、既出の米大陸でのライブ映像の代表作「ヤンキー・スタジアムLIVE」と対をなすヨーロッパでのライブ映像の代表作として、本作品をお楽しみいただきたい。 |
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