アメリカでもっとも影響力を持ち、尊敬されている文化的先駆者のふたり、ボブ・ディランとマーティン・スコセッシが組んだ『ノー・ディレクション・ホーム:ボブ・ディラン -ア・マーティン・スコセッシ・ピクチャー』が、PBSテレビの数々の賞に輝いた番組「アメリカン・マスターズ」シリーズで9月26、27日に放送される。1961−1966年のディランの生活と音楽に焦点を合わせたドキュメント映画には、ディランの未公開のコンサートライヴ映像やスタジオレコーディングの映像、過去の映画のアウトテイク、貴重なインタヴューが収録されている。インタヴューでは、ディラン自身が初めてカメラに向かってこの重要な期間、生まれ故郷のミネソタ州ヒビングから現在でもディランの影響力を感じさせるニューヨークのグリニッチヴィレッジにやって来て、音楽的、文化的に中心的存在になるまでの過程を詳細に語っている。傑作映画と評価される『レジング・ブル』『グッドフェローズ』『アビエイター』の監督であるのにくわえ、アメリカのポピュラー音楽の歴史の熱心な記録者でもあるスコセッシは「ディランほど様々な影響を緻密に組み込ませて、個性的な、
ユニークな自作品を創造できるミュージシャンはほかにいないとわたしは思っている」と語っている。『ノー・ディレクション・ホーム』は、われわれの時代のもっとも偉大で謎めいた、文化的巨匠であるディランを驚くべき映像で余すことなく伝えてくれる。
『ノー・ディレクション・ホーム』は初めてつくられた本格的長編伝記映画で、
ナレーションは全編ボブ・ディラン自身が担当!しています。数時間におよぶ貴重な過去のモノクロフィルム、カラーフィルム、写真にくわえて、この映画のために新たに撮影された多くの独占インターヴューも挿入されています。インタヴュー登場するのは、ジョーン・バエズ、ニュー・ロスト・シティ・ランブラーズのメンバーでありカメラマンでもあるジョン・コーエン、アレン・ギンズバーグ、トニー・グローヴァー、アル・クーパー、ブルース・ラングホーン、ポール・ネルソン、スージー・ロトロ、ピート・シーガー、デイヴ・ヴァン・ロンク、フォークロア・センターを主宰していたイズィー・ヤング、ほか大勢の人たちです。