オリジナル・アルバム 4タイトル

テキサス・フラッド 〜 ブルースの洪水

1. ラヴ・ストラック・ベイビー
2. プライド・アンド・ジョイ
3. テキサス・フラッド
4. テル・ミー
5. テスティファイ
6. ルード・ムード
7. メアリー・ハッド・ア・リトル・ラム
8. ダーティー・プール

9. アイム・クライン
10. レニー
11. レイヴォーン・スピークス(肉声でのコメント)
12. ティン・パン・アレイ
13. テスティファイ(ライヴ)
14. メアリー・ハッド・ア・リトル・ラム(ライヴ)
15. ワム(ライヴ)

本作は記念すべきデビュー・アルバム。SRVは82年11月にジャクソン・ブラウンの申し出によりLAにあるスタジオを無料で借りるという幸運に恵まれたが、そのときの録音がこのアルバムの基となった。その後ビリー・ホリデイ/ボブ・ディランを育てた名プロデューサー、ジョン・ハモンの導きにより83年6月に本作が生まれる。活動の初期よりライヴの定番曲となっていた「プライド・アンド・ジョイ」「テキサス・フラッド」などの重要なレパートリーを収録したこのアルバムこそが80年代のブルース・ブームに火をつけた名盤である。

●'83年作品
●'99年デジタル・リマスター音源

テキサス・ハリケーン

1. スカットル・バッティン
2. テキサス・ハリケーン
3. ザ・シングス・アイ・ユース・トゥ・ドゥー
4. ヴードゥー・チャイル
5. コールド・ショット
6. ティン・パン・アレイ
7. ハニー・ビー

8. スタングズ・スワング
9. レイ・ヴォーン・スピークス(肉声でのコメント)
10. ハイド・アウェイ
11. ルック・アット・リトル・シスター
12. ギヴ・ミー・バック・マイ・ウィグ
13. カム・オン

83年にデヴィッド・ボウイの名作『レッツ・ダンス』への参加と『テキサス・フラッド〜ブルースの洪水』の鮮烈なデビューにより一気に人気が高まり、世界中のギター・キッズが待ちに待っていたのが本作。デビュー・アルバムに比べて、よりロック寄りで、ヴァリエーション豊かな楽曲群がSRVの人気を決定付けた。ジミ・ヘンドリックスの代表曲「ヴードゥー・チャイル」はSRVにとっても代表曲となってしまうほどに見事な鬼気迫る演奏。表題曲「テキサス・ハリケーン」は時代の流れもありビデオ・クリップが残っているが、激しい風と雨の中でギターを弾きうたを歌うというSRVの姿はまさに彼の生き方そのものであり、その姿が時代を席巻していたMTVに流れてヒットをしていたことは強烈な皮肉でもある。またこのアルバム発売後に85年1月には来日公演(芝郵便貯金会館)も実現している。ビルボード31位。

●'84年作品
●'99年デジタル・リマスター音源

ソウル・トゥ・ソウル

1. セイ・ホワット!
2. ルッキング・アオト・ザ・ウィンドウ
3. ルック・アット・リトル・シスター
4. ギヴ・アップ・オン・ラヴ
5. ゴーン・ホーム
6. チェンジ・イット
7. ユール・ビー・マイン

8. エンプティ・アームス
9. カム・オン
10. ライフ・ウィズアウト・ユー
11. レイ・ヴォーン・スピークス(肉声でのコメント)
12. メドレー:リトル・ウィング/サード・ストーン・フロム・ザ・サン
13. スリップ・スライディン・スリム

本作は唯一の来日公演の直後、85年の3月〜5月に余裕のある予算と、期間をかけて作られた85年リリースのサード・アルバム。このアルバムから、味わい深いオルガンサウンドが印象的なキーボーディスト、リース・ワイナンスが参加する。縦横無尽にワウを効かせたサウンドが飛び込んでくるライヴの定番曲「セイ・ホワット!」がオープニング・ナンバー。95年に行なわれたトリビュートライヴでエリック・クラプトンが取り上げた「ギヴ・アップ・オン・ラヴ」も収録している。

●'85年作品
●'99年デジタル・リマスター音源

イン・ステップ

1. ザ・ハウス・イズ・ロッキン
2. クロスファイアー
3. タイトロープ
4. レット・ミー・ラヴ・ユー・ベイビー
5. リヴ・マイ・ガール・アローン
6. トラヴィス・ウォーク
7. ウォール・オブ・ディナイアル
8. スクラッチン・スニッフ

9. ラヴ・ミー・ダーリン
10. リヴィエラ・パラダイス
11. レイ・ヴォーン・スピークス(肉声でのコメント)
12. ザ・ハウス・イズ・ロッキン(ライヴ)
13. レット・ミー・ラヴ・ユー・ベイビー(ライヴ)
14. テキサス・フラッド(ライヴ)
15. ライフ・ウィズアウト・ユー(ライヴ)

本作は、前作まで4作続けざまに毎年アルバムをリリースをしていたにも関わらず、実に4年という長い歳月をかけて作られた89年リリースのラスト・アルバム。86年頃からSRVはドラッグとアルコールへの依存が激しくなりステージで倒れたり、入院を繰り返すなど、最悪の時期を過ごしていたが、しかし、彼にとっては生きる事そのものでもある演奏が出来なくなる事への恐怖、そしてエリック・クラプトンなどの友人、仲間の支えなどにより徐々に復活への道を歩み始め、88年10月についに本作のレコーディングを始めるに至る。この苦い経験から得た教訓が「クロスファイアー」や「タイトロープ」などに込められており、完成度、熟成度の高さなどから、本作を最高傑作と呼ぶファンは多い。

●'89年作品
●'99年デジタル・リマスター音源

編集盤

ザ・スカイ・イズ・クライング

1. ブート・ヒル
2. ザ・スカイ・イズ・クライング
3. エンプティ・アームス
4. リトル・ウィング
5. ワム
6. メイ・アイ・ハヴ・ア・トーク・ウィズ・ユー
7. クロース・トゥ・ユー

8. チトリンズ・コン・カルネ
9. ソー・エキサイテッド
10. ライフ・バイ・ザ・ドロップ

<Bonus Track>
11. ボイラーメーカー *
12. シェイクン・ベイク **

*:1985年3月 アルバム『ソウル・トゥ・ソウル』セッションのアウトテイク(『S.R.V』('00年リリース)に初収録のレア音源)
**:1985年3月 アルバム『ソウル・トゥ・ソウル』セッションのアウトテイク(『S.R.V』('00年リリース)に初収録のレア音源)

本作はスティーヴー亡き後、兄ジミーが未発表音源を集めて作った91年リリースのアルバム。収録曲でもあり、ブルースのスタンダードである曲名がタイトルだが、まさに兄が泣きながら作ったと感じられるほどに気持ちのこもった内容。また各アルバムのアウトテイクの編纂でありながら完成度は非常に高く、5枚目のオリジナルアルバムと呼んでも過言では無い。このアルバムリリース後にSRVの代表曲となったジミヘンのカヴァー「リトル・ウィング」で激しく感情移入をしている名演は必聴。10曲目の「ライフ・バイ・ザ・ドロップ」では貴重なアコースティックサウンドを聞く事が出来るという意味でも重要なアルバム。発売時にはビルボードで全米初登場10位という快挙を成し遂げたことからもSRV未発表音源需要の高さが伺える。紙ジャケ化にあたり新規でデジタルリマスターを施し、ボーナス・トラックを2曲追加している。

●'91年作品
●'09年最新デジタル・リマスター音源

ライヴ・アルバム 3タイトル

ライヴ・アライヴ

DISC1
1. セイ・ホワット!
2. ギヴ・アップ・オン・ラヴ
3. プライド・アンド・ジョイ
4. メアリー・ハド・ア・リトル・ラム
5. 迷信
6. アイム・リーヴィング・ユー
7. コールド・ショット
8. ウィーリー・ザ・ウィンプ

<Bonus Track>
9. リトル・ウィング/サード・ストーン・フロム・ザ・サン *

DISC2
1. ルック・アット・リトル・シスター
2. テキサス・フラッド
3. ヴードゥー・チャイル
4. ラヴ・ストラック・ベイビー
5. チェンジ・イット
6. ライフ・ウィズアウト・ユー ***

<Bonus Track>
7. ザ・スカイ・イズ・クライング **

*:1984年3月15日ハワイ州ホノルル CBSレコード・コンベンションにて収録(『S.R.V』('00年リリース)に初収録のレア音源)
**:1984年10月14日 ニューヨーク/カーネギーホール収録(『S.R.V』('00年リリース)に初収録のレア音源)
***:CD初収録音源(オリジナルLP収録曲)

本作は存命中にリリースされた唯一のライヴ・アルバム。86年作品。85年7月のモントルー・ジャズ・フェス、86年7月のオースティン、そしてダラスでの3箇所のライヴからのベストテイク。サード・アルバム『ソウル・トゥ・ソウル』リリース後のツアーで、セット・リストも代表曲をほぼ網羅しており、世界トップのギタリストとして風格を感じるプレイも相まって、ライヴ・アルバムとして完璧な内容。今回の紙ジャケ化に際して、以前LP→CD化の際に収録時間の関係でカットされたDISC2-6も収録しているが、さらにボーナス・トラックを2曲も収録し、オリジナルLPと同じく2枚組みとしている。また最新デジタル・リマスタリングにより、の歴史的なライヴがさらに鮮やかによみがえった。

●'86年作品
●'09年最新デジタル・リマスター音源

イン・ザ・ビギニング

1. イン・ジ・オープン
2. スライド・シング
3. ゼイ・コール・ミー・ア・ギター・ハリケーン
4. オール・ユア・ラヴ
5. ティン・パン・アレイ

6. ラヴ・ストラック・ベイビー
7. テル・ミー
8. シェイク・フォー・ミー
9. リヴ・アナザー・デイ

メジャーデビューする以前の80年に収録されたライヴ音源を編纂した92年リリースのアルバム。当時から既にスタイルは確立されていた事が分かるアルバム。スティーヴィーのスライドも貴重。ブルースの大御所の上等フレーズが満載。紙ジャケ化にあたり最新デジタル・リマスタリング。

●'92年作品
●'09年最新デジタル・リマスター音源

ライヴ・アット・カーネギーホール

1. イントロ
2. スクートゥル・ブッティン
3. テスティファイン
4. ラブ・ストラック・ベイビー
5. ハニー・ビー
6. コールド・ショット
7. レター・トゥ・マイ・ガール・フレンド
8. ダーティ・プール
9. プライド・アンド・ジョイ

10. シングス・ザット・アイ・ユース・トゥ・ドゥ
11. シー・オー・ディー
12. アイスド・オーバー
13. レニー
14. ルード・ムード

<Bonus Track>
15. ヴードゥー・チャイル *

*:1984年10月14日 ニューヨーク/カーネギーホールにて収録

本作は84年にカーネギー・ホールで演奏した貴重なライヴ音源。バックバンドには兄ジミーやドクター・ジョンも参加。ホーンセクションなども入る珍しい演奏。デジタル・リマスタリング。

●'97年作品
●'09年最新デジタル・リマスター音源

ファミリー・スタイル

1. ハード・トゥ・ビー
2. ホワイト・ブーツ
3. D/FW
4. グッド・テキサン
5. ヒルビリーズ・フロム・アウタースペース
6. ロング・ウェイ・フロム・ウォーム

7. ティク・タク
8. テレフォン・ソング
9. バブーン・ママセッド
10. ブラザーズ

<Bonus Track>
11. ティク・タク *

*:シングル・エディット

本作は兄ジミー・ヴォーンとの共同名義である「ヴォーン・ブラザーズ」としての作品であるが、本作収録直後に事故に遇ったことから遺作となってしまった90年リリース作品。ドラッグから立ち直り、彼の憧れでもあった兄ジミーとの共演が楽しくてしょうがないという映像(「プライド・アンド・ジョイ」)が残っている事からもわかるとおり、兄の味わいのあるスタイルに嬉々としてあわせているSRVがここにはいる。普段とは少し異なる雰囲気で、感情を爆発させず、リラックスした演奏。

●'90年作品
●'09年最新デジタル・リマスター音源