もともとボーイズ・オウン・レコーズのダンス・レーベルとして生まれたジュニア・ボーイズ・オウン・レコーズはケミカル・ブラザーズ、X-プレス2、そしてアンダーワールドを輩出したUKのレーベルである。

1990年にロンドン・レコーズの傘下レーベルとしてスタートした頃にはケミカル・ブラザーズはダスト・ブラザーズと名乗り、アンディー・ウェザーオールのミックスによるダブ・テイストなトラックを発表し、アンダーワールドは「レズ」をリリースしてクラブ・シーンでこそ注目されていたが、まだメジャーなアーチストとは呼べない存在だった。「シングル単位の契約はしない。あくまでアーチストを育ててゆくレーベルでありたい」というポリシーを持つジュニア・ボーイズ・オウンは、それら優れた個性を持つアーチストたちを今日の姿にしたことに大きく寄与しているといえるだろう。現在に至っても、ブラック・サイエンス・オーケストラのようなハウス・テイストのアーチストから、前述のケミカル・ブラザーズやアンダーワールドまで、ジャンルの壁を取り払い、才能豊かなアーチストを育ててゆくというポリシーを貫いている。
close.GIF (350bytes)