マーティン・テイラー
1956年生まれ、スコットランド在住のギタリスト。チェット・アトキンスをして「現代最高のギタリストの一人」と言わしめた、フィンガー・スタイルの名手。



4歳でギターを始め、12歳のとき父親のジャズ・バンドで初ステージを踏む。15歳でクイーン・エリザベス2世号にギタリストとして乗り込み、2年間のクルーズで腕を磨いた。

23歳のときステファン・グラッペリと出会い彼のバンドに参加、厚い信頼を受け10年以上活動をともにする。



1987年頃から本格的にソロ活動を開始、UKジャズ・チャートの常連ギタリストとなっている。特に93年のアルバム『アーティストリー』は6週連続1位を飾る大ヒットとなった。

これまでにブリティッシュ・ジャズ・アワードのベスト・ギタリスト部門を10回受賞。 精緻で超絶的な技巧と心にしみる音楽性で、NYのカーネギーホールをはじめ世界各国で演奏している。初の専属アーティストとしてSony Jazz UKに在籍中、『キス・アンド・テル』(2000)『ナイトライフ』(2001)の2作をリリース。これらのアルバムはアメリカ、オーストリア、日本などワールドワイドでリリースされ高い評価を得た。



2002年には久しぶりの全編ソロ・アルバム『ソロ~マーティン・テイラーの真髄』をリリース、卓越したテクニックと洗練された表現力を改めて見せつけている。故スコット・チナリー氏による世界最大級のヴィンテージ・ギター・コレクションを用い、スティーヴ・ハウ(YES)と共に96年に録音した『マスターピース・ギターズ』は、2003年世界に先駆けて日本でリリースされた。



プロのギタリスト達から圧倒的な支持を受けるスーパー・ギタリストであり、日本においても近年はアディエマス公演やイマージュ・コンサートへの参加、ケイコ・リー(vo)ら日本のアーティストとのコラボレーション等を通じて、より広い層へと認知が広がってきている。

UKでは自身のギター・フェスティヴァルを主催、地元カークマイケルに毎年5,000人を動員する。2002年、ジャズ・ギタリストとしての音楽への貢献を認められ英国王室より「MBE(Member of the British Empire:名誉大英勲章第五位)」の叙勲を受けた。また2003年10月「Pioneers To The Life Of The Nation Award」を受賞、2年連続でバッキンガム宮殿へ招かれた。カークマイケル・ギター・フェスティヴァルの実績や、ギターを通してのチャリティ・教育活動が評価された。