世界的ブレイク後、初となる新曲「マンマミーア」のリリックビデオが公開!新曲リリースを記念した記者会見も開催。
今年5月、ヨーロッパ最大の音楽の祭典“ユーロヴィジョン・ソング・コンテスト2021”で優勝後、瞬く間に全世界でブレイクしたイタリアのロック・バンド“マネスキン”。ブレイク後、初となる最新曲「マンマミーア」のリリックビデオが公開された。
リリックビデオはメンバーが車に乗っている様子を1カメラで正面から撮影。楽曲の持つ独特なリズムに引き込まれ、つい目を奪われてしまう映像に仕上がっている。今後公開されるであろう本編のミュージック・ビデオにも期待が高まるところだ。
【「マンマミーア」リリックビデオ】
また10月7日にドイツ・ベルリンにて、リリースを記念した記者会見が開催され、メンバーによって最新曲「マンマミーア」への想いが語られた。
ロック・ソングでありながらダンスやクラブの要素があり、一度聴いたら記憶にすり込まれるメロディーが特徴的な同曲について、
「色んなことが起きてから初めてリリースする曲だからこそ、すごく興奮している」とヴィクトリア(ベース)は話した。
メンバーの身に起きた「色んなこと」とは言うまでもなく、5月にユーロヴィジョン・ソング・コンテストで優勝し、イタリア人アーティストとして前例のないグローバルなブレイクを果たしたという経緯を指す。
「『マンマミーア』は、マジになり過ぎていない楽しい曲で、遊びがある。こういうタイプの曲は作ったことがなかったけど、私たちは多くのことを体験しただけにインスピレーションには事欠かなくて、すごく自然に生まれたの」とヴィクトリアはさらに語っている。
ヴィクトリアが語るように楽曲にはこの5カ月間の体験がくっきり投影されており、熱狂的な支持を勝ち取る一方で、キャラの濃いバンドだけにネガティヴな声も浴びせられ、相反するリアクションに戸惑うことがあったともダミアーノ(ヴォーカル)は説明する。
「自分は素晴らしいことだと思ってやっていても、ほかの人たちには理解されなくて、批判されたりする。そういう状況を面白おかしく捉えて、歌詞に投影しているんだ」。まさに現在の彼らの叫びが凝縮した1曲である。
(記者会見の詳細レポートは下記参照)
新曲も世界各国で話題の最中、遂に彼らの大ヒットアルバム『テアトロ・ディーラ Vol. I』の日本盤CDも本日(10月13日)リリース。
ロック復活の狼煙を上げて拡大し続ける彼らに今後も注目だ。
【「マンマミーア」記者会見レポート】
70年代にはデヴィッド・ボウイとイギー・ポップがしばしば顔を見せ、無数のパンク~ニューウェイヴ・アーティストを迎え入れてきたベルリンの伝説的ライヴハウス<SO36>のステージに、さる10月7日、2021年のロック界を席巻する新たなスターが立った。もちろん、マネスキンのことである。
待望のニュー・シングル「マンマミーア」のリリースを翌日に控えた彼らは、<SO36>でひと足早くライヴで曲をお披露目。その模様をストリーミングでヨーロッパ各地のライヴハウスに集まったファンに届けたのだが、これに先立ってリモート形式で記者会見も行ない、近況を語ってくれた。
最初に話題に上ったのはもちろん、「マンマミーア」のメイキング。
00年代前半のガレージ・ロック・リバイバルの影響を感じさせる、ミニマルでファンキーで、今のバンドの勢いを映したこのアグレッシヴな曲は、他のマネスキンの曲と同様、4人のメンバーだけで書いたものだ。固い結束と友情を誇り、インタヴューも必ず全員揃って受けているという彼らは、結成以来外部のソングライターを使わないことにこだわってきたそうで、「僕らの曲はギターリフから始まることもあれば、ベースリフから始まることもあるけど、常に全員の音楽的嗜好がミックスされているんだ」とトーマス(ギター)。
中でも「マンマミーア」に関しては、「色んなことが起きてから初めてリリースする曲だからこそ、すごく興奮している」とヴィクトリア(ベース)は話す。
4人の身に起きた「色んなこと」とは言うまでもなく、5月にユーロヴィジョン・ソング・コンテストで優勝し、エントリー曲「ジッティ・エ・ブオーニ」のみならず「アイ・ワナ・ビー・ユア・スレイヴ」と「ベギン」を加えた計3曲が世界中のチャートを猛烈な勢いで駆け上がり、イタリア人アーティストとして前例のないグローバルなブレイクを果たした――という経緯を指す。「『マンマミーア』は、マジになり過ぎていない楽しい曲で、遊びがある。こういうタイプの曲は作ったことがなかったけど、私たちは多くのことを体験しただけにインスピレーションには事欠かなくて、すごく自然に生まれたの」。
なるほど、彼女が言う通り曲にはこの5カ月間の体験がくっきり投影されており、主なテーマは、スターダムのトリッキーな側面。熱狂的な支持を勝ち取る一方で、キャラの濃いバンドだけにネガティヴな声も浴びせられ、相反するリアクションに戸惑うことがあったとダミアーノ(ヴォーカル)は説明する。
「自分は素晴らしいことだと思ってやっていても、ほかの人たちには理解されなくて、批判されたりする。そういう状況を面白おかしく捉えて、歌詞に投影しているんだ。サビの部分はセクシュアルな内容なんだけど、そこでも主張していることは変わらない。性的指向・嗜好に関しても、どこもおかしくないのに理解されないことがあるし、人間の行動をどう受け止めるかは、その人次第なんだってことさ」。
ちなみに、“なぜ俺はこんなにホットなのかって? そりゃイタリア人だからさ”というくだりは、タイトル共々、イタリア人のステレオタイプを押し付けられることへの抵抗感を、皮肉を込めて表しているのだとか。「だって、僕らはイタリア人の典型からかけ離れていると思うから(笑)」。
またマネスキンを語る上で避けて通れない、ジェンダーフリュイドなファッション・センスについて訊ねられると、ヴィクトリアがバンドを代表して答える。「私たちがジェンダーに縛られていないのは、特に意識的なことじゃない。自分たちをありのままに表現しているだけ。
イタリアは保守的な国で、10代の頃は私たちもとやかく言われた。そういう風に、自由に自己表現することを妨げる偏見ってバカバカしいものだとずっと感じていたし、今の私たちはせっかくこうして人目に触れる立場にあるわけだから、ファッションの面でもポジティヴなメッセージを伝えたかった。みんな自分らしく行動すればいいんだってことを」。
さて、新曲が登場したとなると、次はサード・アルバムの進行状況が気になるところ。当初は今年中に発表したいと言っていた彼らだが、曲作りやレコーディングの時間をなかなか確保できないようで、ダミアーノ曰くもうしばらく時間がかかるようだ。「すでに数曲できているけど、何をやるにしても自分たちが100%満足できる形にしたいから、急がずに時間をかけるつもり。それまで取り敢えず、『マンマミーア』をエンジョイしてもらえたらうれしいね」。
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※「ジッティ・エ・ブオーニ」「アイ・ワナ・ビー・ユア・スレイヴ」収録アルバム
日本盤CD 10月13日リリース
SICP-6402 価格:¥2,640(税込)
※歌詞対訳、解説付き
収録曲
1. ジッティ・エ・ブオーニ ZITTI E BUONI
2. コラリーン CORALINE
3. リヴィディ・スイ・ゴミティ LIVIDI SUI GOMITI
4. アイ・ワナ・ビー・ユア・スレイヴ I WANNA BE YOUR SLAVE
5. イン・ノーメ・デル・パードレ IN NOME DEL PADRE
6. フォー・ユア・ラヴ FOR YOUR LOVE
7. ラ・パウーラ・デル・ブイオ LA PAURA DEL BUIO
8. ヴェンタンニ VENT'ANNI
日本盤ボーナス・トラック
9. アイ・ワナ・ビー・ユア・スレイヴ(マネスキン&イギー・ポップ)
I WANNA BE YOUR SLAVE(MÅNESKIN & IGGY POP)
【ミュージック・ビデオ】
「ジッティ・エ・ブオーニ」
「アイ・ワナ・ビー・ユア・スレイヴ」
「ジッティ・エ・ブオーニ」(日本語字幕Ver)
「アイ・ワナ・ビー・ユア・スレイヴ」(日本語字幕Ver)
【参考動画】
「ジッティ・エ・ブオーニ」(ユーロヴィジョン・ソング・コンテスト・パフォーマンス)
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