ヴァン・クライバーン
ヴァン・クライバーン
1934年7月12日、ルイジアナ州に、ハーヴェイ・ラヴァン・クライバーンとして生まれる。音楽に囲まれて育ち、リストの弟子のひとり、アーサー・フリードハイムに学んだピアニストの母親からピアノの手ほどきを受ける。ジュリアード音楽院ではロジーナ・レヴィンに師事。卒業後、レーヴェントリット財団賞を受賞して大きな注目を浴び、ニューヨーク・フィルやクリーヴランド管など、全米各地のメジャー・オーケストラにデビュー。1958年、23歳のときにモスクワで開催されたチャイコフスキー国際コンクールで優勝し一躍時の人となる。アメリカに帰国したクライバーンはニューヨークでパレードを行うなど国民的なヒーローとなり、RCAと録音契約を結ぶ。デビュー盤となったチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番のレコードは史上初のクラシック音楽のプラチナ・アルバムとなった。1962年からはヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクールを主催し、若手のピアニストの発掘と育成に力を注いできた。トルーマン大統領以来、オバマ大統領に至るまで歴代のアメリカ大統領に招かれてホワイトハウスで演奏した唯一のピアニストでもある。2012年に進行性の骨ガンであることを告白し、現在治療にあたっている。2012年9月には病をおしてフォートワースのクライバーン国際コンクール創立50周年記念演奏会に出席し、舞台に上がって感動的なスピーチを行なったことが報じられた。
2013年2月27日、アメリカ南部テキサス州の自宅で死去。享年78歳。