出演アーティスト 及び各賞発表!
各プロデューサー・アーティスト・クリエイターの総評
2年連続で審査員をやらせて頂きましたが、去年よりもレベルアップしているように感じました。
きっとまだ日本中にはたくさんの才能が隠れているのだと思います。
審査している途中で、もしかしたら自分が審査されているのではないかと思うような、ハッとする出会いがいくつもありました。
心を洗われるような、背筋が伸びるような思いが何度もしました。
貴重な経験をありがとうございました。
参加して頂いた皆さん、投票して頂いた皆さん、本当にありがとうございました。
いしわたり淳治
今回の応募は以前にも増して選考に悩みました。
ジャンルの壁を越えて素晴らしいアーティストの皆様に出会えました。
大神:OHGAを今井了介賞に選考したのはやはりHIPHOPという音楽のジャンルの壁を越えた表現力・楽曲の確かさ・エンターテンメント性でした。
そして英語と日本語の両方をシームレスに使い、これからより国際化していく音楽の世界に必要なスキルを持ち合わせているように感じました。
応募下さった全てのアーティストの皆様、どの楽曲もとても楽しく聴かせて頂きました。
今回のような素晴らしい機会を与えて頂きありがとうございました。
今井了介
彼らとOver The Dogsで迷ってたら、他の審査員が何人かそっちだったんで、じゃぁ俺、こちらかなと (笑)
MI-CA-NNもよかったなー。バンドを組むってあぁいうことだなと思ったし。
そういう意味じゃ、MI-CA-NNやTHEラブ人間位のなんかしでかしたろみたいな姿勢好き。
それでTHIS IS PANICの映像、ライブどちらも素晴らしかったので、調べてみたらi-tunesで酷評されていた (笑) で、逆に間違いないな、と (笑) わたし、あそこの批評のアンチだったし、むしろ形式を批評し、エンターテイメントまで引っ張りあげた彼らの高度なセンスには脱帽した。
よっぽどネットなんかに氾濫してる画一的なご意見様より好き。
音楽愛、それこそ綺麗事や温室栽培されたもんでない、なかなかハードな音楽愛を秘めた、でも毒気とユーモアを忘れないTHIS IS PANICのファンになりました。
MVがいいのに、ライブがイマイチかなと思ったバンドやサマソニじゃなきゃピッタリかもなーなんていう人もいました。だから自分がいいと思ったことだけ、それだけを追求して欲しいと心の底から思います。
ルールに関しては、個人的には一般投票で決まった300組以外から選択してもいいんじゃないと思いますよ。
実際そうしたいなと思ったバンドもいた。でも最初に決まっていたルールを途中で変更するのは好きではないんす。
それを意図した上で作品を選択し応募した人もいるだろうし。
ただ応募された作品を全て見るのは個人的には全然苦じゃないから、最初から審査員に一任ならそれが一番いい。
俺の意見なんかに左右されないでと思いつつ、俺は審査員なんだという誇りと自負は持ってやってますから。一般審査に関してはさきほどの某サイト (さっき書いてますが) の一般の方々の批評とか全く好きになれないし。
そんなことより一部の審査員が異を唱えたならその議論さえも公開した方が実は音楽の聴き方のレクチャーになると思う。
個人的にDJをやっているからでしょうがそういう批評性に面白さを感じる。
笑えるとかそういうのは個人差あるけど、音楽に対する姿勢はだいたい分かるじゃない。人がやってるからやらないって気概は最低でも欲しい。
まぁ、だからTHIS IS PANICだったんでしょう、やっぱり。
以下、私が満点をつけた方々
Over The Dogs
AFRICA EMO
水中、それは苦しい
MI-CA-NN
Jake stone garage
大神:OHGA
太平洋不知火楽団
KING
mississippiroid
THEラブ人間
ザ・乳化剤
FUNGUS
おもしろ三国志
white white sisters
(順不同)
とかです。
リリリとecosystemはライブやりたおした後、また絶対観たいっす。とりあえずここに名前を書いたバンドは個人的にこれからも聴いていきたいっす。はい。
大谷ノブ彦
まず、今回のコンテストの審査の方法とそのありかたに大いなる疑問を感じた。
あらためて言うまでもなく、このコンテストはまず一般投票で300位以内に入った応募者が審査の対象となる。
そうなってくると起こる事は、あたりまえのことであるが、「票集め」である。当然、組織票を多く集めたグループが上位を占めることになる。
そのシステム自体に異議をとなえるところではないし、自分のファンや身の回りのだれかに頭を下げてこつこつと票を集めることができたことはひとつの実力のうちだとは思う。
しかしこれだけだと、単なる数の論理の上で優位者を選び出しただけで、才能を抽出していくということとは何の関係もない。
実際に得票一位は宗教団体が母体の政治活動をサポートするライブなども積極的にやっている人であった。宗教に属しながら音楽をやることになんら異論はないが、組織票の象徴的な在り方だと、ぼくは思う。
本来審査員は、一般とは違うある種専門的または個人的評価をするためにいるはずである。
審査員を立てるということは、数の論理とは違うところで、対象を評価しようということである。
そうでなければ、選挙のように完全投票制にすれば良いだけである。
一般投票により300位から漏れた場合、どんなに才能があるアーティストがいようと、審査員の主観であろうと、サマソニ出場の対象にはさせないというコンテスト側の姿勢は、規則を遵守することのみを優先させただけの大きな不誠実さを感じた。
当初、審査員の主観枠があり、300位以下のものからでも選ぶことができるという話で、審査員になることを承知した。
が、ふたを開けてみると、というか審査の最終段階になって初めて、300位以内でないと本番の舞台には立てない、つまりサマーソニックには出られないという通告を受けた。
選べるのだが出られないのだ。
その時点で審査員を降りようと思ったが、自分が審査員であることで応募した者もいるかもしれないこと、自分の審査員としての力で来年からなんとかフェアなコンテストになってほしいということを鑑み、審査員を続行することにした。
最後の最後まで審査員というものの意味、票集めできなかったが才能あるアーティストを見つけ出しフックアップすることが審査員の役目であり、それが自分なりの審査員をやる誠実さだと主張したが、聞き入れられることはなかった。
これでは才能あるものを見つけ出し選出するのを困難にするばかりか、審査員の役割と能力すらもスポイルしていることになるのではないか。
よってぼくは、自分が正当な「審査」ができたとは思っていない。
あくまでeプラスの決めたシステムを遵守させられた上で「選出」をしただけだ。
もうひとつ、ライブチェックのありかたにも疑問を感じる。
動画による審査の時点で審査員から好評を得たグループでも、そこでライブを見て落される者がいるが、そのライブチェック自体は審査員の半数しか参加していない。
これではまったくフェアな審査とは言えないだろう。
以上がぼくの審査員としての総評だ。
これらのことをはっきりさせた上で、来年は一般投票が絶対的力を持つことがないような審査方法に改善し、より優れた公正なコンテストに向けて努力したい。
好きになったアーティストは「やまのいゆずる」「THIS IS PANIC」「THEラブ人間」「podo」。
そのうち三組は出場へ推すことができた。
そして300位圏外にも当然素晴らしいグループがたくさんいた。
MOROHAは300位圏外だったが、こんなに才能があってもなんら評価の対象にはならないというこのコンテストのありかたを問う意味でライブチェックに呼び、ust中継もやってもらった。
ハナからサマソニには出られないと知りながらも魂のすべてをぶつけたMOROHAのライブは、ぼくにとってはその日一番のものだった。
MOROHAには審査員特別賞のようなものを与えたいと思う。
曽我部恵一
今まで知らなかったバンド/アーティストにたくさん出会えたことに感謝しています。
以前から自分でも若いバンドを集めた自主イベント(「サモ・タノシゲーナ」)をやっていますが、今回を機にまた新しい発見ができ、嬉しく思っています。
バンドを「選考する」ということ自体ほとんど初めての経験でしたが、自分も高校生の頃にこういった選考に残り、ミュージシャンへの道が開けた人間のひとりなので、誠意を持って向き合ったつもりです。
「パフォーマンスチェック」については当日のスケジュールの関係で、すべての出場者のライヴを目にできたワケではなかったので、その点は残念に思っています。
加えて、「パフォーマンスチェック」というモノはあくまでも「審査」ではないということでしたので(これについては改善の余地があると思う)、すべてを自分の中で公平にする意味でも、もともとの「映像での選考」というところに立ち返って、「パフォーマンスチェック」には出ていませんが、各選考員の評価も非常に高く、個人的にもシビれた『mississippiroid』を推すことにしました。
まだ実際のステージは観ていませんが、彼らにはぜひ本番で自由自在なパフォーマンスをしてもらいたいです。歌モノのバンドではないけれど、彼らの音使い、バンドアンサンブルの構築の仕方が好きです。そのセンスにシンパシーを感じました。
自分と同じシンガー・ソングライターの出演決定を望んでいましたが、今回は選考されませんでした。
出場は叶いませんが、『華村灰太郎』さんには魅力を感じたし、『podo』というバンドの楽曲も良かったし、『MOGSTARR』は泣けました。
言い出したらキリがありませんが、今回出会った才能のひとつひとつを、僕は今後も応援していきます。
堂島孝平
エンタメ市場はサマソニ後もアーティストを応援します!
サマソニ≪meets≫ステージに出演したアーティストには、様々な≪meets≫ライブへの出演チャンスがあります!
2010年8〜9月のmeetsライブ
- エンタメ市場≪meets≫月見ズtv 8/13 (金) @青山 月見ル君想フ
- 『渋谷熱99℃』 9/9(木) @O-EAST
- ミュージックDNAトーキョー 9/19(日) @O-EAST
過去の実績
去年のサマソニステージに立ったアーティストが出演した《meetsイベント》
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Producer meets BLITZ 2010/3/19 〜 3/21
Producer meets BLITZe+エンタメ市場《meets》×SUMMER SONIC 09の最終選考を担当したアーティスト・プロデューサーから、今井了介、寺岡呼人、いしわたり淳治の3人のプロデューサーが中心となり、横浜BLITZ、赤坂BLITZで3日間開催されるイベント。《meets》でサマソニの舞台に立ったアーティスト(The Open Reel Ensemble、Who the Bitch、moja)も出演。
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エンタメ市場《meets》ライブ
Duo Music Exchange/晴れたら空に豆まいて/月見ル君想フ 他で実施
ソノダバンド、hello!、へきれき、世田谷ボーイズ、musiquo musiqua、Papersky、神聖かまってちゃん、moja、オープンリールアンサンブル、スティーヴ エトウが出演。
「このイベントはもっと凄いことになるかもしれない」。
僕はパフォーマンスチェックの後の、曽我部君、堂島君、いしわたり君との話し合いで胸がドキドキした。パフォーマンスチェックが終わって、このイベントの主旨、審査方法、そして一番大事な応募してくれたアーティスト達へのシンパシー。これらの話でライブが終わって4時間も白熱した会になった。
確かにレコード会社などが主催したオーディションは手練手管で、素晴らしい段取りで、イベントをこなすことができるかもしれない。
でも、アーティストが考え、アーティストが試行錯誤し、応募するアーティストの目線に立って、行われるオーディションは一番大事な事ではないだろうか?
そういう意味での、問題点、矛盾を僕たちが僕たちの目線で考え、アイデアを出し合い、修正し、どんどん成長できたら「凄いイベント」になると胸がドキドキしたのだ。
白熱した会の帰り道「夏が終わったら、すぐみんなで会おう」って別れた。
もう来年の「出れんのサマソニ」は始まっているのだ。
—総評—
パフォーマンスチェックを見て、「暴れるパフォーマンス」がとても多い事に気づきました。
これは否定でもなんでもなくて、ただこういうものが今のシーンなのかなと。
ただ、その「暴れる」中にも、“美しい暴れ”っていう人もいて、目が奪われました。
でも逆にシーンに逆行するようなアーティストが少なかった感もあります。
もっともっと個性のある人が出てきて欲しいとも思いました。
とはいえ、これだけ多くの素晴らしいアーティストが集まるオーディションも少ないのではないでしょうか?
どのアーティストのクオリティーも、とても高かったです。
個人的な主観ですが、歌詞のいいアーティストはやはり魅力的でした。
OverTheDogs、THEラブ人間、MI-CA-NNは、特に言葉が耳から離れません。
寺岡呼人
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