制作スタッフインタビュー
音楽監督 中武敬文

中武さんなりの選曲作法というか音楽的な演出作法というか、そういったところはありますか?
台詞と合うときが気持ちよかったりするんですよ。偶然の産物だったりするんですけど。戦いのシーンとかで「うおりゃー!」とかシャウト系の台詞とか、思いっきりカッコつけた台詞とかをそのまま野放しにしておくと結構寒い場合があるんですが、そこにいわゆるカラオケ的に、唄うためのカラオケじゃなくて台詞のためのカラオケみたいになったときにはすごく気持ちいいですね。
それとやっぱり事前打ち合わせは大事ってことですかね。今回は監督と和田さんがじっくり話してるじゃないですか。TV作品だと最初に発注するときは話しますけどその後は音楽を作る作家さんは離れてしまう。でも結構ちゃんと作ってあればそれでも何故か合う。キカイダーのときはそれが結構多かったんです。戦いのシーンによくはまってた曲(サントラの2曲目 FRIENDS OR ENEMIES)は激しく始まってきて、戦いながら悩むところがあって静かな部分がやってくるという…。合い過ぎってくらい。あれも見岳さんと「戦いながら悩む感じ」みたいに作曲前にじっくり話をしてたから…。
まずはOVA1話目の見どころは?
1話でいきなり長い戦いのシーンがあって…そのへんですかね。戦いはやっぱ楽しいですよ。戦いじゃなくてもカーチェイスとかってさっきの「インディジョーンズ」みたいにそう言うところの音楽って印象的だったりします。
敢えて音楽を引いてないところとかも逆に楽しみだったりしますけど。昨日のライン引きの時点では(音楽を)かけるところはかける、かけないところはかけない、みたいな。メリハリというか。小賢しくない。潔い。それに4話とも何かしら違いがあって、毎回各話毎に新キャラクター登場とか、アクセントがすごいはっきりしてて。どの話数も楽しめると思います。
では最後に視聴者の皆さんへ一言
和田さんの壮大な音楽を楽しんでください。
アニメって実写と比べて音の作業に意味があって、心情とか風景とか周りの環境とかを音で表すことがあるんで、その辺もちょっと聞いてもらえればと思います。
(3/3)
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