テクノ講座

Breakbeat(ブレイクビート)

ブレイクビートとは、サンプラー等を使って、既存のリズムを分解した上で再構築したものです。ヒップホップなどもブレイクビートの手法を使っていますが、(というか、ヒップホップがブレイクビートの元祖とも言えます)最近では、テクノの分野でブレイクビートを取り入れたものが非常に注目されています。その中には、ビッグビートという呼ばれ方をされるものもあります。
ドラムンベースのようにブレイクビートを使ったりするのですが、高速ではなくむしろ緩めのテンポで、そこに様々なサンプル(既存の音を録音し加工したもの)を加えたり、ギターが入ったり、TB-303(ローランドの昔のベースシンセサイザー)でうねったベースを入れたりと、様々な手法を取り入れています。もっとも雑食性の強いジャンルと言えるかもしれません。
代表的なアーティストにはノーマン・クックのFat Boy Slim(ファット・ボーイ・スリム)や、Chemical Brothers(ケミカル・ブラザーズ)などがいます。日本では、何と言ってもBoom Boom Satellitesが(ブンブンサテライツ)がその代表的な存在です。そして、ケンイシイも、新作「メタル・ブルー・アメリカ」で、ブレイクビートの手法を取り入れた作品を作っています。
日本のDJでは、Tomo Hirata(トモ・ヒラタ)やShinichiro Hirata(シンイチロウ・ヒラタ)がこういった選曲をしています。ちなみにこの二人は同じ苗字ですが、兄弟ではありません。
また、日本国内では、デジタル・ロックという呼ばれ方をされていたものもあります。ブレイクビートと重なる部分が多いものの、よりロック的なスタイルのものを差すことが多いようです。例えば、Prodigy(プロディジー)やUnderworld(アンダーワールド)をこの分野に入れるケースもあります。

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