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69はカール・クレイグの数あるプロジェクトのなかでももっとも実験性の強いものである。1969年生まれのカール・クレイグは、デトロイトのウェストサイドで育った。デリック・メイのラジオDJをきっかけにデトロイト・テクノヘと傾倒していった彼は、次第に当のデリック・メイ本人と親交を深め、1989年、20才のときには初めて自分の曲「エレメンツ」をコンピレーション・アルバム「テクノ2」に発表。続いてトランスマットからはサイケ名義で、トランスマット傘下のフラジャイルからはBFC名義で次々にシングルをリリースする。同年イギリスのKool Katからリリースされたデトロイト・テクノの金字塔的作品「ストリングス・オブ・ライフ」のバック・スリーブにデリック・メイとともに写真にいるのはカール・クレイグであった。90年に入り本格的な活動を始めた彼は、自分のレーベル、レトロアクティブを設立。ここからはペーパー・クリップ名義でもシングルを発表。92年になると新たに2つのレーベル、プラネットEと、インナー・ゾーンをはじめる。テレビ番組から名前を引用したというプラネットEからリリースされた最初のシングル「4 ジャズ・ファンク・クラシックス」こそ、69名義での最初のシングルだった。94年には「ジャム・ザ・ボックス」が全世界のクラブ・シーンでヒット。95年にはR&Sから同曲を含むアルバム「サウンド.オブ・ミュージック」がリリースされた。さらにピース名義の「フリー・ユア・マインド」、インナーゾーン・オーケストラ名義の「バグ・イン・ア・ベース・ビン 」といったシングルもリリースしている。

Discography

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