My Morning Jacket はKYのルイヴィルで結成された5人組。ヴォーカルでありソングライターでもある才能溢れた男、ジム・ジェイムスのもとに集まった、いとこでギターのジョニー・クエイド、ベースの2トーン・トミー、キーボードのダニー・キャッシュ、そしてドラムのパトリック・ハラーンがそのメンバーだ。

彼らのサウンドはロンサムで忘れがたく、そしてほとんどクラシック・カントリーというようなサウンド、そしてあの声だ。シンガーであるジム・ジェイムスの声はニール・ヤングのそれのように古い田舎の国道にしっくりとくる。それは独特な古きよきアメリカン・ポップ・ミュージックの世界を今ここに、君の部屋によみがえらせると同時に、今の時代のシンガーたちフレイミング・リップスのWayne Coyneやギャラクシー500のDean Warhamをも思い起こさせる。

My Morning Jacketのサウンドと曲が同時に完璧に融合して波のように押し寄せる。見渡す限りの大きな夜空を輝く星たちが埋め尽くしているような、そんな感じだ。そしてそこにはものすごく深い残響がかぶせられる。そう、ものすごく深い。しかしそれはヴィジュアルに訴える歌詞、圧倒的にシンプルでひたすら美しい歌そのものの魅力あってこそのものであることは言うまでもない。

バンドは1999年にDarla Recordsからデビュー・アルバムをリリースした。インディ・リリースながらそれは野火のように広がり、US以外でもその存在を知られるようになる。最も強いリアクションを示したのはヨーロッパだった。特にベルギー、オランダでその人気に火がついた。

バンドのセカンド・アルバムが「夜明け・At Dawn」である。My Morning Jacketはなにも変わっていないように見える。質の高いソングライティング、揺さぶられるような美しいメロディ、ユニークでエモーショナルなヴォーカル。そしてあのもはやお馴染みともいえるリヴァーヴ、残響だ。しかし彼らのライヴをみればその違いが見えてくる。よりラウドになり、パワフルでロックンロールなのだ。My Morning Jacketはより大きな世界を望むにふさわしいバンドとなった。オルタナ・カントリーではなく、インディ・ロックでもなく、ただの美しいクラシックなバンドとして。