【ソフィーが変えなかったもの】

ソフィーの音楽の世界はデビューのときからちっとも変わっていない。
「相変わらずボブ・ディランを聴いているし、ラーシュといっしょに作ったアルバムであることに変わりはないわ」

ソフィーが信頼を寄せてきたデビュー時からの音楽パートナー、プロデューサーのラーシュ・ハラピの存在感は健在だし、二人のコンビネーションも変わっていない。

「ラーシュなら多くを語らなくても私が言いたいことを分かってくれるし、私もとても彼を信頼している。そしてなによりラーシュはすばらしいプロデューサー&アレンジャーだもの」

確かに彼女の音楽に向かうスタンスはちっとも変わっていない。シンプルで切ない旋律。どこか懐かしくて、でも絶対に他にはないアコースティックなサウンド。そして、研ぎすまされた言葉の数々。

「歌詞は、いつも意識しないでもそのまま浮かんでくるの。私の中にたまっているものをできるだけ素早くカタチにしてしまいたくなる。ただ、感じた瞬間にそのまま言葉にしている感じ。以前と変わったことといえば、今回のアルバムを聴くには根気がいるだろうっていうこと。難しいわけではないけれど、何かを聞き取るためには何度も何度も聴かないと、流れていってしまうかもしれない」