マイケル・フランティ&スピアヘッド
「マイケル・フランティは
現代のアメリカを象徴するスポークスマンだ!」
ボノ(U2)

「現代の吟遊詩人マイケル・フランティは戦争に関する悲しいストーリーを平和的感情と共に織り込み、人々に涙を与えるだけでなく希望をも与えてくれる。それは力強く、正直で、人々の心に響くだろう」
サージ・タンキアン(システム・オブ・ア・ダウン)

「どんなに世界が混沌として恐怖に満ちていようとも、俺は、語り部として、そしてソングライターとして人々のスピリットを高め、それを維持する。この世の中のためにひとりの人間に何ができるのかって?ひとりひとりが立ち上がりみんなが連帯することで俺たち全員がそれぞれの役目を果たすのさ」 
―マイケル・フランティ

☆影響を強く受けたアーティスト
ボブ・マーリィ、カーティス・メイフィールド、マーヴィン・ゲイなど

☆これまでツアーで共演したアーティスト
U2、フージーズ、ベン・ハーパー、REM、
デイヴ・マシューズ・バンド、KRSワン、ジギー・マーレーなど

☆これまでパフォーマンスや講演で共演したアーティスト
ウィリアム・バロウズ、マイケル・ムーア、モハメド・アリ、ビル・クリントンなど

☆彼がプロデュースする“POWER TO THE PEACEFUL”フェスティヴァルは
サン・フランシスコで5万人の観衆を動員


20年近くのキャリアの中で、ブラック・ブーツを履いた若者の怒りの代弁者から、社会的正義を響き渡らせる裸足の語り部へと自らを成長させてきたマイケル・フランティ。これまでにU2、フージーズ、ベン・ハーパー、ブラン・ニュー・ヘヴィーズ、サイプレス・ヒル、フガジ、デイヴ・マシューズ・バンド、KRSワン、ジギー・マーレー、ア・トライブ・コールド・クエストなどとツアーをし、ウィリアム・バロウズ、マイケル・ムーア、モハメド・アリ、ビル・クリントン元大統領、ザップ・ママらと講演やパフォーマンスで共演した経験を持つ彼は、軍事主義、人種差別主義、行き過ぎた商業主義、エイズの蔓延、死刑制度などへNoを突きつけ、平和と平等の獲得のために邁進してきた。今日で最も力にあふれた楽曲の数々を彼にもたらした中東国への旅の経験を経て、地元サン・フランシスコやキングストン(ジャマイカ)などで制作された、スピアヘッドとしては約3年振り5作目となる最新作「イェル・ファイア!」には、スライ&ロビー、P!NK、マリオ・カルダートJr.ほかが参加。

カリフォルニア州サン・フランシスコ市に産まれる。アフリカンとネイティヴ・インディアンの血を引く父と、アイルランド、フランス、ドイツの血を引く母の間に生まれ、白人夫婦の養子として育つ。
1986年:初のバンド、ビートニグスを結成
1987年:デッド・ケネディーズのジェロ・ビアフラのレーベル<オルタナティヴ・テンタクルズ>のコンピレーション『Oops! Wrong Stereotype』に参加。アルバム『The Beatnigs』をリリース。
1990年:新バンド、ディスポーザブル・ヒーローズ・オヴ・ヒップホップリシー結成。
1992年:アイランドよりアルバム『Hypocricy Is The Greatest Luxury』をリリース
1993年:ビートニク世代の詩人ウィリアム・バロウズのスポークンワード・アルバムの制作に大幅に関る
1994年:新バンド、スピアヘッドを結成。アルバム『Home』をリリース
1996年:メンバー・チェンジを行った新生スピアヘッドのアルバム『Chocolate Supa Highway』をリリース
1999年:自らプロデュースする“Power To The Peaceful”フェスティヴァルを初めて開催
2001年:スピアヘッド名義のサード・アルバム『Stay Human』をリリース
2003年:アルバム『Everyone Deserves Music』をリリースし、フジ・ロック・フェスティヴァル’03で初来
日を果たす。
2005年:『I Know I’m Not Alone』を大学のキャンパスや世界各地のフィルム・フェスティヴァルなどで公開開始。マウイ映画祭(ハワイ)、ブリスベン映画祭(オーストラリア)、ロッテルダム映画祭(オランダ)、スラムダンス映画祭(アメリカ)で優秀作品に選ばれた上、サン・フランシスコで行われた“World Film Festival 2005”で最優秀作品に輝く
2006年:7月『I Know I’m Not Alone』がロス・アンジェルスで上映開始
9月Power to the Peaceful Festivalをサン・フランシスコで開催
      10月、単独日本ツアーを東京と大阪で行う


【スライ&ロビー、P!NK、マリオ・カルダートJr.他が参加した最新作「イェル・ファイア!」】
『Yell Fire!』は、フランティの中東(イラク、イスラエル、パレスチナ自治区)の戦闘区域での経験を元にした音楽作品で、地元サン・フランシスコや、キングストン(ジャマイカ)などでレコーディングされた。彼がそこで受けた衝撃をテープに落とすのにもっともふさわしい場所はジャマイカのキングストンだ、そう提案してくれたのは伝説的なアイランド・レコーズの創設者でありフランティの同志でもあるクリス・ブラックウェルだった。キングストンでの制作にはマリオ・カルダートJr.がエンジニアで全面参加。ミックスはジギー・マーリーやパール・ジャムを手がけたブライアン・マロウフがサン・フランシスコで行った。
アメリカではDVD『I Know I’m Not Alone』と本が同時リリースされる。日本盤のリリース予定はないが、『I Know I’m Not Alone』には、ギターとビデオカメラを持って出た中東での現地の民間人や兵士らへのインタビューやストリート・パフォーマンスがフィーチャーされている。


<文:松山晋也>
ビートニグスやディスポーザブル・ヒーローズ・オヴ・ヒポプリシー時代から、地に足の着いた真摯な言葉で、一貫して、社会的不正や理不尽を告発してきたフランティ。
一部キングストンでレコーディングしたこともあり、いつになくレゲエ・マナーが濃い新作『イェル・ファイア!』は、行動する語り部として、ギターとヴィデオ・カメラを手に、紛争と殺戮の続くイラクなど中東諸国を駆け巡った実体験が元になっている。
が、モティーフの暗さにもかかわらず、胸弾むようなポップ・チューンや美メロのバラードが満載された清々しい作品である。
いたずらに怒りを撒き散らすのではなく、寛容と共生をまっすぐに訴えるそのポジティヴな姿勢が、彼ならでは。