クラウヂア

ボサ・ノヴァのブームが一段落し、MPB(MUSICA POPULAR BRASILEIRA)と呼ばれる新しいブラジルのポップスが台頭した時代にデビューしたクラウヂア。



その当時、新進気鋭のシコ・ブアルキやジルベルト・ジルといったソング・ライター達の作品を取り上げながらも広くユーザーに受け入れられるようなグルーヴィーなボサ・ノヴァ・ナンバーで、67年ファースト・アルバム「CLAUDIA」でデビュー。



その後も、70年にソウル・ミュージックよりの作風を見せる「JESUSCRISTO」というアルバムを発表、翌71年にはさらにその路線を推し進めた「VOCE,CLAUDIA VOCE」を発表する。



またその同じ年にもう一作、かなり幅広いジャンルに渡った作品「CLAUDIA」をリリース。



73年には「DEIXA EU DIZER」を発表。カエターノ・ヴェローゾやドリヴァル・カイミ、イヴァン・リンスなどの曲も取り上げられていた。



編集盤をはさんで、77年に「REZA,TAMBOR E RACE」を発表。ファンキーなサウンドが満載のアルバムとなっている。



そしてその翌年に出たのが、2001/07/18に初CD化されることになった「PASSARO EMIGRANTE」である。

今までの作品とは全く性質を異にしており、サウンド面では、全体的にジャズ/クロス・オーヴァーがかかったクールなテイストが貫かれている。サウンド・プロデューサーとして、シコ・メドリを迎えており、何より違うのは全曲がオリジナル曲であり、クラウヂア自身が作詞作曲をほとんど手がけている点であり、また歌詞の言葉ひとつとっても彼女のパーソナルな内面が非常に良く現れたアルバムに仕上がっている。