1. ブラック・キャット・ボーン/ダスト・マイ・ブルーム
2. キャント・ビー・サティスファイド
3. カレドニア
4. ディーリン・ウィズ・ザ・デヴィル
5. ロケット88
6. アイ・ダン・ガット・オーヴァー・イット
7. ハウ・ロング・キャン・ア・フール・ゴー・ロング
8. ママ・トーク・トゥ・ユア・ドーター
9. ラヴ・ハー・ウィズ・ア・フィーリング
10. トラブル・ノー・モア
11. ガット・マイ・モジョ・ワーキン
 1977年、マディ・ウォーターズは久々に復帰作となる『ハード・アゲイン』を発表します。マディとジョニー・ウィンター、ジェイムズ・コットンの初のコラボレーションによる『ハード・アゲイン』は、三人の絶妙な演奏をフィーチャーしマディを新しく若い世代に紹介したことでモダン・ブルースに活力を与えました。そして後にグラミー賞を獲得、3月から開始したツアーは『ハード・アゲイン』のレコーディングに参加した華々しいメンバーをラインナップして進められます。”マディ・ウォーターズ、ジョニー・ウィンター&ジェイムズ・コットンとのブルースの夕べ”と題されたこのツアーは、絶頂期を迎えた偉大なブルース・アーティストらの輝かしい瞬間を捉えたものとして伝説の一つに数えられていました。
マディ・ウォーターズは、1915年、ミシシッピ州で生まれます。デルタ・ブルースの洗礼を受けながら育ち、'43年シカゴへ。マイナーレーベルで何枚かシングルを発売、パッとしませんでしたが、チェス・レーベルと契約。48年発売の「アイ・キャント・ビー・サティスファイド」は大ヒットとなります。50年代に入ってリトル・ウォルター、ジミー・ロジャースらを従え、「アイム・レディ」「ハニー・ビー」「フーチー・クーチー・マン」などのヒット生み、黄金時代を築きます。60年代は不遇の日々が続きますが、ローリング・ストーンズやエリック・クラプトンがマディの影響を語り始めるようになってから、再び注目を浴び、活動範囲が広くなっていきます。70年代に入り、マディはチェスを離れ、ジョニー・ウィンターのブルー・スカイ・レーベルに移籍、力溢れる作品の数々を制作します。充実した移籍後の2作は、グラミー賞を受賞しました。その後も精力的に活動しますが、'83年マディは就寝中に亡くなります。享年68歳でした。
マディのトレードマークは、ダイナミックで男らしく歌うヴォーカル・スタイルと肉厚なスライド・ギターにあり、シカゴ・ブルースを代表する1人になりましたが、彼はそれにとどまらずロックの世界に大きな影響を及ぼしました。今もその功績は衰えることがありません。
『ハード・アゲイン』 MHCP350
ジョニー・ウィンター・プロデュース、マディへの敬意溢れる'77年の傑作アルバム。ブルー・スカイ・レーベル移籍第一弾。「マニッシュ・ボーイ」「ジェラス・ハーテッド・マン」「アイ・キャント・ビー・サティスファイド」他収録。
『アイム・レディ』 MHCP351
シカゴ・ブルースの仲間達をゲストに迎えながらも、ロック色を強めた入魂の力作。ジョニー・ウィンター・プロデュース。「アイム・レディ」「フー・ドゥ・ユー・トラスト」「フーチー・クーチー・マン」他収録。
『マディ“ミシシッピ”ウォーターズ・ライヴ』(レガシー・エディション) MHCP114-5(2枚組) *
'78年のライヴを収録したグラミー受賞作に、未発表だった同時期のライヴを一枚加えた生産限定の特別盤。「ベイビー・プリーズ・ドント・ゴー」「ストーミー・マンデイ・ブルース」「ガット・マイ・モジョ・ワーキン」他収録。
定価 \4,410 ●デジタルリマスター ●解説:ロバート・ゴードン、ボブ・マゴーリン ●歌詞・対訳付
『キング・ビー』 MHCP352
ウィンターがプロデュースした最後のアルバムであり、マディ最後のスタジオ録音となったブルー・スカイからの4枚目。「アイム・ア・キング・ビー」「トゥ・ヤング・トゥ・ノウ」「フォーエヴァー・ロンリー」他収録。