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世界中を飛び回る最重要DJ、リッチー・ホーティンはデトロイトにほど近い、カナダのウィンザーで第二期デトロイト・テクノの要として90年代初頭から積極的に活動をしてきた。彼のアルバム『シート・ワン』、『ミュジック』で見られる様に、その作風は彼の運営するプラス8(ターンテーブルのピッチ・コントローラーの最速の位置)というレーベル名のごとくハードなスタイルのアシッド・サウンドだった。デトロイトのシーンでは珍しい白人アーティストであるリッチーは、サイバーソニック、FUSE、ハード・ブラザーズ、ロボットマン、サーキット・ブレーカーなど数々のユニットを手掛けテクノ・シーンを先導してきた。またスピーディJ、ケン・イシイ、DBX、スティーヴ・ストール、クリス・サティンジャーなどの新鋭アーティストを真っ先に世に紹介してきた。ヨーロッパではプラスチックマンとしてノヴァミュートと契約し一躍時代の寵児として迎えられたが、その後、彼の作風は「コンセプト」シリーズというエクスペリメンタルな作風に移行していき、アルバム『コンシュームド』またその後リリースした『アーティファクツ(bc)』では、エクスペリメンタルの極地とも言うべき問題作としてメディアに評された。しかし今年、「Orange EP」というバキバキのダンスチューンを発表、秋にはPLUS8黄金期のクラシックス・コンピレーションやDJ-MIXアルバムをリリースする予定。 |
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