ジョン・ベルトランはアメリカのLansingという街に住む26才のアーティスト。もともとクラシックや民族音楽、ニューエイジといったジャンルに傾倒していたピアニスト志望の彼は、あるとき旅先で耳にした808ステイツやブラックドッグといったエレクトリック・ニュージックにひかれるようになり、1991年に当時カール・クレイグが運営していたレーベル、レトロアクティブから「Aquatic」EPをリリース。その後サインウェーブ、ニュー・グルーブ、といったアメリカのレーベルやドイツのスーパースティションからいくつかの作品を発表し、徐々にシーンでの知名度を高めていった。 1995年には初のフルアルバム「Earth & Nightfall」をオープン・ハウスからリリース。これがヨーロッパでは R & Sを通して発売されることとなる。翌年にはUKのピースフロッグからセカンド・アルバム「Ten Days Of Blue」をリリース。その繊細に編まれたエレクトリック・サウンドはヨーロッパで高い評価を得た。 そしてヨーロッパでは97年暮れにR & S傘下のアポロから三枚目のアルバム「ムービング・スルー・ヒア」がリリースされた。この「ムービング・スルー・ヒア」では女性ボーカルを起用、ブレークビーツを取り入れたりとそのサウンドを変貌させつつも、変わらぬ彼独自の美しい音世界が堪能できる。