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RAINBOW 2000 REPORT

C H A P T E R  2
 予想されていた交通渋滞をあっけなくスルーして到着した富士山2合目に位置する日本ランドは、今にも雨が降りそうなほどの曇り空で、まだ昼間だというのに少し肌寒い気がするほどだった。
会場内では出店の準備をしている人々が忙しそうにしている。
前日がちょうどガルシアの命日だということで、この会場内でデッドヘッズ(GREATFUL DEADの熱狂的なファンたち)によるパーティーが行われていたらしく、早い時間から来ている人にはサイケデリックな服装をした人が多く見受けられる。

 3時頃になると5時にオープンする予定の"RAINBOW GROUND"の入り口に並ぶ人の列が異常とも言える長さになっていた。
2万人は収容できるという広さを持つRAINBOW GROUNDに彼等がそこまでしてわざわざ長い列について待つには理由があった。最初そこには全く気付かなかったのだが、なんのことはない、少しでもステージに近いところに陣取るためである。
フェスティバルがスタートしてしばらくしてから石野卓球がプレイするそこに行ってみたが、まだ他のグラウンドがオープンしていない状態とは言え、信じられない程の混雑ぶりで、全く中に足を踏み入れる隙間がない。
何とか前後左右を見渡せる程度のグラウンドやや中央部に入り込んでみると、正確に把握しようはないものの、そこには既に1万人近くいたのではないだろうか?そんなことを考えているうちに、単調なシーケンスのトランシーな曲が一転して、突然美しいブレイクが入ってきた。電気グルーブの"虹"だ。会場にいたほぼ全員が一斉に歓喜の叫びとともに手を挙げる。そしてビートが入った瞬間その全員が元気に跳びハネ出した。ものすごい光景。地響きがしているかのようだ。
この時点、まだ始まったばかりの夕方だというのにこの盛り上がり。