ジャミロクワイ

〈バイオグラフィ〉

60〜70年代ソウル、ファンク、ジャズをダンス・ミュージックとして再評価したレア・グルーヴ・ムーヴメントを下地にしつつ、ラテンやクラブ・ミュージックなどのエッセンスを吸収/消化し拡大していった幅広いサウンドのモードを指すアシッド・ジャズ。その初期の音楽活動においてインコグニート、ブラン・ニュー・ヘヴィーズ、ガリアーノ、コーデュロイ等のロンドンを本拠地とした面々と共に、1990年代始めのアシッド・ジャズ界を代表するものとなったジャミロクワイは、ボーカリストのジェイ・ケイ(Jason Kay)をリーダーとして結成された。バンド名は<ジャム・セッション>とアメリカ・インディアンの<イロコイ族>にちなんだもの (jam + Iroquois)。1992年、たった一枚のシングル「When You Gonna Learn?」 で世界中の音楽ファンに衝撃を与え、Sony Musicとアルバム8枚という異例の契約を果たし、93年にアルバム・デビュー。のちの90年代アシッド・ジャズブームを牽引し、’96年には3rdアルバム 『トラベリング・ウィズアウト・ムービング~ジャミロクワイと旅に出よう』 が日本国内だけで150万枚の大ヒットを記録。続く4thアルバム 『シンクロナイズド』 も日本国内で100万枚を突破した。2010年には日清カップヌードルのCMに本人出演して話題を呼んだ。ユニバーサル移籍後はポップ、ロック、エレクトロニカ等ジャンルを限定しない、以前とは違った音楽的方面も模索しながら支持を得続け、デビューから現在までに全世界で3,500万枚以上のトータル・セールスを記録している。その洗練された音楽性は、2010年代に登場した新世代のシティ・ポップ・アーティスト群にも多大な影響を与えている。

 

〈アルバム・ディスコグラフィ〉

1993年 『ジャミロクワイ』 Emergency on Planet Earth

1994年 『スペース・カウボーイの逆襲』 The Return of the Space Cowboy

1996年 『トラベリング・ウィズアウト・ムービング〜ジャミロクワイと旅に出よう〜』 Travelling Without Moving

1999年 『シンクロナイズド』 Synkronized

2001年 『ファンク・オデッセイ』 A Funk Odyssey

2005年 『ダイナマイト』 Dynamite

2006年 『ハイ・タイムズ:シングルズ 1992-2006』 High Times: Singles 1992-2006

以下のタイトルはユニバーサル・ミュージックから発売

2010年 『ロック・ダスト・ライト・スター』 - Rock Dust Light Star

2017年 『オートマトン』 - automaton

(2022年10月現在)