【8年ぶりライヴで完全復帰!】ローリン・ヒル、圧倒的なパフォーマンスで観客を魅了!ヒット曲に加え、最新参加作ニーナ・シモン・トリビュート収録曲も熱唱。

2015.10.02

実に8年ぶりの来日を果たしたMs.ローリン・ヒルが、9月25日、ビルボードライブ東京にて単独公演を敢行した。長く表舞台から遠ざかっていたが、昨年から精力的にライヴを行ない、先頃登場したアルバム『ニーナ・リビジテッド・・・ア・トリビュート・トゥ・ニーナ・シモン』に5曲を提供。活動のペースを上げ、2002年の『MTVアンプラグド』以来の新作への期待が高まる中、ラップとヴォーカルを交えて100分にわたってキャリアを網羅し、ラヴとスピリチャリティ、自由と不可侵性を称える、濃密なパフォーマンスを見せつけた。

DJプレイに続き、ホーン3人、鍵盤2人、ギター、ベース、ドラムスから成るバンドとバッキング・シンガー3人が音を出し始め、十分なウォームアップを経てからステージに姿を見せたローリン。身に着けたドレスと同じ鮮やかなピンクのリップから、「こんばんは!元気?」とあのスモ―キーな声が聞こえ、玉座のような椅子に腰掛けると、アコギを手に『Conformed to Love』で幕を切る。正式リリースはされていないものの、かれこれ10年ほど歌っている曲だ。
今回のセットは緩く作品ごとにセクションが区切られ、トーンをシフトさせつつ進行してゆく。序盤は『MTVアンプラグド』(『I Gotta Find Peace of Mind』ほか)、続いて1998年発表のソロ・デビュー作『ミスエデュケーション』(『Ex-Factor』ほか)、彼女を大スターにしたフージーズの1996年発表の2作目『ザ・スコア』(『Ready Or Not』ほか)、そして主にボブ・マーリーのカヴァーで構成したレゲエ・コーナーという具合に。親密な空間でローリンに接するとあって観衆の反応は終始熱狂的だったが、中でも熱烈に歓迎されたのはやはり90年代の懐かしい曲群。最初の4曲を歌い終えて椅子から立ち上がり、軽やかにステップを踏みながら披露した『Ex-Factor』は、アレンジは全く違ったものの“It could all be...”と歌い始めた瞬間に歓声が上がり、フージーズ最大のヒット曲『Killing Me Softly』では大合唱が起きる。
そう、『Ex-Factor』に限らず全曲が、アップテンポでファンキーでヘヴィ&ラウドに大胆なアレンジを施され、詞に聞き耳を立てないと判別不能なくらいだ。ローリンは大きな身振りでバンドをオーケストラの指揮者のごとく自在に操り、その一体感は圧巻。殊に著しく変化を遂げたのは、当時はアコギの弾き語りだった『MTVアンプラグド』の収録曲である。多彩な色やテクスチュアを与えられ、ここにきてようやく完成を見たかのよう。
歌声もまた、威厳と深みを得て変化を遂げている。この夜は風邪気味だったために一層ざらついていたが、逆にバッキング・シンガーたちのスムーズなハーモニーとのコントラストが強まり、ボブの『Could You Be Loved』では、彼とアイ・スリーズを想起させる歌の対話を楽しませる。そしてこの曲でレゲエ・コーナーを締め括ると、あとは2曲が残るのみ。まずは『ニーナ・リビジテッド~』でも歌った、同作のハイライトと呼べる名曲『Feeling Good』だ。もう声はすっかり枯れていたが、ご存知『Ready Or Not』でもニーナに敬意を捧げた彼女、枯れているゆえにソウルフルさを増した歌声で曲のパワーを余すことなく引き出し、ローリン節の典型たる『Doo Wop(That Thing)』(『ミスエデュケーション』より)でフィナーレを迎えた。鳴りやまない拍手に「次はこんなに長い時間を空けずに日本に来るわ」と応じていたが、ミュージシャンとして着々と進化し、完全復帰に向けて歩を進めていることを確認させてくれた以上、次回はぜひ新作を携えて戻ってきて欲しいものである。 新谷洋子



【関連商品情報】
■ローリン・ヒル参加最新アルバム
『ニーナ・リビジテッド・・・ア・トリビュート・トゥ・ニーナ・シモン』(原題「Nina Revisted… A Tribute To Nina Simone」)
国内盤9月16日発売 価格2400円+税 / SICP-4519 解説・歌詞・対訳付

<収録トラック>
1. My Mama Could Sing (Intro) / マイ・ママ・クッド・シング (イントロ) リサ・シモン **
2. Feeling Good / フィーリング・グッド Ms. ローリン・ヒル *
3. I've Got Life (Version) / アイヴ・ガット・ライフ (ヴァージョン) Ms. ローリン・ヒル * 
4. Ne Me Quitte Pas / 行かないで Ms. ローリン・ヒル *
5. Baltimore / ボルチモア ジャズミン・サリヴァン **
6. Love Me Or Leave Me / ヴ・ミー・オア・リーヴ・ミー グレイス **
7. My Baby Just Cares For Me / マイ・ベイビー・ジャスト・ケアズ・フォー・ミー アッシャー
8. Don't Let Me Be Misunderstood / 悲しき願い メアリー・J.ブライジ **
9. Sinnerman / シナーマン グレゴリー・ポーター **
10. We Are Young Gifted & Black / ウィ・アー・ヤング・ギフテッド・アンド・ブラック コモン & レイラ・ハサウェイ **
11. I Put A Spell On You / アイ・プット・ア・スペル・オン・ユー アリス・スミス **
12. I Want A Little Sugar In My Bow / アイ・ウォント・ア・リトル・シュガー リサ・シモン **
13. Black Is the Color of My True Love's Hair
ブラック・イズ・ザ・カラー・オブ・マイ・トゥルー・ラヴズ・ヘアー Ms. ローリン・ヒル
14. Wild Is The Wind / ワイルド・イズ・ザ・ウィンド Ms. ローリン・ヒル *
15. African Mailman (Instrumental) / アフリカン・メールマン (インストゥルメンタル)*
16. I Wish I Knew How It Would Feel to Be Free / 自由になりたい ニーナ・シモン
<国内盤ボーナス・トラック>
17. Mississippi Goddam / ミシシッピ・ガッダム アンドラ・デイ**

*: Ms ローリン・ヒル プロデュース
**: ロバート・グラスパー プロデュース

●CD購入はこちら 
http://www.sonymusicshop.jp/m/item/itemShw.php?associate=SMO&cd=SICP000004519
●iTunesでのアルバム購入はこちら
https://itunes.apple.com/jp/album/id1036088420?app=itunes&ls=1
(※iTunes Storeは、Apple Inc.の商標です。)

■ローリン・ヒル作品
『MTVアンプラグド/ローリン・ヒル』 2002年発売 (SICP-135)
『ミスエデュケーション/ローリン・ヒル』1998年発売 (SRCS-8788)
●詳細・購入はコチラ→ https://www.sonymusic.co.jp/artist/LaurynHill/discography/category/album   
『グレイテスト・ヒッツ/フージーズ』(SICP-346)
●詳細・購入はこちら→ https://www.sonymusic.co.jp/artist/Fugees/discography/SICP-346  


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