ケリーとショーン・ギャレット(“Ring The Alarm”、“Yeah”)が共作し、ポロウ・ダ・ドンがプロデュース、イヴがゲスト参加した“Like This”で、『Ms. Kelly』は威勢よく幕を開ける。まさにこれは、ケリーが考えていた通りのことだ。「デスティニーズ・チャイルドは、常にショーンと素晴らしい仕事をしてきた」とケリー。「だからソロ・アルバムにもショーンを入れようと思ったの。ポロウは既にホットなトラックを用意してくれてたわ。カウベルの音が最高だった。普通の曲とは全然違うでしょ!トラックに合わせてショーンと私は曲を書き始めたんだけど、“ケリー、これは君のファースト・シングルになるよ”ってショーンは言ってたわ。そして彼の言葉が現実になったの」。曲のレコーディングを少し休んだ後、ショーンと一緒にスタジオに戻ると、ケリーの頭の中で何かが閃いた。「イヴの声が聞こえたのよ」とケリーは回想する。「彼女のエネルギーって、この曲にピッタリだと思ったの。こうして全てがうまく行った。そして私は、この曲がシングルになると悟ったわ」
その率直な感情が、アルバムのラスト・トラック“This Is Love”ではっきりと表現されている。アップテンポで固められたアルバムの中、唯一のミッドテンポ曲となる“This Is Love”は、4年前にプロデューサー/コ・ライターのビリー・マンから聞かされて以来、ケリーがレコーディングしたいと思っていた曲だ。非常に率直な気持ちが表された同曲で、ケリーは過去最高レヴェルの力強いヴォーカルを披露する。 “This Is Love”は当初、映画のサントラ用に書かれた曲だった。プロジェクトは中止になったが、ケリーは曲を温め続けた。「こうして自分のアルバムに入れることが出来たから、最高のタイミングだったわ」と嬉しそうにケリーは語る。「この曲が大好きなの。時代を超越した曲だと思うし、愛に対して率直になる方法を語っている。恋愛が上手く行かなくて傷ついても、心を開いていなければだめ。愛が訪れたら必ず、それが愛だと分かるはずだから」
デスティニーズ・チャイルドのオリジナル・メンバーかつスーパー・ヴォーカリストだったケリー・ローランドは、数々の記録を打ち立てる程の世界的人気を博した同グループに大きく貢献した。デスティニーズ・チャイルドは、全世界で1億万枚以上のセールスを上げ、最優秀R&Bパフォーマンス(ヴォーカル入りのデュオまたはグループ)部門でグラミー賞を2回獲得(2000年に“Say My Name”、2001年に“Survivor”)したのである。
ケリーは天性の魅力とカリスマで、映画やTVの世界にも進出を果たした。彼女はこれまでに、大ヒットしたホラー映画『Freddy vs. Jason』(2003年)、ウィル・スミスとジェイダ・ピンケット・スミス夫妻がプロデューサーを務めた恋愛コメディ映画『The Seat Filler』(2004年)に出演している。また、TVでは『The Hughleys』にカーリー役で3話出演した他、『American Dreams』ではマーサ&ザ・ヴァンデラスのマーサ・リーヴス役を演じた。また、人気コメディ番組『Saturday Night Live』でパフォーマンスをし、トーク番組『The View』でゲスト・ホストを務めた経験もある。