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NY to LA

この日記は、クリスマスに読みたいかなと思って、その前に書いた分・・・。
というわけで、僕はニューヨークを発った。
飛行機で。ふたたび音楽を聴きながらロスへ戻る。ウォークマンには、ノーダウトの新しいアルバムが入ってる。こいつは「ヘラ・グッド」(メチャいいよ・・・アルバムの中の一曲のタイトルにかけている)。再発明っていうのは、僕は大好きだね。それから、自分は女性シンガーソングライターにかなりのこだわりがあるんだなあとも思ったよ。いまは、ニーナ・パーション(カーディガンズ)の新しい"ソロ"アルバムにはまってる。すごく無邪気で率直な作品なんだ。上空を飛んでいく。雲、太陽。世界一オンボロの飛行機の機内テレビでは、『ペイ・フォワード』放映中。鶏肉と牛肉、どちらになさいますか?
ロンドンはすばらしかったよ。クリスマス関係のイベントのために数日間行ってたんだけど、友達のクレアと、ますますいっそう国際的な生活を送ってるクリステルにも会った。国際的なオフ会をやったというわけだ。僕の勝ち。映画を観なきゃ。普通のヤツ。
空港のラウンジで待ってるとき、朝食にひからびた菓子パンを食べながら、CNNを見てたんだけど、メディアって戦争でもスポーツイベントと同じような感じで報道してるんだなと思ったよ。湾岸戦争のことを思い出す・・・。あのときもすべて、テレビライブ中継だった。ZooTVツアーのとき、U2のボノがステージで扮してたキャラはなんて言ってたんだっけ?「シリアスな映像が流れ始めたら・・・、チャンネルを変えればいい」。でも今回は、僕もふくめて、みんながそうやってチャンネルを変えたりしないように、それ以上のことができるように、願ってるよ。僕は、戦争は終わってほしいと思ってる。それは、そんなに夢みたいな話なんだろうか?
クリスマスは自宅ですごす。そのためにいま、飛行機に乗ってるんだ。愛する人々を抱きしめて、われわれみんなが生きてる幸せをかみしめる時間がほしい。後ろに座ってる子供が僕の席を蹴り続けてる。ずーっと。二歳の子が言えるのは、「ミー、ミーミーー」くらいなんだけど、なんだかよく聞く、それでもってかなりほほえましい言葉だなあと思った。バン!着陸まであと3時間もある。グウェン・ステファニーの声を、『ロック・ステディ』を聴こうっと!
ここからは、ロスでのアメリカン・ミュージック・アワード授賞式に出席した数日後に書いた。
僕はベッドに座ってて、隣には友達の友達が飼ってる犬がいる。犬の名前はラグビー。飼い主が街を離れている間、友達が面倒みてるんだ。ラグビーは走り回るのが大好きだ。メチャクチャね。でもいまはベッドの上、僕の隣でノミを掻いていて、外では太陽がゆっくりと沈んでいって、一日が終わろうとしている。
クリスマスには家族全員オーストラリアから来てくれたんだけど、本当にうれしかったよ。僕の姉の子供はめちゃくちゃかわいくて、おじさんとして一緒に子供っぽいバカげたことができるのは楽しかった。みんなでディズニーランドに行って、大騒ぎしたりもしたんだ。今日、みんながオーストラリアに帰るのを飛行場まで見送ったんだけど、ちょっとさみしかったよ。
おかしな話だよね。姉は子持ちなのに、僕本人はポップスターなんて職業ときてるんだから。僕はいまでも、僕たち兄弟三人だけで世界に立ち向かっていたみたいな感じだった昔がなつかしい。その思いは、二人にさよならを言うたびに強くなるんだ。違う国に住んでいるからよけいひどくなるのかもしれない。でも、さよならはさよならだからね。
しゃんとしよう・・・。すっかりサボっちゃったから(クリスマスのごちそうも食べすぎたし)、これからマジで増えちゃった分を落とさないと。何をって、言わなくてもわかるよね。急いでマシンにギアを入れなきゃいけないって感じだ。世界中のラジオで、シングル「インセーシャブル」のオンエアが始まって、とてもいい気分だ。じゃあ、また手紙書くよ。



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