ア・トライブ・コールド・クエスト

〈メンバー〉

●Qティップ (Q-Tip):1970年生まれ、NY・クイーンズ出身。MC担当、プロデューサー。グループ解散後はソロ活動に移ると同時に、俳優としても活動。

●ファイフ・ドーグ (Phife Dawg):1970年4生まれ、NY・ブルックリン出身。MC担当。

●アリ・シャヒード・ムハマド (Ali Shaheed Muhammad):1970年生まれ、NY・ブルックリン出身。DJ担当、プロデューサー。

●ジェロビ・ホワイト (Jarobi White):1971年生まれ。1stアルバム発表後に脱退(2006年の再結成の際に復帰)。

 

〈プロフィール〉

MCのQティップとファイフ・ドーグに、DJのアリ・シャヒードという2MC+1DJというスタイルで、1988年に結成。ジャングル・ブラザーズやデ・ラ・ソウル、クイーン・ラティファらと共に結成された「ネイティブ・タン」と呼ばれる集団に属し、シングル”Description of a Fool”でデビュー。1990年には1stアルバム『People’s Instinctive Travels and ...”をリリースする。(1stアルバム発売時にはジェロビが参加するも、このアルバムだけで脱退)  ”Bonita Applebum”や”Can I Kick It ?”など、それまでのヒップホップの概念にとどまらない遊びゴコロ溢れるサンプリングや洗練されたリリックは「ニュー・スクール」と呼ばれ、ヒップホップの新たな潮流となる。

 

1991年の2ndアルバム『The Low End Theory』は、ジャズ・ベースの巨人、ロン・カーターが客演した”Verses from the Abstract”や、タイトル通りな”Jazz (We’ve Got)”など、生音と重低音にこだわった“ジャジー・ヒップホップ”を打ち出し絶賛され、結果的にジャンルを超え多くの支持を集めた。1993年の3rdアルバム『Midnight Marauders』では、前作ジャズ路線にこだわらず、”Oh My God”や”Award Tour”、”Electric Relaxation”といったキャッチーなヒットが生まれ、ヒップホップの新たな方向性を示した傑作として再び高く評価された。

 

1996年の4thアルバム『Beats, Rhymes and Life』以降は、Qティップとアリ、そしてジェイ・ディー(後のJディラ)の3人によるプロダクション・チーム「ジ・ウマー (The Ummer)」が核となって制作される。従来のサンプリング/生音という方法にとどまらないスタジオ・ワークは、革新的な音響を生み出し、今なお高い評価を受け、ミュージシャンやエンジニアに影響を与え続けている。ヒット曲”Find a Way”を収録した1998年の5thアルバム『The Love Movement』でグループとしてはいったん解散となる。

 

解散後は、Qティップがソロ・アルバム『Amplified』をリリースし、多くのフィーチャリングで活躍。ファイフもソロ・アルバムをリリース。アリはラファエル・サディーク、元アン・ヴォーグのドーン・ロビンソンと組んだルーシー・パールなど、それぞれ活動。現在グループでの活動を再開し、再び注目を集めている。

 

アーティスト公式WEBサイト(英語):http://atribecalledquest.com/html/

 

〈オリジナル・アルバム・ディスコグラフィ〉

1990年: People's Instinctive Travels and the Paths of Rhythm

1991年: The Low End Theory

1993年: Midnight Marauders

1996年: Beats, Rhymes and Life

1998年: The Love Movement