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BIOGRAPHY

デヴィッド・ギルモアデヴィッド・ギルモアは1946年3月6日英ケンブリッジに生まれる。彼はピンク・フロイドのギタリスト・ヴォーカリスト・ソングライターとして最も知られているが、ソロ作品や、ケイト・ブッシュ、ポール・マッカートニー、ピート・タウンゼンド等、他アーティストとのコラボレーションでも有名である。

ケンブリッジでシド・バレットとは幼少期からの友人。シドはロジャー・ウォーターズ、ニック・メイソン、リック・ライトとともにピンク・フロイドを結成する一方、デヴィッドは自分のバンド、ジョーカーズ・ワイルドで活動。のちにフラワーズ、ブリットと改名し、ヨーロッパ・ツアーにも出ている。デヴィッドは1967年、ピンク・フロイドのシンガー兼ギタリストとして加入を誘われる。精神障害に苦しむシドが脱退することになっていた。

デヴィッドのギターとソングライティングの才能は、ピンク・フロイドの1970年代における世界的成功の大きな要因となった。史上3位の売上を記録した「狂気」(原題:Dark Side Of The Moon)では、個性的なヴォーカルとギター・プレイを披露している。しかし、80年代への変わり目にはウォーターズがバンドの主導権をより強く握るようになると、二人の関係は衰退していった。

サイド・プロジェクトとしては、1978年に初のソロ・アルバム「デヴィッド・ギルモア」をリリース。ベースにリック・ウィリス、ウィリー・ウィルソンをドラムスに迎えた同作は、イギリスとアメリカでチャート・インした。ソロ2作目「狂気のプロフィール」は1984年にリリースされ、イギリスでは再びトップ20にランク・インした。

1985年、ロジャー・ウォーターズの脱退したピンク・フロイドの主導権を握ったデヴィッドは、ニック・メイソン、リック・ライトとともに、新生ピンク・フロイドのアルバム「鬱」(原題:A Momentary Lapse Of Reason)を制作。1994年、「対」(原題:The Division Bell)がそれに続いた。どちらも大西洋の両岸で1位にチャート・インし、ワールド・ツアーも完売した。続いて1995年にはライヴ盤とビデオ「PULSE」をリリース。ピンク・フロイドは1996年、アメリカのロックンロールの殿堂入りを果たした。その後2005年11月にはイギリスのロックンロール殿堂入りも実現した。デヴィッドは同年、音楽への功績を称えられ、CBE(上級勲爵士、名誉大英勲章3位)を授与された。

2005年7月、ロンドンのハイド・パークで行われたイヴェント「ライヴ8」にて、ピンク・フロイドはロジャー・ウォーターズを迎え、一度限りの公演を行った。ピンク・フロイドとしては1994年の「対」(原題:The Division Bell)ツアー以来。元メンバーのロジャー・ウォーターズとは、1981年以来の共演となった。

2005年を通じて曲作り・レコーディングが行われ、レコーディング・セッションは本人私有のボート上スタジオ「アストリア」や、世界的に有名なアビー・ロード・スタジオなどで行われた。デヴィッド・ギルモアのソロ第3作目となる2006年3月「オン・アン・アイランド」リリース。全英No.1を獲得し、ワールド・ツアーも大成功に終わった。2007年ロイヤル・アルバート公演の模様を収録したDVD『覇響』をリリースした。

デヴィッド・ギルモアはケイト・ブッシュのキャリア形成を手がけ、初期のドリーム・アカデミーにとっても特に重要な存在になっている。彼はセッション・ミュージシャン、プロデューサーだけでなく、コンサートおよびサウンド・エンジニアとしても活躍し、ロイ・ハーパー、ブライアン・フェリー、ロバート・ワイアット、ホークウィンド、ポール・マッカートニー、リンゴ・スター、サム・ブラウン、ジュールズ・ホランド、グレイス・ジョーンズ、トム・ジョーンズ、エルトン・ジョン、アーケイディア、プロパガンダ、ピート・タウンゼント、ザ・フー、スーパートランプ、ウォーレン・ジヴォン、様々なチャリティ目的の“スーパー・グループ”などなどと共演してきた。1999年、デヴィッドはポール・マッカートニーのロックンロール・アルバム「ラン・デヴィル・ラン」に参加。この共演に続き数回コンサートが行われ、リヴァプールの著名クラブ「キャヴァーン・クラブ」公演で締めくくられた。

同年代の中でも最高のミュージシャン、デヴィッド・ギルモアは、メロディ的にも構成的にも優れ、簡潔で表現力豊かなギター・ソロで知られている。全米・全英チャート1位となったピンク・フロイドの「アナザー・ブリック・イン・ザ・ウォール(パート2)」は、テクニックに走るよりも曲から感情を削ぎ落とした、影響力の多大なギルモアのスタイルを見せ付けている。ロック・ギタリスト達の中におけるデヴィッド・ギルモアの位置づけは、2004年にウェンブリーで行われた、フェンダー社「ストラトキャスター」発売50周年記念イヴェントで、ザ・シャドウズのハンク・マーヴィン、ジ・イーグルスのジョー・ウォルシュ、クイーンズのブライアン・メイ等伝説のギタリスト達に先駆け、ヘッドライナーを務めたことから解釈できるだろう。