リフレックス特集の第3回目は、3月21日にそれぞれアルバムがリリースされるヴァルヴァ、ボカム・ウェルト、ヴァイバート/シモンズ、そして日本のサム&ヴァリーの4アーチストを中心にご紹介します。

ヴァルヴァはこれまでにアメリカのリフレクションやドイツのソースなどからも作品を発表して高い評価を得ている二人組。さまざまなスタイルのビートを取り入れながらも彼ら独特の透明感のあるエレクトロニック・ミュージックを展開、世界中に多くのファンを持っています。そんな彼らにいち早く注目したリフレックスからヴァルヴァのふたりが発表した2枚目のアルバムが「バードウォッチ」。

ボカム・ウェルトことジャンルイジ・ディ・コスタンツォはミラノ在住のアーチスト。グラントが「90年代のクラフトワークだ」と評するように、ノスタルジックな側面と実験的な側面を持ち合わせたユニークな存在だ。今回日本のみ彼のアルバム「Module 2」とその後に発表されたEP「Desktop Robotics」がカップリングで登場する。

ヴァイバート/シモンズはワゴン・クライスト、プラグといった名義でも作品を発表しているルーク・ヴァイバートの旧友ジェレミー・シモンズとのコラボレーション。彼がこの名義で1993年に初めて作品「ウィアーズ」を発表したのがリフレックスだった。現在のルーク・ヴァイヴァートのルーツを知るためには欠かせないのが今回リリースされる「ウィアーズ」だ。

そして日本人初のリフレックス契約アーチストとなったのがサム&ヴァリー。自らの音楽を「アンスータブル・ロック」と呼ぶ彼らについて、昨年来日した際にグラントは「日本人がナーサリー・ライムス(イギリスの童謡のこと)をアレンジして、そのテープを僕らイギリス人のところへ送ってくるという、その発想自体にすごく驚かされた」と語っていたが、まさにその発想から音作りまでのすべてに強烈な個性が感じ取れるのがアルバム「マイ・フェイヴァリット・クリニック」だ。