Alice 1stアルバム『JUST ONE』スペシャルインタビュー
祝☆7月27日、Alice 1stアルバム『JUST ONE』リリース決定!
ポップでキュートでクールでダンサブル……!?
果たしてどんな1stアルバムが仕上がったのか?
Aliceへのロングインタビューを通して、この作品を徹底分析します★
本人によるアルバム全曲解説も随時UPしていきます!

インタビュー●カワムラユキ

第1回 / 第2回 / 第3回 / 第4回 / 第5回

1st ALBUM 『JUST ONE』 2011.7.27 Release!!

01. Prologue
02. Alice !n Wonderland
03. イチバンボシ [1st SINGLE]
04. moving on [4th SINGLE](フジテレビ系ドラマ「名前をなくした女神」オープニングテーマ)
05. Missing feat.AKLO
06. Floor Game
07. リズム [3rd SINGLE(配信限定)]
08. I wanna…feat.CO-KEY(from mc2) [2nd SINGLE]
09. Perfect Girl (OPA 2011 Summer Oh!Bargain TVCM Song/名古屋近鉄パッセ「限定FAIR」CMソング)
10. 笑顔でいられるように (第15回KBC“水と緑のキャンペーン”テーマソング)
11. Heart
12. XOXO
13. Believe my way

【第1回】 アルバム全体について

カワムラ: 今日も朝から2回くらい通しで聴いてきたよ。やっぱり"なう"な感じで来ないとね。

Alice: ありがとうございます!

カワムラ: ファーストアルバム「JUST ONE」、7月27日リリース!夏ですねー。もう本当に、ついに、というか、やっとだよねー。ずっと作ってたよね。

Alice: やっとですね!本当に!やっと出来ました!!ずーっと作ってましたね。本当にもう、それこそ2年前の曲とか3年前の曲とか、昨日出来たような曲とかもあるし、めちゃめちゃ色々あります。

カワムラ: じゃあ、まさに10代の最後から、20代に入って、そして21歳になってスタートを切るまでの3年間の集大成だね。「JUST ONE」ていうタイトルは、どういうところから生まれたの?

Alice: 今回のアルバムって前向きな曲が多くて、恋愛の曲っていうよりは、夢をひたすら追いかける気持ちだったり、「絶対に大丈夫だからね」って励ますような応援ソングが揃ってるんです。
「JUST ONE」っていうのは、一つは、「君は一人しかいないんだから、自分自身で世界は変わるよ」「オンリーワンだよ」っていう意味と、もう一つは、このアルバムの1曲目から13曲目まで全部、本当にジャンルの隔たりを越えた、色んなカラーの曲が揃っているので、「Aliceにしかできない唯一無二の1枚」っていう意味のダブルミーニングになっています。

カワムラ: そこまで考えられるようになってきたって…前も話したみたいに、どんどんプロフェッショナルなアーティスト・シンガーの顔つきにも変わってきたし、マクドナルドのオーディションからこの世界に入って、1年間で、自然と身に付いて出てきたものなのかな?

Alice: そうですね。この1年間…最初は本当に自分のことだけでいっぱいいっぱいで、自分のことしか考えられなかったんですけど、アーティストとしてAliceとしていられるのって、聞いてくれるみんながいるからだし、支えてくれるスタッフがいるからだし…。

カワムラ: うんうん。

Alice: そんなふうに、自分が中心にいてもまわりを広い眼でみることができるようになってくると、自分が今何をしなければいけないかも明確にわかってきて。そんな中で、サウンド、音楽に対する考え方も変わってきたんです。
前は、「No1 R&Bシンガーになる!」とか思ってたんですけど、それだとつまんないかなって思ってきて。R&Bを極めてる人もいっぱいいるし、「今の時代にないものを発信していきたい!」っていう考えが出てきたんですよね。
自分の好きなことをやりながらも、今までやらなかったロックっぽい曲をやってみたり、J-POPっぽい曲をやってみたり、自分の可能性を引き延ばすためにはどうしたらいいのかっていうことを考えられるようになりました。
それによって、聞いてくれる人達がこうしたらもっと楽しんでくれるんじゃないかな、一緒に楽しめるんじゃないかなっていうことも考えられるようになったし。
すごく広い範囲でものごとを見られるようになったので、人としても、アーティストとしても、ちょっと成長できたのかなって思います。

カワムラ: 与える側っていうか、魅せる側としての自覚と、プロフェッショナリズムが身に付いていったってことかな。うん、すごくわかる。最初に私がAliceを観たときはね、そのときなりにプロフェッショナルな歌とダンスで、R&Bのパフォーマンスを魅せていて。「ああ、かっこいいいな」って思ったんだよね。

Alice: わあ。ありがとうございます。

カワムラ: でもね、そのときからさらにステップアップして、より多くの人に届く音楽を、ポップミュージックをやっていこうっていう、その唯一無二のスタンスが眩しいなー。21歳かあ。いいなあ!ここから2年間が勝負だからね!この2年間で、この先、50歳、60歳になるまでの女性の軸ができちゃうから。23歳になると変わるからねー。

Alice: がんばらないとですね、今!

カワムラ: そう、本当にがんばらなきゃいけないんだけど、その一歩として、このアルバムはすごくよいステップになるだろうなって思うよ。それに、こんな世の中だから、なおさら、この時期に出すアルバムって責任を感じるんじゃない?

Alice: すごく感じますね。やっぱりなんか、ネット社会だから、みんな繋がっているようで、でも繋がってないっていうことを感じていたり、Aliceの同級生が就職難で悩んでいたり…地元では大きな震災があって、すごく大きな被害を受けているところもあって、そういう現実を目の当たりにして、今、自分が動かなかったらだめだなと思って。
震災当時は自粛自粛って言われてたじゃないですか。でも、元気でいられる人が今動き出さなかったらだめだろうなって。
だから本当は今回のアルバムもアリスワールド全快な、「Alice !n Wonderland」みたいにおとぎの国っぽくしたかったんですけど。そういった事柄を受けて、「勇気づけたい」「少しでもこれを聞いて元気になってほしい」っていう想いがすごく強くなったので、タイトルも変えて「JUST ONE」にしました。

カワムラ: 色んな世代の人がいるけど、Aliceの世代っているじゃない、平成の第一世代というか。そういう子たちって、これからこの日本を、身も心も振り絞って再建していかなきゃいけない世代じゃない?同じ世代で歌っていてくれている星っていうのかな、そういうのがすごく勇気づけられるんじゃないかな。
でも今、音楽の意味合いって、歌の意味合いってなんだろうって考えちゃうんじゃないかな?アーティストとして。

Alice: はい。

カワムラ: 私、「Alice !n Wonderland」っていうキーワードにすごく今しっくりきてて。被災地で炊き出しとかしている人たちいるじゃない?すばらしいことよ、お腹もいっぱいになるしね。
でも私の友達でデザートの炊き出しをしている人がいるんだけど、そういうのを求めていた人たちがワーって来て、本当にね、美しい、可愛い顔をして食べてくれるんだって。
お腹をいっぱいにすることはもちろん大事なんだけど、心が満たされて、気持ちが明るくなるようなものも大事なんじゃないかな。それって例えば夢だとか、ファンタジーとか。現実って大変だからね。

Alice: 本当にそうですよね。子供やAlice世代ってこれからの希望もたくさん秘めているわけだから、そうい子たちが、こういう曲を聴いて、それぞれの想いを持ってがんばってほしいなっていう気持ちもすごくあります。

カワムラ: そうだね。このアルバム1枚を聴いて、心の中でショートトリップ、インナートリップをしてもらって、満たされた気持ちになったり、ファンタジーの中で泳いでもらってもいいし、一曲一曲をそのときそのときに聴いて、気持ちを盛り上げて仕事やボランティアをがんばってもらってもいいよね。

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【第2回】 アルバムの中の各曲について(M1〜M4)

カワムラ: 「Welcome」から始まるアルバムって久しぶりに聴いたぞって思った!"Alice世代"の扉開けたぞって思ったよ!

Alice: ほんとですか?そういう風に感じていただけたならすっごくうれしいです!

カワムラ: これはやっててどうだった?Welcome作業(笑)。

Alice: Welcome作業は(笑)、これは、全部出来てから最後に録ったんです。めちゃめちゃR&Bのビートとかサウンドで、コーラスも一応入れたんですけど、ほとんどセリフだけっていう曲で。気持ち的にも、言ってること的にも、「ようこそAliceの場所へ」っていうことなんですけど、いつでもどんなときでもあなた自身を忘れないでほしいって言ってるんですよね。
「Aliceっていうアーティストの世界観にこれから連れていきますよ!おいで!」ていう気持ちもあるけれど、Aliceがアーティストである以上、「リスナーが辛いときも楽しいときも、一緒にいるから」「自分自身を忘れずにこのアルバムを聴いてほしい」っていう気持ちがすごく込められています。

カワムラ: じゃあ、すごく名刺みたいな、Aliceが歌うアイデンティティーみたいなものが数秒間にバシっと詰まった曲だね。滑走路に入った飛行機の中の人たちみたいになるよね、リスナーの人たちは。

Alice: そうですね。

カワムラ: そこから引っ張られるように、シンセのうねりみたいなのがあってすごくかっこいい感じから、そのまま「Alice !n Wonderland」に入っていくわけなんだけど。これはもう、ちょっと、びっくりしたねー!私。

Alice: 歌詞がびっくりしますよね(笑)。

カワムラ: そう、歌詞がびっくり!だって、Aliceがオーディションで東京に出てきて、そして感じているリアリティっていうのがねー。同じように東京出てきたり、仕事がんばろうっていう人たちがたくさんいると思うんだけど、Alice世代の視点でこれだけコミカルに、消費社会とかも俯瞰で見ている感じがおもしろいなーって思ったんだよね。

Alice: これはまさに最初に言ってた3年前に出来た曲なんですけど。リアルに東京に出て来て、感じたこと、思ったことをそのまま歌詞にしたんです。

カワムラ: 18歳で?

Alice: そう、18歳で(笑)。ギャラが地元の2倍だっぺーって。(福島方言のイントネーションで)まだまだ訛ってるときとかで。

カワムラ: 私も先週仙台行ってたんだけど同じこと感じた!ポケットティッシュの話も、東京ではこんなに消費して、こんなに電車来てどうするの?って(笑)

Alice: 本当に!(笑)電車なんて1時間に1本とかですからね。

カワムラ: 暮らしていた町から出て来て感じた、本当のリアルだよね。なかなかこういうリアルってなかったんだよねー。東京主軸の「東京で生まれて東京で生きてきました」っていう曲は結構あったじゃない?Aliceの場合は、じゃあ、ご当地感を全面に出しているかっていうとそうでもなくて、東京でリアルに感じていることのバックグラウンドを捨ててない感じが、とっても生々しくて、とっても優しいと思った。東北にいる私のいとこ、18歳なんだけど、これ送ろうかなって思ったよ。

Alice: ぜひぜひ!聴いてほしいですね。東京こんなんだよーって(笑)。

カワムラ: はい。そして、「イチバンボシ」。私この曲好きなんだー。トラック気持ちいいよね。やっぱりURUさん?彼の独特の優しい間合いと安心感、それがとっても出てるよね。すごくステキだなーって思うし、そしてその旋律の中で、この素敵な歌詞が本当に踊ってるよね。これがデビュー曲で本当によかったね。

Alice: URUさん、すばらしいですよね!もう4年間くらい一緒にいるんですけど、色んな話しをしてくれて。ピュアですよねー。この曲は、今でもAliceの中では原点ですね。とても大事な曲です。

カワムラ: どう?デビューしたてで歌っていたときから、歌い込んで行く中で、何か感じたことや変化はある?

Alice: このデビュー曲は、本当に自分のことを等身大に書いた曲で。上京したての、「がんばっていくぞ!」っていう気持ちを書いたので、最初のころは、「これから応援してください」「どうか、見守ってください」って気持ちだったんですけど、今は、「Aliceがついてるからね」「絶対に大丈夫だからね」って、お客さん一人一人の顔を見て、逆にみんなを励ましたいって思いながら歌うようになりました。

カワムラ: そして、最新ヒットシングルの「moving on」!来ました!どう?これは、反応とか。

Alice: 反応、めちゃめちゃいいですねー!本当にうれしいですね。ドラマの話しもいただいて。まだそんな1年も経ってない状態でこんな大きなお話をいただけたことに、まず感謝しなければいけないと思ったし。
この歌詞は共作詞させていただいたんですけど、ドラマが5人の女性にスポットを当てたお話で、ママ友って言ってもママになったことがないので、お話し合いをしながら書かせていただきました。
でも、内容的に、自分の親とか友人とか恋人とか、カタチのない愛を常に追いかける女性の優しさと強さっていう部分を書いているので、聞く人によっては恋愛の曲に聴こえるだろうし、友達に向けての曲に聴こえる人もいるだろうし…ひとそれぞれ、いろんな思いで聴いてほしいなって思いますね。大切な人を想って聴いてほしいなって思います。

カワムラ: なるほどねー。うんうん。この曲に関しては、色々なメディアでも解説されてると思うから、私があえて今日聞きたいのは、これからこの曲もカラオケでもどんどん歌う人が増えたらいいなって思うんだけど、ずばり、カラオケで歌うコツは!?

Alice: カラオケ!?(笑)コツ…これはですねー、サビが5回あるんですよね。

カワムラ: 出だしでいきなり高いよね。キツくない?今度カラオケで歌ってみようかな、私。動画送るよ。

Alice: 是非チャレンジしてみてください!動画ってテンション上がりますね!それ、ブログにアップしていいですか?(笑)
これはサビが超高いのに、Aメロはすっごく低いし、音域がかなり広い曲になっているので、カラオケで歌ってはほしいんですけど、あんまり無理せずリラックスして…あ、でもこれ、歌詞の内容はめちゃめちゃ感情的なので、もう自分の思う通りに、感情的に歌ってもらえればいいなとは思います。ガールズパーティーとか、ストレス発散したいときとか…。

カワムラ: いいねー。消費カロリー高そうだもんね。

Alice: 高そう!めちゃめちゃ高そうですね!(笑)

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【第3回】 アルバムの中の各曲について(M5〜M7)

カワムラ: さあ、次は「Missing feat.AKLO」。本当に情熱的な、大人の女の一面を魅せてくれたなあと思って。

Alice: 魅せちゃいましたねえ(照れ笑い)。

カワムラ: 聞いてて照れくさくなっちゃった(笑)。すごく南ヨーロッパっぽいっていうか、スペインとか…クールで情熱的なエロスで、エキゾチックだよね。

Alice: そうですね。これもURUさんと創った曲なんですけど、Aliceもスペインっぽい曲とか、そういうサウンドもすごく好きだし、そういう点でURUさんとすごくバシっと合って。最初にビート指定をさせていただいて、「ドンッドンッカッ ドンッドンッカッ」っていうのがいいって伝えて、そしたらそこにURUさんが、URUさんのイメージでのスペインっぽいコードをつけてくれて。トラックがもうすごくガッツリ入ってきたので、メロディーもすごく創りやすかったですね。素直に創れましたね。

カワムラ: 「ドンッドンッカッ」ってビート指定したんでしょ。その「ドンッドンッカッ」が男と女の駆け引きだと思うんだよねー。「ドンッドンッ」が引きで、「カッ」が駆け!

Alice: 「駆けっ駆けっ」「引きっ」ですか!?(笑)

カワムラ: それでラップのAKLOさんの低くて渋ーい、ささやくような声がまたいいよねー。

Alice: そうなんですよ!セクシーですよね。もともと仲良くさせてもらっていて。AKLOも今いろんなアーティストと一緒にやったりしてるんですけど、私もやっぱり自分の声と合う人を探していて…それでやっぱりAKLOのそのスキルと声が大好きだったので、この情熱的な曲に参加してもらおうと思って。

カワムラ: うんうん。この曲って素直になれないって曲だよね?どうして素直になれないんだろうねー女性って。こういう話を女同士でしてるとさ、一晩終わっちゃうよね。素直にしてほしいんですよ、世の男性のみなさん!

Alice: 安心させてほしいんですよね。信じてるんですけど、もう絶対に揺るがない安心感がほしいんですよ。

カワムラ: でもさ、面と向かって言われると勘ぐっちゃって、言ってくれないとそれはそれで不安でね。

Alice: ワガママですよねー(笑)。

カワムラ: そういうときは!やっぱりクヨクヨ考えないで、ダンスフロアで遊ぶといいよね!ということで、「Floor Game」!

Alice: (笑)つなげてきますねー今日も!

カワムラ: この曲もね、アガるよね!ほんとアップチューンだし、クラブトラックだし。私もね、ハタチくらいでクラブ行ってたころのこと、思い出しちゃった。(歌詞の中に出てくるテキーラについて)今じゃテキーラとか聞くだけで殺気を覚えるようになっちゃったけど(笑)。

Alice: 殺気を感じちゃだめですよ!(笑)

カワムラ: Aliceにとってはクラブってどんなイメージ?

Alice: 音を無我夢中で楽しむ場だと思うし、その傍ら、新しい出会いもあるだろうし、恋がね、生まれたりだとか…

カワムラ: だめだよ!変な男にひっかかっちゃ!

Alice: (笑)大丈夫です!!

カワムラ: でも、アーティストとして、今どんなビートやリズムが流行ってるのかな、とか、色々と感じる場でもあるよね。やっぱりこの曲も、そうやって実際にクラブとかに行って感じたものから生まれたのかな?

Alice: そうですね。私は割とクラブに行っても、友達と会話するより踊ってる派なんですね。もうずーっと踊ってるので、嫌なこととかも全部忘れて無になって音に浸る、そういうクラブのイッチバン楽しい瞬間を思い出しながら書きました。

カワムラ: クラブのDJとかにもフロアでどんどんかけてほしいね!

Alice: ほんと、かけてほしいです!サビのところでみんなでアガってほしいですね!

カワムラ: ね、やっぱりリズムだよね!ということで、「リズム」!

Alice: またそこつなげてくるー!?(笑)

カワムラ: 「リズム」、これも私すごく好きなんだよねー。よくお天気のいい日にね、洗い物とか洗濯しながらかけて歌ってるの。

Alice: あ!その聴き方が理想です!

カワムラ: あとは、出かける前に、「今日何着ようかなー」とか選びながら。これも本当に優しい曲だよね。URUさん?

Alice: はい、URUさんです。すごいですよねー。

カワムラ: Aliceの育った環境の大地感がすごく出てる。のびのびと自然の中で、優しく育った感じがすごくする。聴いてると目の前に広がるんだよね。この曲を書いたのって春?

Alice: 春です。私自身もすごく好きな曲で、言葉遊びを全面に出しているというか…Aメロ、Bメロ、サビも、全体的に、言葉とメロディーを心地よーくのせている曲なので、すごく自分も気に入ってるし、ファンの方たちからも、「すごく元気になれます」っていう声が多くてうれしいですね。

カワムラ: なんか。みんなで聴いても一人で聴いてもいい曲だね。料理をしながら聴いてて、この「リズム」って曲は生活に寄り添ってるなって感じたんだよね。今度"リズムカレー"って作ってみようかなと思ってるんだけど。

Alice: なんですかそれ!?(笑)

カワムラ: 「リズム」を聴かせながら煮込んだカレー(笑)。

Alice: でも具材は普通なんですよね??

カワムラ: ちょっと野菜のいちょう切りがガッタガタだったりね。リズムに乗って切ってる分(笑)。そう、なんていうのかな、生活者として、音楽と寄り添ってるAliceだなって思いました。

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【第4回】 アルバムの中の各曲について(M8〜M10)

カワムラ: 次、セカンドシングルの「I wanna...feat.CO-KEY(from mc2)」。これは、世の中に出たものとしては初めてのフィーチャリング曲なんだよね? シングルで初めての。どう、評判とか?

Alice: これはですね、恋する乙女たちには大人気の曲ですね。なんか、「今の自分の状況と似ていて、すごく苦しいけど、痛いけど、すごく共感できる!」とかいう声も聞けたりしました。

カワムラ: 恋愛にはありがちな、永遠のテーマだもんね、"友情"から"恋"って。

Alice: そうなんですよねー。友達から恋人になるのを嫌がる人もいるじゃないですか。

カワムラ: 友達から恋人って一番自然なんだけどね。だって気が合うわけだし。

Alice: 理解し合ってから始まるわけですもんね。この曲の設定としては、男の人が年上で、女の人が年下で、男の人にとって女の人は妹みたいな…友達だけど妹みたいに思っているっていう設定なので、「言えば楽になるんだから言っちゃえよ!」みたいなね、男の人が。

カワムラ: わ〜!もう〜ダメンズ〜!「傷つくの怖いけど教えて」ですよね、ほんと。

Alice: ほんとですよ、もう!

カワムラ: で、次の曲は「Perfect Girl」。これはやっぱり、女の子が女の子を励ます曲って感じかな。

Alice: 励ます、プラス、ファッションって感じかな。励ます方法がショッピング、というか。

カワムラ: 女の子にしかできない元気になる方法とか、気分転換の仕方ってあるもんね。

Alice: そうですよね。やっぱり甘いものを食べたりだとか、思いっきりオシャレをしたりだとか、そういうのが女の子の楽しみですからね。

カワムラ: キラッキラにメイクしたりね。「Perfect Girl」っていうタイトルなんだけど、この曲を描くにあたって、Aliceが思い描いた「Perfect Girl」の世界観ってある?

Alice: 人それぞれが、自分自身が思う「これが自分のベストだ!」っていう、例えば、女の子がパーティーに行く前にバッチリ決めて「これ以上ないくらい今日はキレイ!」っていうのをサビで歌ってるんですけど。本当の意味でキレイっていうのは、いくら見た目だけきれいにしても満たされないっていう…やっぱり自分自身、内面からキレイになってこそ本当のPerfect Girlだよねっていう想いが描かれています。こうやってみんなでワイワイしながらも、内面からキレイになって、本当の意味の「Perfect Girl」になろうねって。

カワムラ: いいねー。さすが。さっきも話したけど、Alice世代は、ここからの数年感どうがんばるかで本当のプリンセスになれるかが決まってくるからね。だから、こんな時代だけど、みんなどんどん内面を磨いて、両親に教わった優しさとか、友達に教わった強さとか、男に教わった悲しさとかさ、色々人生の肥やしにして、本当に素敵な「Perfect Girl」になってほしいよね。
そこから、「笑顔でいられるように」。これはねー、母性を感じた。Aliceからこんな…大人の女性でも困難なのに、母性ですか!? って。Aliceが育った東北の美しい情感ってあるじゃない?大地と空気がきれいだしね、そういう美しさをバックに感じた。ファミリーに対する歌にも聴こえたし。「笑顔でいられるように」って、この時代だからこそね。

Alice: やっぱり震災によって福島がすっごく大きな被害を受けたので、自分の家族とか、自分の友達からリアルな現状を聞いて、そのときめちゃくちゃ泣いちゃいそうになったんですけど、話をしてくれた友達の方が本当に気持ち的に強くて…「今、頑張るしかないっけー」とか言って…すごく前向きなんですよ。だから、大変な目にあった人たちが、こんなにも元気で頑張ってるんだから、今、元気でいる自分たちが笑顔でいないといけないなって思ったのでこの曲を書いたんです。
さっきユキさんが言ってくれたみたいに、福島の自然の景色って、海もあるし山もあるし、空気もきれいだし、すっごくいい環境だったので…生き物も生き生きと育ってるし、花もめっちゃ強いんですよ。コンクリートからブワーって咲いてたり。そういう生命力とか強さも福島にいたときに感じていたし。すっごくきれいな、雲から太陽の光が差す夕方の景色とかを思い浮かべなたりしながら、あと友達が言ってくれた言葉、家族に対する想い、そういうのを全部込めて創りました。だから地元に対する愛情もいっぱい詰まった曲だし、感謝もいっぱい詰まった曲になっていると思います。

カワムラ: 最後のフレーズに、『繋いだ手で描き出す"未来"教えてくれた君に「ありがとう」』って…その教えてくれた人たちが笑顔でいられるようにってね、願い、毎日を生きていくばかりだよね。この曲を聴いて、励まされる人たちはとても多いと思うな。

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【第5回】 アルバムの中の各曲について(M11〜M13)

カワムラ: そして、「Heart」。この曲を聴いて、私、"Alice世代"ってワードが浮かんだの。今のAlice世代って、やっぱり若いしね、生き生きしてるし、ここからのライジング感っていうのかな、上昇していくぞっていう感じっていうのがね、数十年昔の上昇感とは違うなって感じたの。やっぱり"今"を感じたんだよね。"今"のAlice世代が描くライジング感を感じたの。

Alice: 今の時代って、友達と話してると、壁にブチ当たることがすごく多くて、本当につまづくことが多くて、こんな時代だし大変なことばかり起きるけど…だけど今の子たちって、けっこう精神的に強い子が多いんじゃないかなって感じているんです。「でも、今、頑張んないといけないよね」って、相談してくれるんだけど、最終的には自己解決して「やるしかないんだよね」って言える、そういう子がいっぱいいるなって感じていて。
あと、今、ネット社会で、地球のどの国とでも連絡が取れるし、日本の裏側にいる人たちにも今なにやってるんだろうっていうのがすぐわかっちゃうし。そんな中で震災が起きて…震災が起きて最初に浮かんだフレーズがサビのフレーズなんですけど、こうやって普段から世界が繋がっている中で、日本が大変な状況になって、そのときに、世界中の人たちが手を差し伸べてくれる映像とか、励ます言葉をネット上に上げてくれたり、そういうものを、自分の目と耳と身体で感じたから、これから、私たち20代が、若い人たちが、ここで元気を出して頑張らないとなって思ったし。世界中が手をつないで、自分が思い描いたものに向かって歩き出せば、本当に、世界は一つになって変われるんじゃないかなって思ったので。そういった願いを込めて創りました。

カワムラ: で、次ね。「XOXO」。コレも私びっくりしたんだよねー。Aliceがね、どんどんどんどんスキルがアップしちゃってて。これってラップとポエムリーディングの中間くらいだよね? リズミカルだし、すごくおもしろい曲だよね。赤ちゃん返りっぽくて、インナーチャイルドを許してる感じがしてすごくいいなって思った。

Alice: そうですね、タイトルが、XOXO=「ペケペケ ワワ」って言って、これってホントは「キス ハグ キス ハグ」なんですけど、ただ恋人の曲じゃおもしろくないなって思って、自分が昔大切にしていたおもちゃに対する想いを素直に書いてみた曲なんですよ。だから男の子も女の子も集めていたようなものが歌詞のワードとして入っているし、いつなくなっちゃったんだろ? っていう不思議な感じとか、最近のワードも入りながら懐かしいおもちゃのワードも色々入っているので、幅の広い年代に共感してもらえたらうれしいなと思ってます。

カワムラ: そしてこのアルバムの最後を飾る曲、「Believe my way」。どんな時代だとしても前進あるのみだもんね。Alice世代っていうのは、これからを創っていかなきゃいけないから、強くあらねばってね。「Believe my way」のmy wayって、みんなの道だよね?

Alice: そうです!

カワムラ: うん。そうなんだろうなってすごく感じた。

Alice: 実際この曲をつくってたとき、私自身が落ち込んでたりして。でも、そんな中で、さらに友達の話を聞いたりして、みんなそれぞれ悩んでるんだよねって思って。それで、悩んでいるときだからこそ、自分のあり方というか、自分は今なんのためにこうしてるんだろうとか、自分を見失わない軸になるものをしっかり持っていないとダメなんだなって改めて思って。でも、うまくいかないからこそスリルがあって楽しい人生だし、大変なときは、そんなときだからこそ、一番自分を信じてあげてほしいっていう想いがあったので、「Believe my way」っていうタイトルにして。人それぞれ自分の道をまずは信じてあげてねっていう意味を込めてつくりました。

カワムラ: 人それぞれのステップで歩いていけばいいしね。

Alice: そうですね。悩んでるときって、人の言葉に流されたりしちゃうと思うんですよね。でもやっぱり、それってよくないことだし、それによって目標もグラグラになって変わっちゃうと思うし。だから自分を見失わないことって大切なんじゃないかなと思って。

カワムラ: そうだね、最後の曲で、「これが"アリス世代"だ!」って、バシっと決まってると思います。アルバム完成、おめでとう!!(一同拍手!)

Alice: ありがとうございます!! イエーイ!

カワムラ: リリースされたら私がシャンパン1本奢ってあげるから、みんなで乾杯しましょ!

Alice: やったーぁ!!

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