1977年ニューヨーク州北部の①キャッツキル山地 で音楽一家の次男として誕生。8歳よりピアノと歌を始め、ティーンの頃にはサム・クックやレイ・チャールズなどを熱心に聴いて多感な時期を過ごす。その後ボストンの有名校、②バークリー音楽大学 に入学したが、卒業を待たずにニューヨーク・シティに移り住む。ダウン・タウンで始まった下積み生活は、③犬の散歩 やニュース・スタンドでのアルバイトからスタート。バーテンダーなどをやりながらバーやレストランに④自らを売り込んで 歌うチャンスを増やしていった。彼のパフォーマンスの評判はイースト・ヴィレッジ界隈でにわかに広がり、遂には⑤クライヴ・デイヴィス氏 (Arista Records創始者/現J Records代表)の目に留まりJ-Recordsと契約。03年にはアルバム「CHARIOT」でデビュー。名曲揃いのこのアルバムからはまず「FOLLOW THROUGH」がラジオ・ヒット。続くセカンド・シングル「I DON’T WANT TO BE」は人気TVティーン・ドラマ⑥「ONE TREE HILL」 のテーマ・ソングに決まったことがこのアルバムの大ヒットを決定づけ、遂にはミリオン・セールスに到達した。キュートな笑顔と飾らないキャラクターで、アメリカでは特に⑦女性に絶大な人気がある 31歳(シングル!)である。

①キャッツキル山地は“プリズン・タウン”&ウッド・ストック発祥地
大きな刑務所がいくつもあり“プリズン・タウン”とも呼ばれる地域。刑務所職員と囚人の家族が共に暮らすという変わった環境だったが故に、「周りの環境はいつも怒りで満ち溢れていた」という。もとシンガーだったというギャヴィンの父親も刑務所で働く看守だった。ギャヴィンがティーンだった時に全盛期だったヒップ・ホップ・カルチャーに染まらなかったのは、ただでさえ怒りに溢れた環境の中、音楽にまで「怒り」を持ち込みたくなかったからだと言う。また、この土地はウッド・ストックが最初に開催された場所の近くでもあり、彼の両親は10代の頃にヒッピーでウッド・ストックに行っていた。その影響でギャヴィンもヒッピー文化には小さな頃から慣れ親しんでおり、「偽者のヒッピーはすぐわかる!」らしい。

②バークリー音楽大学出身のミュージシャン
アメリカのマサチューセッツ州、ボストンにある有名な音楽大学。ジャズをベースとした音楽教育を行う世界で唯一の音大でもある。卒業生にはクインシー・ジョーンズやスティーヴ・ヴァイ、日本人では小曽根真氏など様々なジャンルのミュージシャンが名を連ねる。また、ギャヴィンと同じ“ドロップアウト組”にはジョン・メイヤー(なんと同学年だった!)やキース・ジャレット、パット・メセニーなどがいる。

③犬の散歩代行
ニューヨークらしいアルバイトの代名詞と言えるのがこのドッグ・ウォーカー。ニューヨークの街を歩いていると10匹以上もの犬を連れている人を見かけることがあるが、その正体はコレである。飼い主の留守中に家を訪ね、犬の散歩を代行して家に戻すのが仕事だが、概ね飼い主が裕福なことが多く、ギャヴィンも当時を振り返り「犬が自分がルーム・メイトとシェアしていた部屋よりも大きな部屋を持っていてショックを受けた」ことがあるのだと語っている。売れる前の下積み時代には地下鉄に乗るお金もなく、朝7時からのバイトに走って行っていたのだとか。

④自らを売り込んでー。
ニューヨークにはプロのシンガーになりたい人など星の数ほどいるー。1998年に大学を辞めてニューヨーク・シティに移り住んだギャヴィンの当初の目標は「定期的にライヴ活動できるようになること」。手当たりしだいのバーやクラブに「歌わせて欲しい」と頼んで回ったが、いつも世界中の恩恵を与えてやっているかのような(つまりえらそうな)態度を取られていた。やさしそうなルックスからは想像しづらいが、勝気なところもあるギャヴィンはそれでも負けじと何軒ものバーやクラブのドアを叩き続けて、遂には定期的にライヴをやるクラブに行きつく。さらにはそこでクライヴ・デイヴィス氏に見初められデビューが決まったというのだから、ニューヨークらしくドラマティックな形で人生を切り開いたと言える。

⑤クライヴ・デイヴィス
もはや洋楽好きなら知らない人はいないほど有名な音楽プロデューサー。アリスタ・レコーズの創始者でもあり、現在はJ-Recordsの代表を務める。古くはジャニス・ジョップリンやピンク・フロイド、ビリー・ジョエルなどからホイットニー・ヒューストン、さらには近年のスターたち、アリシア・キーズ、ジャスティン・ティンバーレイク、クリスティーナ・アギレラも全てクライヴによって見出された。


⑥ドラマ「ONE TREE HILL」
ノース・カロライナ州にあるトゥリー・ヒルを舞台に、バスケット・ボールに情熱を注ぐ異母兄弟が、ある女の子をめぐり恋の火花を散らす青春ドラマ。(アメリカでは「THE OC」に並ぶ人気)前作「チャリオット」からのシングル「アイ・ドント・ウォント・トゥ・ビー」がテーマ・ソングとして使われている。この大きなタイアップはギャヴィンを国民的なスターへと導く近道を作った。ギャヴィンが本人役として一曲披露し当時は話題となった。その結果このシングルはあの人気オーディション番組「アメリカン・アイドル」の候補者たちに最も良く歌われる曲の一曲になった。日本ではCSのドラマ・チャンネルSUPER! DRAMA TVで第一シーズンの再放送が放映中で、第二シーズン以降の放映も予定している。

⑦さりげモテ?!女性に絶大な人気の理由
決して目が覚めるような色男というタイプではないギャヴィンだが、それでも女性ファンを魅了して止まない。彼の音楽、ファッション、雰囲気全てに共通してある“さりげないかっこよさ”は相手に壁を作らせない。ドキドキさせず、リラックスさせるタイプの新モテ基準を満たした男性と言える。その世界観はニュー・アルバムの曲の歌詞にもよく現れており、恋人にジェラシーを感じる自分を責める「チーティド・オン・ミー」や、愛しすぎる不公平さを歌った「ヤング・ラヴ」、自分を理解した上で好きでいてくれる人に出会えた幸せを歌った「イン・ラヴ・ウィズ・ア・ガール」(リード・シングル)など、女性を決して上から見下ろさない視点で書かれた詞は多くの女性に共感を呼んでいる。