nano-mugen compilation

2006.07.16(sun) 即日レポート!!

 NANO-MUGEN FES. 2006、いよいよ開幕! 小雨の降る中、横浜アリーナをぐるっと取り巻く開場待ちの行列からも異様な熱気が伝わってきます。昨年の2ステージ制から「1ステージ&スタンド席増加」と一新された会場レイアウト。2Fフロアに所狭しと並ぶ屋台の数々。誰もが1日(あるいは2日)十分に喰い、呑み、休憩もとりながら、最後までめいっぱい楽しみきるための「フェス」としての充実ぶりが窺えます。大切な荷物は大容量クロークに預けて、いざステージ前へGO。
 昨年に引き続いて、ナイスなヤマダ&キヨシの凸凹前説MCの後、一番手=チャットモンチー登場! 「アジカン先輩どうもありがとうございます!」とフレッシュな挨拶をかましつつ、いきなりエッジ鋭いオルタナ・サウンドで空気を一変させる3人。フェスが始まった!
 そんなムードがじわじわと立ち昇り始めます。続いてはUKパワー・ポップの雄=シルヴァー・サン。日本語で歌いあげる“Tokyo E Ikitai”などお茶目な顔も見せつつ、タフなリズム&ラウドなギター、絶妙のコーラスでぐいぐいと会場を引っ張っていきます。
 と、ここで転換中「キヨシがDJで回してるって!」という会話を聞きつけ、あわててKiyoshi's Barへ。すでに入場規制のかかっていた4Fでは、張り切ってダンス系のナンバーをスピンしまくるDJキヨシの姿が。このBarスペースは、お酒飲んだり踊ったりはもちろん、寝っ転がってダベれるコーナーも常設。とても横浜アリーナ内とは思えないクラブチックな空間になっているので、ぜひ一度。
 そして、バンド・ステージには“凡人のロックンロール”を歌いながら誰よりもロック・スターの匂いをふりまく3ピース、モーサム・トーンベンダー! 新曲含めて40分、眩いばかりのロックンロールを披露。次いでDJステージにUKからやってきた核弾頭DJチーム=ヤング・パンクスが看護婦ありスーパーマンありの大コスプレ・パフォーマンスを展開! この辺りからぐっと「ロック・フェス」的なプレシャス感が強くなってきた横アリ。
そして、再びバンド・ステージに戻って……そこには昨年に続いての登場、「エモーションと書いてロックと読むバンド」エルレガーデンの姿が! もう、会場全体が跳ぶ! 歌う! 今年初の入場規制&ありえないくらいの振動の中、「去年はちゃんと歌えなかったからさ」という細美のMCに導かれてのラスト・ナンバーはもちろん“Make A Wish”! フロアの空気が熱気で白く見えるほどの大熱狂ステージ!
 ふうと一息ついて2Fへ。場内には、ステージ/Barの入場規制の状況やフードエリアの混雑具合、グッズの売り切れ状況などをこと細かに教えてくれるモニター画面が多数。
夕方5時を過ぎてグッズも売り切れが目立ち、「横浜NANO-MU麺」はじめフードエリアの屋台にも「本日終了」の文字が見え始めました。
 さて会場に戻って……続いては、USピアノ・エモの新星、ドリーム・ステイト! 「ノミニイコウヨ」というMCの真意はわかりませんが、“Something to believe in”など普段はタイトなエモの曲を静謐なピアノ弾き語りで披露。
そして、「ヨッコーハマー!!」という絶叫とともに現われたのは、ex.ウィーザーのマット・シャープ率いるザ・レンタルズ! ヴェルヴェッツのカヴァー曲“Walk On The Wild Side”なども交え、笑顔とウィットと絶品のメロディーが交差した至福の60分ポップ空間。そして……。
 NANO-MUGENオーガナイザーにしてヘッドライナー=アジアン・カンフー・ジェネレーション1日目のアクト、19:45ついに開演! 皮切りは思わせぶりなリズムの“暗号のワルツ”。
“ワールドアパート”“ブラックアウト”など立て続けにかき鳴らした後のMCで「なんでバンドなのにフェスやってんのかっつったら……音楽が好きだから」と、赤裸々で切実な本音を漏らす「首謀者」の1人、後藤正文。アンコールで再び登場したレンタルズと共演。「昨日、アンコールでやってなかったから『なんで?』って訊いたら『できない。やって』っていうから、1日で練習してやりました」とゴッチ。そして会場大揺れの後…………1日目のアクトは大盛況のうちに終了。2日目の明日、NANO-MUGENはどんな灼熱のステージを見せてくれるのか? そしてDJキヨシはどこまで弾けるのか? など見どころ盛り沢山。2日目に続く!
文/高橋智樹