TRACK 15.
カーディガンズ/ラヴフール
 90年代に突然舞い降りた、60年代風センチメンタルなポップ・ソング。古い機材を使ったサウンドとキュートなニーナのヴォーカル。カーディガンズの登場は、とても新鮮だった。95年の2ndアルバム『ライフ』の大ヒットは、スウェディッシュ・ポップの奥深さと、職人気質のプロデューサー、トーレ・ヨハンセンの存在を日本に知らしめた。これを機に、原田知世ら日本人シンガーが彼のプロデュースで、アルバムを制作している。収録の『ラヴフール』は、97年公開の映画『ロミオ+ジュリエット』のサントラに提供した作品。この曲が全米で2位となったことで、彼らの存在は、アメリカでも知られることとなったが、そもそも彼らの起用には日本が関係している。アルバム『ライフ』のヒット中にたまたま来日した、バズ・ラーマン監督がライヴで観た彼らを気に入り、自ら交渉したという。バンドの新作は来年だが、8月にはニーナのソロ・プロジェクトの初作品『ア・キャンプ』が発売されている。

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