ジェシー・ハリス

 

ニューヨーク出身でグラミー賞受賞のソングライター、シンガー、ギタリスト、そして世界中のアーティストのプロデューサーとして活躍するジェシー・ハリスは、90年代半ば、EMI RecordsよりOnce Blue/ワンス・ブルーというユニットでデビューし、音楽キャリアのスタートをきった。以降は数えきれないほどのコラボレーションと、自身の名前で14枚のアルバムをリリースしている。新作『アクアレル』は15枚目となる。

2003年には新人だったノラ・ジョーンズがブレイクするきっかけとなった「Don't Know Why」で、グラミー賞ソング・オブ・ザ・イヤーを受賞。以降ハリスとノラ・ジョーンズは幾度となく共演し、ハリスのアルバムにも何度となくジョーンズがゲスト参加、ハリスはジョーンズのほとんどのアルバムでギターを担当している。2008年にジョーンズがリリースしたアルバム「The Fall」への曲提供をはじめ、イーサン・ホーク作/監督/出演映画「The Hottest State」のサウンドトラックに収録されたハリスの曲「World Of Trouble」をジョーンズが歌っている(ハリスはプロデュースもしている)。同サウンドトラックはハリス作曲のスコアのほか、ウィリー・ネルソンやエミールー・ハリス、キャット・パワー、ファイスト、ザ・ブラック・キーズ、M・ウォード、ブラッド・メルドー、ブライト・アイズら豪華アーティストがレコーディングした、ハリスのオリジナル曲が収録されている。

スモーキー・ロビンソン、ジョージ・ベンソン、パット・メセニー、キャンディス・スプリングス、アルバム「Like A Fire」ではギターとバック・ヴォーカルでもハリスが参加したソロモン・バークなど、ハリスが曲を提供してきたアーティストの中には、錚々たる面々が名を連ねる。作曲活動では、マデリン・ペルー、リズ・ライト、メロディ・ガルドー、マリア・ガドゥ、ヴィニシムス・カントアリアらとコラボレーションを果たす。プロデュースを手がけた作品には、フォホー・イン・ザ・ダークやサシャ・ドブソンのアルバムのほか、アルバムまるごとハリスの曲で構成されたペトラ・ヘイデンの「Seemed Like A Good Idea ? Petra Haden Sings Jesse Harris」(="妙案だと思った"の意、Sunnyside Recordsよりリリース)などがある。