パーヴォ・ヤルヴィがN響と練り上げたストラヴィンスキー・アルバム第1弾「ストラヴィンスキー:3楽章の交響曲・カルタ遊び・ミューズの神を率いるアポロ」登場!
PAAVO JÄRVI 2020|2020年9月9日発売
パーヴォ・ヤルヴィN響20世紀傑作選③
ストラヴィンスキー:3楽章の交響曲・
カルタ遊び・ミューズの神を率いるアポロ
パーヴォ・ヤルヴィ(指揮)NHK交響楽団
Stravinsky: Symphony in Three Movements, Jeu de Cartes & Apollon Musagète
Paavo Järvi & NHK Symphony Orchestra
■品番 ハイブリッドディスク:SICC19049
■発売日: 2020年9月9日
■定価: 定価¥3,200+税
■: ハイブリッドディスク(SA-CD層は2ch)
■収録曲
ストラヴィンスキー
Igor Stravinsky (1882-1971)
3楽章の交響曲
1 I. ♩=160 (四分音符を1分間に160回打つ速さで)
2 II. アンダンテ
3 III. コン・モート
バレエ音楽「カルタ遊び」
4 第1ラウンド
序奏〜パ・ダクシオン〜ダンス・ヴァリアシオン〜ジョーカーの踊り〜ワルツ=コーダ
5 第2ラウンド
序奏〜行進曲〜ヴァリアシオンⅠ-Ⅴ〜コーダ〜行進曲の再現〜アンサンブル
6 第3ラウンド
序奏〜ワルツ〜スペードとハートの闘い〜最後の踊り〜コーダ
バレエ音楽「ミューズの神を率いるアポロ」
第1場
7 I. 序奏:アポロの誕生
第2場
8 II. アポロのヴァリアシオン:アポロとミューズたち
9 III. パ・ダクシオン:アポロとミューズたち(カリオペ、ポリュムニア、テルプシコレ)
10 IV. カリオペのヴァリアシオン
11 V. ポリュムニアのヴァリアシオン
12 VI. テルプシコレのヴァリアシオン
13 VII. アポロのヴァリアシオン
14 VIII. パ・ド・ドゥ:アポロとテルプシコレ
15 IX. コーダ:アポロとミューズたち
16 X. アポテオーズ
NHK交響楽団
指揮:パーヴォ・ヤルヴィ
[録音]2018年5月23日&24日、サントリーホールにおけるNHK交響楽団第1887回定期公演(Bプログラム)でのライヴ・レコーディング DSDレコーディング
George Balanchine & Igor Stravinsky Photo: Martha Swope (From the CBS Masterworks LP cover of Stravinsky: Agon & Danses concertantes, 1981)
パーヴォ・ヤルヴィがN響と練り上げたストラヴィンスキー・アルバム第1弾。
■20世紀最大の作曲家であり、生涯にわたってその作風をカメレオンのように変化させたストラヴィンスキー。その作品は、パーヴォ・ヤルヴィにとって最重要の演奏レパートリーであり、シンシナティ響との「春の祭典」、「ペトルーシュカ」、「火の鳥」組曲、ロシア風スケルツォ(以上Telarc)、ドイツ・カンマーフィルとの「兵士の物語」組曲、二調の協奏曲、組曲(以上Pentatone)など、録音も複数発表しています。パリ管弦楽団との「春の祭典」、「火の鳥」の映像もソフト化されており、パリ管来日公演での「ペトルーシュカ」の鮮烈な名演は、NHKで放映されています。
■首席指揮者を務めるNHK交響楽団について、その高い機能性を何よりも評価し、「世界のトップをいく実力」と絶賛するヤルヴィのこと、N響との演奏および録音プロジェクトにストラヴィンスキー作品を選ぶのは自明のことといえましょう。首席指揮者就任以来、これまで全く異なる演目による「オール・ストラヴィンスキー・プロ」を2回披露しており、いずれも音声ソフトとしての発売を想定してのライヴ収録が行われています。
■その第1弾となる当アルバムは、2018年5月のサントリーホールにおけるB定期の全演目をCD1枚に収録したもので、1920~40年代に書かれたいわゆる新古典主義時代の代表作3曲がカップリングされています。第2次世界大戦の最中に書かれその強い印象をもとに作曲された「3楽章の交響曲」、ポーカーのカードをダンサーに見立てたバレエ「カルタ遊び」、ギリシャ神話を題材にしたバレエで弦楽合奏による「ミューズの神を率いるアポロ」という3曲は、20世紀を代表する振付家であるジョージ・バランシンとの関わりが深い作品でもあります。
■またヤルヴィにとっては、3曲とも指揮活動のごく初期のオスロ歌劇場で何度もバレエ公演を指揮した思い出深い作品です。それゆえヤルヴィにとってこれら3曲は、絶対音楽というより、ダンスという視覚を伴ったイメージを喚起する作品でもあり、いわば若きパーヴォのルーツの一つが、このアルバムによって明らかにされるともいえるでしょう。
■切れ味鋭いリズム、複雑な声部の鮮やかなバランス付け、個々の奏者の技量の高さ、そして「ミューズ」ではまろやかかつしなやかな弦楽器の音色など、N響の高度な機能性が極限まで生かされた、文字通り目を見張るような名演です。
『20世紀が生んだ最も偉大な振付師の1人であるジョージ・バランシンと、イーゴリ・ストラヴィンスキーとの結びつきには深いものがあった。2人の巨人が得た交友関係から多くの重要な新作、そしてバレエが生まれている。
私にとって今回のCDは文字どおりダンスと結びつくものだ。なにより、3つの作品がいずれもバランシンの振付によってバレエ化されているのだから。「火の鳥」「ペトルーシュカ」「春の祭典」という3大バレエが直接的におりなす“ディアギレフ・コネクション”に対して、「ミューズの神を率いるアポロ」と「カルタ遊び」と「3楽章の交響曲」を1枚のディスクに並べることにより、聴き手が“バランシン時代”とつながりを持てるようにするのが私の意図である。』
(パーヴォ・ヤルヴィ、ライナーノーツより)
■「作品を複眼的な視座でとらえ、因習的な解釈に甘んじることのない独自のスタンスで再構築する術に長けた指揮者がパーヴォ・ヤルヴィであることは改めて指摘するまでもない。古典派の時代からロマン派にかけてのレパートリーはもちろん、20世紀音楽に向き合ったときもその資質は存分に発揮される。このアルバムに収められたストラヴィンスキーも然り。いわゆる新古典主義的スタイルで書かれたスコアを、オーケストラの機能性にモノをいわせながら小気味よく聴かせ通すという次元とは一線を画した演奏は雄弁の一言。
そのキーワードをなすのが、パーヴォ自身が語る“ダンス・アルバム”としてのコンセプトだ。アルバムを構成する3作品を各曲各様に彩る、複雑なリズムの仕掛けや、過去の音楽様式をパスティーシュ風にあしらった書式を丹念に音化していく棒さばきと、それに機敏な反応を示す楽団がくり広げるパフォーマンスは(別項のコメント内で発された言葉にあえて矛盾した形容を許してもらうなら)、スコアを“絶対音楽的”に見据えた解釈としても非常な高みに達している。そしてそこにとどまらず、3曲いずれもバレエの舞台上演を通じて深く交わった経験に基づきながら、視覚的イメージを喚起する肉体感に通じる要素を、ごく自然に誇張を伴わず表出していくことにパーヴォは意を注ぎ、見事な成果を収めてみせた。」(木幡一誠、ライナーノーツより)
■是非皆さんのご協力で、NHK交響楽団を「オーケストラ・オブ・ジ・イヤー」に!ぜひご投票を!
NHK交響楽団は、2020年の英「グラモフォン」誌が主催する「グラモフォン・アワード」の「オーケストラ・オブ・ジ・イヤー」のベスト10にノミネートされています。パーヴォ・ヤルヴィの指揮のもと、2020年2月に行われたヨーロッパ・ツアーの成功と、ソニー・クラシカルからのアルバム・リリースの高評価が、このノミネートにつながったといっても過言ではありません。第1位は全世界の音楽ファンの投票(9月7日まで投票可能)で決定します。
投票はこちらのリンクから可能です(英語のページ)
https://www.surveygizmo.com/s3/5635557/Gramophone-Orchestra-of-the-Year-2020
注意事項 ※この投票はイギリスのグラモフォン誌によって運営されており、当社(ソニー・ミュージックレーベルズ)では投票に関する質問は一
切お受けできませんので、予めご了承の上ご参加下さい。
Photo: NHK Symphony Orchestra, Tokyo