加古隆
東京芸術大学・大学院作曲研究室修了後、1971年フランス政府給費留学生として渡仏。パリ国立音楽院にて、現代音楽の巨匠オリヴィエ・メシアンに師事、1976年作曲賞(Prix de Composition)を得て卒業。在学中の1973年にパリで即興ピアニストとしてデビュー以来、自作品によるコンサートは、現在までに26カ国約200都市に及ぶ。1979年日本人として初めてドイツ・ECMレーベルから『パラドックス』を全世界発売。80年帰国後は映画、舞台、オーケストラなどの委嘱作を含め、作曲及び演奏に、クラシック、現代音楽、ジャズの要素を包含した独自の音楽スタイルを確立した。

代表作に、パウル・クレーの絵の印象によるピアノ曲集『クレー』、音楽詩劇『賢治から聴こえる音楽』、NHKスペシャル『映像の世紀』等があり、50作以上のアルバムを発表。昨年、1992年から2001年まで10年間の映像音楽作品集CD「Scene」がソニー・クラシカルより発売され、現在NHKで放映中の「にんげんドキュメント」のテーマ音楽でも知られる。1998年モントリオール世界映画祭のグランプリ作品「The Quarry」(邦題:月の虹)の作曲で最優秀芸術貢献賞を受賞。その後映画音楽は2000年「式日」、2001年「大河の一滴」を担当。今年は「白い犬とワルツを」のメインテーマ曲を手がけ、秋に全国公開される「阿弥陀堂だより」(小泉堯史監督)の音楽を担当した。

●オフィシャルホームページ:http://www.takashikako.com/