サイプレス・ヒル

2人のラッパー:B・リアル(ロサンゼルス出身/メキシコ系)、セン・ドッグ(キューバ出身/黒人)と、DJ・マグス(ニューヨーク出身/イタリア系)から成る3人組ヒップホップ・グループ。

80年代末、異なるルーツを持った3人がロサンゼルス南東部のサウスゲートでグループを結成し、1991年にデビュー・アルバム『サイプレス・ヒル』をリリース。シングル「ハウ・アイ・クッド・ジャスト・キル・ア・マン」の過激なリリックは、ウェストコーストのみならず全米に衝撃を与え、後にレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンがカバーしている。続く2作目『ブラック・サンデー』は全米ポップ・チャートで初登場1位を獲得する快挙を達成。ウェストコースト系ヒップホップ・シーンの中で異色の人種がミックスされたグループとして大成功を収めた。その後、ソウル・アサシンというユニットを結成し、ここから「ジャンプ・アラウンド/ハウス・オブ・ペイン」のヒットが生まれた。DJ・マグスのヘビーなサウンドと個性的なB・リアルのラップは幅広くロック・ファンからも支持され、「ロラパルーザ」など大型ロック・フェスにも積極的に出演するなどして、90年代ヒップホップとミクスチャー・ロックの架け橋となった。

3作目以降、パーカッション/ドラムでエリック・ボボをメンバーに加え4人編成となり、現在もライヴ・ツアーを続けている。また、2019年にはハリウッドのウォーク・オブ・フェイムで、初めてのチカーノ系ヒップホップ・グループとして星を獲得。30年間のキャリアの中で、2,000万枚以上のアルバム・セールスを記録している。