これぞビリー・ジョエル。「オネスティ」 や 「シーズ・オールウェイズ・ア・ウーマン」 といった永遠の名曲を彷彿させる新たな名バラードが誕生!
17年ぶりの新曲 「Turn the Lights Back On (ターン・ザ・ライツ・バック・オン) 」 が本日より配信開始。リリック・ビデオも同時公開。
1970年代後半から90年代前半にかけて 「素顔のままで」、「ストレンジャー」、「オネスティ」、「アップタウン・ガール」 など数々の世界的ヒット曲を放ち、今なお日本でも絶大な人気をほこる唯一無二の<ピアノ・マン>=ビリー・ジョエル。1993年発表のアルバム 『リヴァー・オブ・ドリームス』 を最後にレコーディング・アーティストとしての第一線をしりぞいてから、早や30年の年月が流れた。もちろん、ライヴ・パフォーマーとしては今日に至るまで現役であり続けており、豊富なレパートリーの中から編まれる変幻自在のセットリストで世界中のファンを魅了し続けているのはご存じのとおり。先日1月24日(水)に開催された16年ぶり、一夜限りの来日公演では、日本のファンへの目配せも完璧なセットリストで、満員の東京ドームを魅了した。(オフィシャル来日公演レポート)
東京ドーム公演直前の1月23日(火)に突然、実に17年ぶりとなる新曲をリリースすることを発表し、日本のファンのみならず世界中のファンを驚喜させたビリーだったが、遂に本日、その新曲 「Turn the Lights Back On」 の配信がスタート、リリック・ビデオも同時公開となった。
“Please open the door(ドアを開けてくれないか?お願いだから)” とパワフルな歌声で始まる意表を突く出だし。いきなりのビリー節炸裂に心を鷲掴みにされる。ピアノのみのシンプルな演奏をバックに、往年のビリー流バラードを淡々と歌い上げるビリー。サビに入ると展開される、「シーズ・オールウェイズ・ア・ウーマン」 や 「夏、ハイランドフォールズにて」 で聞かれたギターのアルペジオを模した流麗なピアノ演奏の再来。この1番はまるで、かつてのファン1人1人とビリーとのパーソナルな音空間を楽しんでもらうかのように用意された至高の77秒間だ。
2番に入り、バンド演奏とストリングスが加わり、美しくも荘厳な調べを盛り上げる。その演奏に負けないようにビリーのヴォーカルもシャウトしていく。かつての 「オネスティ」 がそうだったように。
間奏に入ると、クラシカルでありながらキャッチーで美しいカウンター・メロディの出現で、さらに耳を奪われる(どこかで聴いたことがあるような調べ……「!」。これはあの 「ピアノ・マン」 の間奏!?もしかしてセルフ・オマージュの可能性もあるのでは)。様々な仕掛けが詰め込まれた極上のバラード。「これぞ、ビリー・ジョエル!」 という素晴らしい出来栄えではないか。
“もういちど明かりを灯 (とも) すのを、僕は待ち過ぎてしまったのかな?” と歌われる歌詞は、普通に考えれば、別れた恋人もしくは妻との関係を修復しようとする男の心情が歌われているようだが、全盛期のビリーとかつてのファンとの関係に置き換えても成立し、ファンへの隠れたメッセージとして捉えることもできる。
新曲発表のニュースと同時に公開されたティーザー映像をよく見ると、冒頭に、1993年発表のラスト・スタジオ・アルバム 『リヴァー・オブ・ドリームス』 で最後に書かれた 「Famous Last Words (ラスト・ワーズ)」 の楽譜が映し出される。ピアノに対峙したビリーがその楽譜をめくり、新曲のイントロ*を弾く。その光景は、ビリー自身が歌詞の出だし (”Please open the door”) に呼応するかのように、長年閉ざしていたドアを開けているかのようだ**。
30年前のポピュラー音楽との決別宣言を撤回するようでちょっと照れくさそうにドアを開く70代のビリー・ジョエルを、満面の笑みで出迎えたい。
「おかえり、ビリー」 。
文:ソリアーノ・タナカ
*2月1日に全世界に同時公開されたヴァージョンは <ラジオ・エディット>(3分59秒)とのことなので、イントロはカットされているようだ。アメリカで発売される限定7インチ・シングルは収録時間4分21秒のエクステンド・ヴァージョンなので、恐らくイントロも存在していると思われる。
**このことから、2007年リリースの2曲はビリー的には例外の位置づけで、1993年に終えた作詞(・作曲)活動を踏襲する位置づけとして今回の作品が用意されたものと考えられる。
この曲のプロデュースを手掛けたのは、セリーヌ・ディオンやアリアナ・グランデへの楽曲提供で知られるグラミー受賞ソングライター/プロデューサーのFreddy Wexler(フレディ・ウェクスラー)。作詞作曲にはウェクスラー、Arthur Bacon(アーサー・ベーコン)、Wayne Hector(ウェイン・ヘクター)、ビリー・ジョエル本人があたった。
なお、ビリーは、現地時間2024年2月4日に米ロサンゼルスで開催される第66回グラミー賞に出演し、パフォーマンスを行うことが既に報じられている(ビリーがグラミー賞授賞式に出演するのは2002年以来年ぶり)。新曲 「Turn The Lights Back On」 の世界初生披露はあるのか?今から期待が膨らむ。
プレイリスト:ビリー・ジョエル 東京ドーム公演2024 セットリスト +1
17年ぶりの新曲 「Turn the Lights Back On」 を追加してヴァージョン・アップ!
2024年1月24日(水)、東京ドームでの一夜限りの来日公演セットリストのプレイリストが公開中。
新旧の名曲たちをシームレスにお楽しみください。
※プレイリストのヴァージョン・アップのタイミングはサービスによって前後する可能性がございます。
※一部サービスではプレイリストがヴァージョン・アップされない場合がございます。
<2024年1月24日(水)東京ドーム公演セットリスト>
1. My Life / マイ・ライフ(冒頭にベートーヴェン「交響曲第9番」を演奏)
2. Movin’ Out (Anthony’s Song) / ムーヴィン・アウト
3. The Entertainer / エンターテイナー
4. Honesty / オネスティ
5. Zanzibar / ザンジバル(冒頭に 「さくらさくら」 の一節)
6. An Innocent Man / イノセント・マン(冒頭にザ・ローリングストーンズ 「Start Me Up」 をビリーがモノマネ歌唱)
7. The Longest Time / ロンゲスト・タイム(冒頭にトーケンズ 「ライオンは寝ている」 を歌唱)
8. Don’t Ask Me Why / ドント・アスク・ミー・ホワイ
9. Vienna / ウィーン
10. Keeping The Faith / キーピン・ザ・フェイス
11. Allentown / アレンタウン
12. New York State of Mind / ニューヨークの想い
13. The Stranger / ストレンジャー
14. Say Goodbye to Hollywood / さよならハリウッド
15. Sometimes a Fantasy / 真夜中のラブ・コール
16. Only the Good Die Young / 若死にするのは善人だけ
17. The River of Dreams / リヴァー・オブ・ドリームス(ブレイクにバンド・メンバーのクリスタル・ タリエフェロがアイク&ティナ・ターナーの 「River Deep, Mountain High」 を歌唱)
18. Nessun dorma / 誰も寝てはならぬ(バンド・メンバーのマイク・デルジュディスがイタリアン・オペラの有名アリアを歌唱)
19. Scenes From an Italian Restaurant / イタリアン・レストランで
20. Piano Man / ピアノ・マン
(アンコール)
21. We Didn’t Start the Fire / ハートにファイア
22. Uptown Girl / アップタウン・ガール
23. It’s Still Rock and Roll to Me / ロックン・ロールが最高さ
24. Big Shot / ビッグ・ショット
25. You May Be Right / ガラスのニューヨーク(アウトロにレッド・ツェッペリン 「Rock and Roll」 を演奏)
関連動画
■「Turn The Lights Back On」 (Officialリリック・ビデオ)
https://youtu.be/hexZ5hwia08?si=eFhDZxqNG4aYEcnw
リリース情報
「ターン・ザ・ライツ・バック・オン|Turn The Lights Back On」 ※ 17年振りの新曲
2024年2月1日発売【デジタル配信/7インチVinyl (輸入盤のみ)】
▶「Turn The Lights Back On」 を今すぐ聴く
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『ビリー・ザ・ベスト:ライヴ!|Live Through The Years:Japan Edition』
■高品質Blu-spec CD2仕様
■2枚組全32曲収録(うち世界初CD化13曲、日本初CD化6曲)
■2023年最新マスタリング
■歌詞・対訳・解説付
NOW AVAILABLE ON CD AND DIGITAL(2023年12月20日(水)CD発売/デジタル配信)
※フィジカル商品:CD2枚組|品番SICP31669-31770 税込¥3,000(税抜価格¥2,727)
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『ピアノ・マン 50周年記念デラックス・エディション<SACDマルチ・ハイブリッド盤 7インチ紙ジャケット仕様>』(3枚組:SACD+CD+DVD)【完全生産限定盤】
2024年2月28日発売:SICP10151-4 税込¥6,600(税抜¥6,000)
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関連リンク
●日本のソニー・ミュージックの<ピアノ・マン50周年×来日記念>特設ページ
ビリー・ジョエル プロフィール
アメリカのNY州サウス・ブロンクス出身(1949年5月9日 生まれ)。ポップなメロディーと都会的なコンテンポラリー・サウンドに加え、現代に暮らす人々のありふれた苦悩や葛藤、生きる喜びなどを等身大かつリアルな筆致で切り取った歌詞が特徴的で、1970年代後半から1990年代前半にかけて世界的ヒットを連発。
クラシックの素養を持ちながら庶民的な “味” も出せるピアノのスタイルと、情感豊かにドラマを語れるシンガーとしての技量を併せ持ち、今なお世界中で愛され続ける唯一無二の「ピアノ・マン」。これまでに、『ニューヨーク52番街』 でのアルバム・オブ・ジ・イヤー、「素顔のままで」 でのソング・オブ・ジ・イヤーとレコード・オブ・ジ・イヤー、そして栄えあるグラミー・レジェンド賞を含む6つのグラミー賞を獲得(ノミネートは23回)しており、全世界で1億6千万枚以上のレコード・セールスを記録。アメリカでのレコード総売上第6位のアーティスト(ソロ・アーティストとしては第3位)となっている。
ロックンロールの殿堂とソングライターの殿堂入りも果たしており、『ムーヴィン・アウト』でトニー賞を受賞した他、米国議会図書館ガーシュウィン賞のポピュラー・ソング部門、ASCAP(米国作曲家作詞家出版者協会)のセンテニアル・アワード(100年に1回与えられる)も受賞した。
さらにはケネディ・センター名誉賞受賞者でもあり、ハリウッド・ウォーク・オブ・フェイムの「星」も獲得している。代表曲は、「ピアノ・マン」、「素顔のままで」、「アップタウン・ガール」、「ストレンジャー」、「オネスティ」ほか。
わかりやすい言葉をはっきりした発音で歌うビリーの歌唱スタイルと、独特な哀感を帯びた美しく親しみやすいメロディーは、日本人の感性にもストレートに響き、英語が完璧に分からずとも全ての “普通の人々” がそれぞれに情景を思い浮かべて自身の思い出を重ねることが出来る様な<人生のサウンドトラック>たりうる普遍性を持っている。ビートルズやカーペンターズらと並び、洋楽史上最も日本人に愛される海外アーティストの一人として、ビリー・ジョエルの作品はここ日本でも時代と世代を超えて生き続けている。
2023年、『ピアノ・マン』リリース50周年を記念して、50年前のシングル発売日である11月2日(=“いい譜”)が<ビリー・ジョエル「ピアノ・マン」の日>として、日本記念日協会により正式に認定された。 そして2024年1月24日に、16年ぶり一夜限りとなる東京ドーム公演が実現、日本のファンを歓喜させた。