未発表曲「ノット・ダーク・イェット(ヴァージョン 1)」のビデオ公開!
1月27日に世界同時発売となる『断章~タイム・アウト・オブ・マインド・セッションズ:ブートレッグ・シリーズ第17集』から「ノット・ダーク・イェット(ヴァージョン 1)」のビデオが公開された。『タイム・アウト・オブ・マインド』収録のオリジナルよりアップテンポの「ノット・ダーク・イェット(ヴァージョン 1)」に、Magnum Photo Agencyの味わい深いポートレート写真を使用した映像で、大変印象的な出来上がりだ。
「ノット・ダーク・イェット(ヴァージョン 1)」
萩原健太氏による曲目解説を『断章~タイム・アウト・オブ・マインド・セッションズ』より抜粋
「ノット・ダーク・イェット」
トム・ジョーンズ、ロビン・ヒッチコック、ルシンダ・ウィリアムスなど幅広いジャンルのシンガーがカヴァーしたり、多くの映画やテレビドラマの挿入歌として使われるなど、アルバム『タイム・アウト・オブ・マインド』の収録曲中一二を争う人気曲。近年だと2022年に日本語訳が出たピーター・スワンソン著のミステリー小説『アリスが語らないことは』で歌詞が印象的に引用されていた。
死への予感が色濃く漂うナンバー。荘厳なスロー・ビートに乗せてディランは“いったい自分が何から逃れてここにやってきたのか、もう思い出せない。祈りのつぶやきももう聞こえない。まだすっかり暗くはなっていないけれど…”と、そこまで歌ったところで声をいちだんと弱めて“が、じきにそうなる”と結ぶ。英文ライナーにもある通り、互いに意識し合っていたらしきレナード・コーエンの晩年の作風ともイメージがダブる。
オフィシャル・リリース・ヴァージョンはキーがEだが、ディスク2に収録されたヴァージョン1はB♭。テンポも速めで、よりフォーク・ロック的なニュアンスが感じ取れる仕上がりだ。2番の半ば以降、歌詞が大きく異なっている。