岸 ミツアキ
1961年2月11日生まれ、和歌山県出身。

父親が音楽家だった影響で幼少時よりクラシック教育を受ける。中学時代からジャズにも傾倒し、高校時代に早くもプロ活動を開始する。関西を拠点にライブ、コンサート、スタジオ・ワーク、またテレビの音楽番組等のレギュラーを何本もこなすなど幅広く活躍した。1991年以降たびたび渡米し、ニューヨークで数々のセッションを行い、ピアニストのハンク・ジョーンズやウディ・アレンの映画の監督としても著名なディック・ハイマン他などとも交流を深め、独自の音楽スタイルを確立していった。1994年に活動の拠点を関西から関東に移し、数々のミュージシャン、シンガーとの共演を重ね、自己のトリオでの活動も精力的に行う。またミュージカル俳優として名高い「宝田明」

のショーチューンの折のピアニストをつとめたり、同じくミュージカルスター「大浦みずき」とオーストリア・ウィーンで公演、「阿川泰子」と香港「シティー・ホール」で公演するなど海外活動も多い。1997年、自己のトリオによる初リーダー・アルバム「ジャスト・フォー・ラヴァーズ/岸三晃・トリオ」を発売。1999年「BMGファンハウス」よりメジャー・デビュー作「クロース・トゥー・ユア・ハート/"セッション505"」(ハイビジョンTV放送も同時に収録)などラジオ・テレビでも活躍。1999年8月、毎年夏に西海岸サンフランシスコ近郊のコンコード市で開催されるアメリカの有名なジャズフェスの一つ「コンコード・ジャズ・フェスティバル」(第31回)に出演。ローズマリー・クルーニー、カウント・ベイシー・オーケストラ、マンハッタン・トランスファー、ジョン・ピザレリ、アル・ジャロウなどと同じステージに立った。2000年、アルバム「ステッピン・アンド・スインギン」(ニューヨーク録音)をリリース。ジョン・ピザレリの父親で数々の名セッションを支えてきたギタリストのバッキー・ピザレリ、ベースの名手ジョージ・ムラツとの共演で「スイングジャーナル選定ゴールドディスク」を獲得。ディック・ハイマン、アンドレ・プレビン、アート・テイタム、オスカー・ピーターソン、ハンク・ジョーンズ、ジョージ・シアリングなどを敬愛する。彼の演奏スタイルはオーソドックスでウィットに富み、またリリカルな味わいもあわせ持ち、歌心あるフレージーングには洒脱なジャズ・ファンが数多い。また確実なテクニックに裏打ちされたスウィング感は絶品で、ダイナミックで情熱的な中にも繊細なタッチはクラシック愛好家からも評価されている。