TRACK 8.
シャーデー/ノー・オーディナリー・ラヴ
 ファッショナブル。84年にアルバム『ダイアモンド・ライフ』でデビューして以来、UK出身の4人組、シャーデーが語られる時、必ずと言っていいほどこの言葉が使われる。そこにはビジュアルの影響もあるだろうが、言葉本来の意味に反して、彼らの音楽は、意外なほど普遍的だと思う。15年以上を経た今でも流行の歴史に埋もれることなく、現在進行形の音楽として響く。そこにはシャーデー・アデュの官能的な ヴォーカルが放つ、独特のアンニュイ感も関係しているだろう。その独自性がアメリカでも評価され、85年のグラミー賞では最優秀新人賞を受賞している。収録の『ノー・オーディナリー・ラヴ』は、92年に全米で3位となったアルバム『love deluxe』からのもの。サントラには未収録だが、ロバート・レッドフォードとデミ・ムーアが主演した映画『幸福の条件』の劇中で効果的に使われ、話題となった。シャーデーも寡作家。8年振りの新作を昨年リリースしている。

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