ジョニー・キャッシュ

ジョニー・キャッシュは第二次大戦後のカントリー・ミュージック界でもっとも威厳と影響力を持った人物の一人。深く響くバリトンと簡潔でパーカッシヴなギターが彼ならではの大きな特徴として知られており、それは典型的なナッシュヴィル・サウンドではなく、ホンキー・トンクやロックンロールとも呼べず、ロックンロールの反逆性、フォークの自叙伝的要素、カントリーの悲哀の狭間で独自の世界を作り上げていた。ジョニー・キャッシュはロックの殿堂とカントリー音楽の殿堂、ソングライターの殿堂入りを果たしており、グラミー賞では10回の受賞歴を誇る。晩年は入退院を繰り返し、2003年9月、糖尿病による合併症で亡くなる。享年71だった。