ラファエル・サディーク

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ファンに新鮮な衝撃を与え続ける、稀なアーティスト/プロデューサー、ラファエル・サディーク。本名チャーリー・レイ・ウィギンズ(Charlie Ray Wiggins)は1966年5月14日カリフォルニア州、オークランドに生まれる。6歳から楽器を弾きはじめ、教会や地元のイベントでベースを演奏してきた。ラファエルの才能はあのプリンスに認められ、彼の『Paradise Tour』でバンドメンバーとして参加後、シーラ・Eのアルバム・セッションでも活躍した。このツアーでラファエルは初来日も果たしている。このツアーでの経験を生かし制作活動を開始、兄ドゥウェインと従兄弟ティモシーと共に伝説のR&Bトリオ、(トニー・トニー・トニー)Tony! Toni! Toné!を結成する。デビュー・アルバムとなる『フー?』(‘88)をリリース、サード・シングル”リトル・ウォルター”は全米R&Bチャート1位となり、華やかなメジャー・デビューを飾った。そしてシングル”フィールズ・グッド”(‘90)が全米シングル・チャートでトップ10入りという大ヒットとなり、セカンド・アルバム『ザ・リヴァイヴァル』が600万枚を超えるセールス記録。メイン・ヴォーカルで、グループの中枢でもあったラファエルはシンガー/プロデューサーとしての才能を世界のR&Bファン達に知らしめた。サード・アルバム『サンズ・オブ・ソウル』(‘93)、そしてグループ最後となったアルバム『ハウス・オブ・ミュージック』(‘96)をリリース後、ラファエルはソロへと転向する。

しかし彼はすぐにソロ・アルバムを出すのかと思いきや、ディアンジェロ、ザ・ルーツ、スヌープ・ドッグ、TLC、メイシー・グレーといったアーティスト達へ曲を提供していた。2000年、ラファエルはア・トライブ・コールド・クエストのプロデューサー/DJのアリ・シャヒード・モハメッドとアン・ヴォーグのドン・ロビンソンと共にユニークなユニット、ルーシー・パールを発表した。シングル”ダンス・トゥナイト”が全米の大 都市部のラジオでヒット、セルフタイトル『ルーシー・パール』は全米R&Bアルバム・チャートで3位を獲得。アルバムは大ヒットまでに至らなかったものの、その個性溢れるプロジェクトを通して、多くのファン達がラファエルに秘めるミュージシャンとしての魅力と無限の可能性を確実に感じた。

ラファエルが音楽活動を開始してから20年以上経った2003年、ついに初ソロ・アルバム『インスタント・ヴィンテージ』をリリース。このマスターピースはグラミー賞3 部門にノミネートされ、ニュー・ミレニアムを代表するR&Bアルバムとなった。その後もジル・スコット、ジョン・レジェンド、メアリー J.ブライジ、アリシア・キースといったビッグR&Bスター達へ曲を書きながら、ライブ・アルバム『オール・ヒッツ・アット・ザ・ハウス・オブ・ブルース[ライヴ]』(‘03) とセカンド・アルバム『レイ・レイ』(‘04)をリリースし続けた。そしてレーベルをコロンビアに移籍、スティーヴィー・ワンダーをゲストに迎え、60’s 70’sのR&Bサウンドを見事に蘇らせた待望のサード・アルバム『ザ・ウェイ・アイ・シー・イット』(‘08)が世界発売された。期待と予想を遥かに超えたサウンドに、ファンの誰もが経験したことのない衝撃を受け、第51回グラミー最優秀R&Bアルバム賞を含む3部門にノミネートされた。2011年には4枚目のソロ・アルバム『Stone Rollin'』を発売。前作に続き60’s~70’sにレイド・バックした”インスタント・クラシック・アルバム“として絶賛され、全米R&Bチャートで3位を記録した。その後、他アーティストへの楽曲提供及び、アカデミー賞やグラミー賞のパフォーマンスの音楽監督を務めるなど、プロデューサー/ソングライターとしての活動を続けてきたが、2019年8月に実に8年ぶりとなるオリジナル・ソロ・アルバム『Jimmy Lee』の発売が決定。ラファエルのセルフ・プロデュースにより制作された今作は、これまでの作品に無かったような、ラファエル自身の内面を深く掘り下げた内容となっている。才能溢れるシンガー/ソングライター/プロデューサーとして高い評価を得てきたラファエル・サディークの8年ぶりとなるアルバムに、大きな注目が集まっている。