マーシャ・アンブロージアス
“消えかけてしまったマイケルのソウルに、再び火を燈した”

グラミー賞に6回ノミネートされたシンガーソングライター、マーシャ・アンブロージアス。彼女は地元イギリスでポエティック・R&Bグループ、フロエトリーを結成、2000年にアメリカのフィラデルフィアへ移住する。当時フィラデルフィアは、ジル・スコット、ミュージック・ソウルチャイルド、ザ・ルーツといった地元を代表するアーティスト、そしてプロデューサーやソングライターの成功により、70年代以降改めて大注目されていた。そんな中、フロエトリーとしてドリームワークス・レーベルとの契約が決まっていたマーシャは、フィリーのプロダクションチーム、ア・タッチ・オブ・ジャズと共に、2001年マイケル・ジャクソンの生前最後のオリジナル・アルバムとなった『インヴィンシブル』の制作に参加することとなる。当時ブラック・コミュニティーでもバッシングを受け傷付いたマイケルの失いかけたソウルに再び火を燈し、マイケルがファンを取り戻す切っ掛けとなった、あのシングル”バタフライズ”をマーシャが書き下ろした。デビュー直前に、音楽業界で彼女の存在が一気に知れ渡り、2002年デビュー・アルバム『フロエティック』をリリース。シングル”セイ・イエス”は全米R&Bチャートでトップ10入りするヒットとなった。マーシャはアメリカン・アーティストとしての成功を歩み始め、フィリーを代表するR&Bシンガーの一人として認知されることとなる。オリジナリティーあるヴォーカルで、マイケル・ジャクソンはもちろんジャスティン・ティンバーレイクからアース・ウィンド・アンド・ファイアー、パティ・ラベルといったベテランから、Nasのようなヒップホップ・アーティストの作品に参加、またアリシア・キースへ詞を提供するまでの才能を発揮した。