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ジェフ・ミルズ/Jeff Mills

ジェフ・ミルズについて語るには、まずアンダーグラウンド・レジスタンス(以下UR)について説明しなければならないだろう。URはマッド・マイク(マーティアン)とジェフ・ミルズによって90年にデトロイトでスタートした。当初は初期のデトロイト・テクノを継承するハウス作品が主であったが、折しもハード・コア・テクノ・ブームの最中、彼等はより過激で政治的なテクノ作品へと変貌していった。当時のジェフ・ミルズの色が最も良く表出している作品として「ウェイヴフォーム」EP等が挙げられる。後にジェフはURを脱退。NYに移りデイモン・ワイルドらと活動。同時に「アクシス」レーベルを設立。「X-103 」をリリースする。この作品はヨーロッパのレイヴ・シーンで大きな反響を呼び、ペルリンのトレゾーからのアルバム「ウェイヴフォーム・トランスミッション」への掛け橋にもなっている。さらに、シカゴに渡ったジェフはUR時代からの相棒ロバート・フッドと共にアクシスを運営。そのミニマルでハードなエレクトロニック・サウンドは次世代のブラック・ミュージックとしても反響を呼んだ。ジェフ・ミルズが大きく評価されるもう一つの要因として過激なDJプレイが挙げられる。魔術師の異名をとる彼のプレイは見る者を必ず圧倒する凄まじいもの。近年の来日時のプレイも大喝采を呼んだ。95年秋のリキッドルーム(東京)のプレイはMIX-UP vol.2として世界発売されている。また、ジェフは今年に入り新たに「パーパス・メイカー」というレーベルを設立。よりDJユースを志したミニマル・トラックをリリースしている。(佐久間英夫)

Discography

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