20世紀最大のピアニスト最晩年の輝きと人間性を余すところなく捉えた8時間50分。
これぞ映像の世界遺産。
ウラディミール・ホロヴィッツ:ザ・ヴィデオ・コレクション
20世紀最大のピアニスト最晩年の輝きと人間性を余すところなく捉えた8時間50分。これぞ映像の世界遺産。
ウラディミール・ホロヴィッツ:ザ・ヴィデオ・コレクション
Vladimir Horowitz: The Video Collection
■2016/1/6発売
■6DVD
■品番:SIBC-210~215
■定価:¥24,000+税
■レーベル:Sony Classical
■完全生産限定盤
[解説]
●「ウラディミール・ホロヴィッツ・ザ・ヴィデオ・コレクション」は、1982年から1987年にかけてのホロヴィッツのさまざまな演奏を収録した5巻の映像作品に加え、没後の1993年に制作されたドキュメンタリー「ホロヴィッツの思い出」を収録したDVD6枚組。これまで複数のレーベルから発売されていた6種類の映像を一つのボックスに初めてまとめたもので、インタビューも織り交ぜながら、伝説的なピアニストの真実を映し出す貴重な映像作品である。
●1980年代のホロヴィッツは、紆余曲折はあったもの新たな輝きと世界的な名声を取り戻した時代であり、長老ピアニストとして世界中から崇拝された美しい最晩年でもあった。ニューヨークの自宅、モスクワ、ウィーン、ミラノなどさまざまな会場での演奏・録音シーンのみならず、本人やワンダ夫人へのインタビュー、リハーサル・シーンなども交えて制作されたこれらの映像は、ホロヴィッツという巨人ピアニストの本質を探る上で貴重なDVDである。音声も全編新規にリマスタリングされている(2012年)。日本語字幕付き。
●52ページの別冊解説書付き
①ジェッド・ディストラー「1980年代のホロヴィッツを鮮明な姿で捉えた傑作映像」(2012年/2015年)
②前島秀国「当コレクションについて」(2015年)
③ジョン・ファイファー「映像に記録されたピアニスト」(1985年)
④トーマス・フロスト「ウラディミール・ホロヴィッツの想い出」(1994年)
⑤「音楽的に最高の円熟をむかえた最晩年のホロヴィッツ~トーマス・フロストに聞く」(2015年)
⑥黒田恭一「夢は今も巡りて、忘れ難き故郷」(2006年)
⑦ホロヴィッツ演奏記録1982~1987(2015年)
⑧収録曲作品別インデックス(2016年)
[DVDの詳細]
[DVD1]
ホロヴィッツ・イン・ロンドン[完全収録版](1982年) 117分
【演奏曲】イギリス国歌、D. スカルラッティ:6つのソナタ、ショパン:幻想ポロネーズ、バラード第1番、シューマン:子供の情景、ラフマニノフ:ピアノ・ソナタ第2番他
1982年5月、31年ぶりにヨーロッパに演奏旅行し、チャールズ皇太子の招待によってロンドンのロイヤル・フェスティヴァル・ホールで行われ、全世界に中継放映された演奏会の全演目を収録した映像。同時にRCAによる録音も行われ、演奏曲目の一部が「ホロヴィッツ・イン・ロンドン」としてLP発売され、ベストセラーを記録した(RCAへの最後の録音となった)のみならず、映像がVHSやベータマックス・テープで発売され、ホロヴィッツにとって初の映像ソフトとなった。
演奏収録:1982年5月22日、ロンドン、ロイヤル・フェスティヴァル・ホールでのライヴ・レコーディング
監督:カーク・ブラウニング
プロデューサー:ジョン・ヴァーノン、ピーター・ゲルブ
音声:グラハム・メインズ
制作:BBC、コロンビア・アーティスツ、A2F、TV朝日、WNET-TV、ZDFによる共同制作(1982年)
APPROX:117min|片面・2層 MPEG‐2|COLOR|NTSC日本市場向|4:3|リニアPCM STEREO|日本語字幕付き
[DVD2]
ホロヴィッツ~ザ・ラスト・ロマンティック(最後のロマン派)(1985年)87分 特典映像「アウトテイクス」10分
【演奏曲】J. S. バッハ:コラール・プレリュード「来たれ、異教徒の救い主よ」、モーツァルト:ピアノ・ソナタ第10番、シューベルト:即興曲変イ長調 D899の4、ショパン:マズルカ第13番、スケルツォ第1番、英雄ポロネーズ、リスト:コンソレーション第3番、ラフマニノフ:前奏曲嬰ト短調作品32の12他
ドイツ・グラモフォンと初めて専属契約を結んだホロヴィッツがその最初の録音をニューヨークの自宅で行う際に収録されたドキュメンタリー。この録音は、1983年6月の最初の日本公演の失敗以来2年間にわたって演奏活動から遠ざかっていたホロヴィッツが完全に復調し、最晩年の充実した演奏を繰り広げるようになる端緒となった。RCA時代からホロヴィッツの録音を手掛けてきたジャック・ファイファーのプロデュースで収録が進められてゆく過程が、ホロヴィッツやワンダ夫人へのインタビューとともに描かれた名ドキュメンタリー。制作は、優れたドキュメンタリー映画の製作で知られるアメリカのメイスルズ兄弟(「OZAWA」も制作)。
監督:アルバート・メイスルズ、デイヴィッド・メイスルズ、スーザン・フロムケ、デボラ・ディクソン、パトリシア・ジャッフェ
撮影:アルバート・メイスルズ、デイヴィッド・メイスルズ、ドン・レンザー
プロデューサー:スーザン・フロムケ
音楽プロデューサー:ジョン・ファイファー
制作:CAMIビデオ(1985年)
APPROX:97min(本編87min+特典映像10min)|片面・2層 MPEG‐2|COLOR|NTSC日本市場向|4:3|リニアPCM STEREO|日本語字幕付き
[DVD3]
ホロヴィッツ・イン・モスクワ(1986年) 107分
【収録曲】D.スカルラッティ:3つのソナタ、モーツァルト:ピアノ・ソナタ第10番、ラフマニノフ:前奏曲ト長調作品32の5・嬰ト短調作品32の12、スクリャービン:練習曲嬰ハ短調作品2の1・嬰ニ短調作品8の12、シューベルト:即興曲変ロ短調 D.953の3、リスト:ウィーンの夜会、ペトラルカのソネット第104番、ショパン:マズルカ第21番・第7番、英雄ポロネーズ他
1986年4月、61年ぶりに故国ソ連を訪れ、2週間滞在したホロヴィッツはモスクワとレニングラードでリサイタルを行った。その中から全世界に中継放映され、ドイツ・グラモフォンからレコード化されたモスクワ音楽院のリサイタルの全演目を収めた映像で、ホロヴィッツへのインタビューやドキュメンタリー映像も含まれている。
演奏収録:1986年4月18日&20日、モスクワ音楽院大ホールでのライヴ・レコーディング
監督:ブライアン・ラージ
プロデューサー:ロバート・ダリンプル
音楽プロデューサー:トーマス・フロスト
制作:CAMIビデオ(1986年)
APPROX:107min|片面・2層 MPEG‐2|COLOR|NTSC日本市場向|4:3|リニアPCM STEREO|日本語字幕付き
[DVD4]
ホロヴィッツ・プレイズ・モーツァルト(1987年) 50分
【収録曲】モーツァルト:ピアノ協奏曲第23番(全曲) カルロ・マリア・ジュリーニ(指揮)ミラノ・スカラ座管弦楽団
1987年3月、生涯初のモーツァルトのピアノ協奏曲(第23番)の録音をドイツ・グラモフォンに行った時のセッションの模様を追ったドキュメンタリー。録音会場で行われたジャーナリストへの記者会見の模様も収められている。制作は「ラスト・ロマンティック」を手掛けたメイスルズ兄弟の兄アルバート・メイスルズ。弟デイヴィッドが急逝したため、この映像は単独制作となった。
収録:1987年3月、ミラノ、アバネラ・スタジオ
監督:アルバート・メイスルズ、スーザン・フロムケ、シャルロッテ・ズヴェ-リン
撮影:アルバート・メイスルズ、ドン・レンザー
プロデューサー:スーザン・フロムケ、ピーター・ゲルブ
制作:NOS、ZDF、RCA3(1987)
APPROX:50min|片面・1層 MPEG‐2|COLOR|NTSC日本市場向|4:3|リニアPCM STEREO|日本語字幕付き
[DVD5]
ホロヴィッツ・イン・ウィーン(1987年) 93分
【収録曲】モーツァルト:ロンド ニ長調 K.485、ピアノ・ソナタ第13番、シューベルト:即興曲変ト長調 D.899の3、リスト:ウィーンの夜会、シューマン:子供の情景、ショパン:マズルカ第25番、英雄ポロネーズ他
1987年5月、50年ぶりにウィーンのムジークフェラインザールで行ったソロ・リサイタルの全演目を収録した映像。この約3週間後、6月21日のハンブルクでのリサイタルが生涯最後の公演となったため、ホロヴッツのライヴ映像としてはほぼ最後の記録と位置付けられる貴重なもの。ドキュメンタリーはなく、ホロヴィッツの演奏のみにフォーカスした映像作品。
収録:1987年5月31日、ウィーン、ムジークフェラインザールでのライヴ・レコーディング
監督:ブライアン・ラージ
プロデューサー:フランツ・カベルカ
音楽プロデューサー:トーマス・フロスト
制作:ORF、コロンビア・アーティスト(1987年)
APPROX:93min|片面・2層 MPEG‐2|COLOR|NTSC日本市場向|4:3|リニアPCM STEREO
[DVD6]
ホロヴィッツの想い出」(1993年) 55分 特典映像「ショパン:序奏とロンド」10分
【収録曲】スクリャービン:詩曲「炎に向かって」作品72、シューマン:トロイメライ他
ホロヴィッツの没後に制作されたドキュメンタリーで、ホロヴィッツとワンダ夫人のさまざまなインタビューとホロヴィッツの演奏を織り交ぜてその生涯をたどるドキュメンタリー。演奏シーンはさまざまな映像作品から取られているが、特筆すべきは1974年に自宅で収録された未完のドキュメンタリー番組のための演奏とインタビュー。クレメンティのソナタ(一部)のほか、スクリャービン「炎に向かって」の全曲演奏映像が圧巻である。
演奏収録:1974年~1993年
プロデューサー:パット・ジャッフェ
音楽監修:トーマス・フロスト
制作:CAMIビデオ、LA SEPT/ARTE、NHK、THIRTEEN/WNT(1993年)
APPROX:66min(本編55min+特典11min)|片面・2層 MPEG‐2|COLOR|NTSC日本市場向|4:3|リニアPCM STEREO|日本語字幕付き