テクノ御三家とは“ホワン・アトキンス”、“デリック・メイ”、“ケヴィン ・サンダーソン”の3人。デトロイトにいた彼らが現在の「テクノ」の創始者と言われているが、その中でも最重要人物がこのホワン・アトキンスだ。すなわち彼がもし存在しなかったら、現在のテクノアーティスト達はすべて、もちろんケンイシイに至るまで全て存在しなかったし、テクノが一般的に成りつつある現在の音楽シーンも大きく変わっていたことであろう。
 モデル500はホワン・アトキンスのプロジェクト・ネームである。デトロイト・テクノの最古の作品と言われている名曲「No UFO’s」を1985年に発表し、現在のテクノシーンの基礎を1から作った張本人その人である。70年代からデトロイト、シカゴなどで流行していた黒人による黒人の音楽「P-ファンク」とクラフトワークに代表される白人が作った「エレクトロニック・ミュージック」を融合することを試み、力強いエレクトロニック・ファンク・ビートと叙情的な電子音をもった「デトロイト・テクノ」という音楽が生まれたのだが、この終始は彼の初期作品を集めたアルバム「Classics」に詰まっている。デトロイト・テクノの「オリジネーター」とは彼のことなのである。
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