a


TITLE: BERLIN CLUB NIGHT

FLYER
SUB TITLE: TOBYNATION
ようこそ、TOBYNATIONへ!

ベルリンと東京を股にかけて活動するDJ TOBYがYELLOWで主宰するパーティ、『Enter theNation』。TOBYと親交の深いドイツのDJ達を招いて催されるこのパーティ、SVEN VATHなど世界的にも超大物ゲストDJがフィーチャリングされる、テクノファンには見逃せないパーティのひとつだ。
4回目を数える今回は『Berlin Club Night!』と銘打って、ベルリンの伝説的クラブ『E-werk』のレジデントDJ WOODY、若手ながらも息の長いを続けているベテランDJ、HARDY HARDを招聘し、今が旬のベルリンのウィークエンド・パーティをそのまま東京に持ってこよう、という『テクノ外交官』TOBYならではのナイスな企画が実現した。
THAT'S TOBY


実際に『Berlin Club Night!』は他のパーティに比べて外国人が非常に多く、無国籍で雑多な空間は、パーティに遊びに来た人達に強い印象を与えていたようだ。真にクラブに遊び慣れた大人や不良達が楽しめる、グッド・パーティにはなかなかお目にかかれるものじゃない。皆ニコニコしながら、バーで談笑していたり、フロアで踊りにハマっていたり、それぞれがマイペースに楽しんでいるピースフルなアトモスフィアが居心地良かった。

サウンド的には、これまでの『Enter the Nation』のラインであるハードミニマルだけではなく、ミニマルハウスやエレクトロまでを提供し、まさにベルリン直結な音をクラウドに体験させようという試みがなされていた。パーティ・コンセプトとしてWESTBAMを招いて行われた、4月の『テヒノ・フェスト』に似たアプローチが取られていたように感じた。

AFRO POLICE

さらに特筆すべき点は、ベルリンのサウンドを輸入してくるだけでなく、日本発のサウンドとのコラボレーションが実現したという点だ。

ロンドンでパーティ活動を始め、東京のパーティ・フリークや耳の早い業界人の間で、今、密かなブームだとも言える程の話題を集めているパーティー『Oxgen Funk』のAFRO POLICEのライブは、クラウドに強烈な反響を呼んでいた。ブレイクビートやキックとベースのガンガンに効いたハードミニマル・トラックを基調にしつつ、高音ではダブっぽい反響音を使い、MCのシャウト&ラップが絡む最高にファンキーなサウンド!!中でも、アフロのMCが客を煽りつつラップをし、ステージ上を縦横無尽に激しく、そして、時にはパントマイムを加えながら踊りまくる様子は圧巻。日本人の恥じらいを捨てた部分と日本人のドロ臭いノリとの微妙なバランスがまさにファンクしてた!という感じ。外国カブレじゃない日本の音というものが着実に生まれて来ているのだという事が確信できる、素晴らしいライブだったと思う。


対するベルリンの音という意味では、石野卓球氏も絶賛しているという、『Berlin Club Night!』のトリを飾ったWoodyのプレイは本当にユニーク。今年のドイツはエレクトロが大フィーバーしているという事は周知の事実だが、彼は、ディスコやイタロハウスのような音までをカヴァーしていて、テクノDJのプレイという常識を覆してくれた。キメネタはEuryhthmixの『Sweet Dreams』なのか、朝までのプレイの中でも二度もかけていて、その度にクラウドが大騒ぎをする様子もまた面白い。

WOODY PLAYING

『Berlin Club Night!』はただのベルリンのパーティを再現するだけのものではなく、ベルリンからやって来た人、日本からベルリンに行った人、そして日本に住む外国人、TOBYのような世界を舞台に活動する人、そういった様々な人と人との交流や日本と外国のテクノ・カルチャーのブレンド具合が、目に見えるカタチであらゆるところに感じられた。テクノは音を通じて国境の壁を越えられる。『One World, One Nation』『Grobal Village』ーパーティを通して、テクノの持つ思想の神髄が少しづつ、わかってくるような気がした。たかがパーティ、されどパーティ。WELCOME TO THE TOBYNATION!
.....ところで、バッサリ切ったTOBYさんの新しい髪型、すごくお似合いだと思いません?

FEATURE: TECHNO FEST OR BACK