日記
夏の終わりと打ち上げ花火 2005.08.28[01:59]
24日。日中は自宅で作業を諸々。作詞やらアレンジのアイデアやら、考えついたリフや変則的な押さえ方のコードを俺にしか分からない通称「俺タブ譜」に書きおこしたりして過ごす。
夜はマザーミュージック。ゲストがハイスタの難波氏ということで、キヨシは緊張を通り越してテンションが急激に上がり、マッチ(近藤氏)にヘリウムガスを吸い込ませたような声で「ヤベェ」を連呼していた。ような気がする。勿論、俺も興奮した。難波さんは温かくて大きい人だった。

25日。新曲リハーサル。
我々のリハと同じ時間帯によく、仲の良い老夫婦(恐らく60前後)がスタジオで歌の練習をしているのを見かける。「なんか良いなぁ」とか思って、前にスタジオを覗き見したところ、奥さんがドラムを叩き、旦那さんが歌っているところを目撃してしまい、それ以来「横浜のホワイト・ストライプス」と勝手に呼ばせてもらっている。だから何だよ!と言われたら返す言葉が無いが、最近、良く見かける。

リハ中にニュースを聞いた。
いろいろな人が掲示板に書いていますが、この話題はもう終わりにして下さい。色々なこと、本人が一番わかっているでしょうから…。
俺はただ、また良い映画が観たいです。そういう日が来ることを信じています。


26日。新曲リハーサル with 横浜のホワイト・ストライプス。まあ、合同練習ではないけれどね。曲っていうのは、最初のうちはボンヤリしていて、何がなんだか良くわからない絵みたいな感じなんだけど、メンバーのだれかがスっとひと筆入れただけで「これ、人の顔だったんだ!!」みたいな瞬間があって、そういう瞬間の積み重ねでどんどんとアレンジが進む。そのひと筆を家で考えることもあるし、本当に何の気なしにポロっと適当にやったことが大正解だったりすることもある。最終的には感覚が大切。知識は我々を臆病にさせて感覚を鈍らせてしまうこともあるので、知識は大切なものではあるけど、知ってれば良いというものではないということでもある。
陳腐な言葉だけど、最終的にグっと来るか来ないかは非常に重要。イメージとフィーリングやね。

27日。新曲リハ、ケンとヤマと三人で。
キヨシ抜きの新ネタ作り大作戦は、タカヒロ・ナイスミドル・ヤマダのピアノが炸裂し、ヤツの独壇場だったような気がする。ケンは「明日、13時半だよ!ゴッチ!」とウザイくらいに俺に忠告してきたわりに、平気な顔で30分も遅刻してくるといった有り様で、最近ではごめんねメールを入れれば許されると思い込んでいるようで憎たらしい。いつでも定刻に甘いパンを片手に現れるタカヒロ・ナイスミドル・ヤマダを見習って欲しい。
その後、花火を観に行く。
花火を携帯で撮ってる人が沢山いたけれど、あれは一瞬で消えてしまうところが良いのではないかと、切ないのではないかと、そう思う。今こうしている時間も、1回こっきりなのだと痛感。
花火と共に今年の夏が終わった。


掲示板にあったエフェクターについて。
最近は歪みはアンプで作っているので、とくに歪みのエフェクターは使っていません。ブースターとしてアイバニーズのチューブスクリーマーを使っているくらいなものです。コイツはディストーションのメモリをゼロにしてボリュームだけちょっと上がるように設定しています。最近はアンプの歪みが好きです。

さらについでなんで、歴代の歪みエフェクターを。

・ボスのターボ・オーバードライブ
初めて買ったエフェクターだったけどこれは名器だった。3台くらいブっ壊したあたりで生産中止になってしまった。残念。DD-5と共に復刻希望。

・ボスのターボ・ディストーション
どうも「ターボ」という言葉に弱かったらしく、何年か使っていた。ライブ中にオフにならないっていう時代が長いこと続いたなぁ。クリーントーン知らずの二十代前半戦。アホ時代。

・RAT
Aの文字のところが光るタイプのやつ。結構長いこと愛用していた。これ使うようになってから、恥ずかしくも俺はクリーントーンを使うということを憶えた。RATは良いエフェクターです。中高生にはちょっと高いかもしれないけど、オススメ。

ということで。
良いエフェクター(面白いやつ)あったらこっちが教えて欲しいくらいです。

おやすみなさい。

タッチ 2005.08.23[23:03]
夏になるとアニメのタッチが決まって再放送されているのを見かける。今日は「南のファーストキスだぞ!ありがたく思え」という朝倉南の名ゼリフの回で、やっぱり夏は高校野球とタッチだなぁと思った。挿入歌とかが妙に良いよね、タッチ。

そして、今までの日記を読み返して、やっぱり毎日のことが書いてあったほうが面白いなと思ったので、書き方を再変更。もう、アジカンが何やってるかが筒抜けな感じで良いんじゃねえかと、そう思ったので戻します。

21日。飛行機で羽田に戻る。
そう言えば、千歳空港で「残尿感」と描かれたTシャツを来た女性を見かけて驚く。

22日。スタジオで作曲活動。風邪がぶり返したので早退。

23日。スタジオで作曲活動。良いアレンジの曲もあれば、カレー粉から作ったカレーを煮詰めすぎてカレー粉に戻してしまうような作業になってしまった曲もある。まあ色々な試行錯誤をして、新しいカレーを作るべくコトコトと煮込んでいる。


そうだ、今日のタッチ、1回戦の最後のイニング、和也が最後に投げた1球はボークだと俺は思うんだけどなぁ。左足でプレートを踏んで右手で投げたんだけど、家でどう真似してもまともにボールが投げれられない。ビデオ録画しておけば良かった。
年末とかまでかかって良いので、最終回まで放送して欲しいな。この分だと新田とか西村が出て来る前に終わってしまう。

__________
追記。

「残尿感」Tシャツがクレイジーケンバンドのグッズだということを知らずに日記を書いて、今になってビックリしています。空港で着ている人がいた謎が解けました。関係者の方やファンの方の気分を害したようでしたら謝ります。すいません。
俺はてっきりどっかの露天とかで売ってるものかと…。
残尿感Tシャツ、イイネ!

お許し下さい。

夏フェス 2005.08.21[21:47]
ライジングサンに出演してきた。夜中の出演だったので、会場入りの時間も結構遅めで、結局、ゆっくり観れたのはピロウズとくるりだけだった(どっちも格好良かった)。本当は前の日からいろいろ観たかったけど、しょうがないやね。こんなステキなフェスに出させてもらってるだけでも感謝しないとならん。
ステージは沢山のお客さんがいてテンションが上がったなぁ。イケイケモードになったもんね。今年の夏フェスは「勢いでやっつけない」というのがテーマだったんだけど、一夏を通して、こんなに楽しんでフェスで演奏出来たのは初めてだよ。楽しみながらもガツンとやれたしね。良い夏だった。
そんな夏の基本セットリストを。

1.オープニング・セッション
2.君という花
〜セッション〜
3.Re:Re:
4.ループ&ループ
5.アンダースタンド
6.ブラックアウト
7.リライト
8.未来の破片
9.サイレン

こんな感じ。ジャパンではループの前に「君の街まで」。サマソニはリライトの後に「フラッシュバック」をやった。初めて観る人も楽しめて、ツアーに参加してくれた人たちが「また同じことやっとるやんけ!飽きるわ!ボケナス!」とならんようにスタジオでヤイヤイ言って練りに練ったセットだったので、きっと楽しんでもらえたのではと思う。
やっぱ夏フェス良いなぁ。また来年もいくつか出たいなぁ。そんでもって、またフェス用のセットを考えたい。曲を作ってるときと同じくらい楽しいからね。練習ももっともっとやって更に良いバンドになって、皆を驚かせたい。「天井知らずやなぁ」って具合に。

アルバムの制作も来月から本格化する。我々はスタジオに3ヶ月くらい籠って、良いアルバムを作るのでお楽しみに。
なんかいろいろ報告することが出来たら、日記に書きます。

ユンケルンバ 2005.08.18[12:32]
忙しさをユンケルとサプリメントで誤摩化して突進してきたけれど、身体の中で一番疲れに敏感なノドが「ちょっとマズいっす」という雰囲気だったのでラジオを急遽休んだ。お陰で随分と調子が良くなってきました。関係者のみさなん有り難うごさいます。

最近のユンケルはイチロー効果で若者まで人気がひろがったせいなのか、CだとかFだとロイヤルだとか、かいろいろ種類があってどれを飲んだら良いかわからん。ユンケルって言ったら黄帝液だと思ったら大間違いで、なんといまや32種類のユンケルが街中に氾濫している。凄まじきイチロー効果。どうせなら背番号にちなんで51種類まで開発してもらいたいものです。
しかし50mlで4,078円のユンケルスター。夢の世界だね。俺なんかが薬局で頼んだら「お客さま、そのようなカジュアルな格好ではお売りできません」と言われそうな気がするね。なんか身だしなみを整えないと失礼にあたるような感じね。
500mlのペットボトルで出ないかな、ユンケル。150円くらいで。そしたら山ちゃんのステージドリンクになるよ、きっと。

ということで、今日もスタジオ。

サマーソニック05 2005.08.15[10:14]
本当に名古屋からの4日間は楽しかった。
洋楽のフェスは、普段にも増していろいろな価値観の人が集まっている場所だから、そういう場所で良い演奏が出来たことが嬉しい。気に入った人もいるだろうし、「なんでアジカンがメインステージなんだよ」って思っていた人もいただろうけど、俺らが俺ら自身で胸を張って「最高だった」と、そう言えるステージだった。一緒に楽しんでくれた人、ありがとう。


そう言えば、今回のサマソニではバイトと間違えられることが多かったな。大阪ではタクシーの運ちゃんに「英語も勉強できて、良い音楽が聴けて、バイト代も貰えてエエなぁ」って言われて、返す言葉が見当たらなかったけど「そうだよね」って返しておいた。そしたら俺らがステージ脇から楽屋に戻るタクシーの運転手がそのおっちゃんで、スタッフに送られてタクシーに俺らが乗ったあたりでそういうことに気付いたらしく、気まずそうな雰囲気だった。

東京では、本番直前にステージ脇の楽屋に到着するはずの送迎車がなぜか違う場所について、「こちらでーす」みたいな感じで連れてかれた場所がバイトの皆さんの休憩所で驚いた。でも俺は「場所が違うだろ!」というツッコミより、机の上に置かれた無数のコップすべてに名前が書き込まれていたことにビックリしたよ。きっと1日1個しか紙コップつかっちゃいけないんだろうなと。バイトのみなさん、お疲れさまです。

やっぱりオーラなさすぎなんだよなぁ。ちょっとね、これは3/4は笑い事なんだけど、1/4は凹むんだよね、実は。もうちょっと堂々としてたいんだけどね、というかとくに卑屈な姿勢でいるわけではなくて普通にしてるんだけどね、普通にしてるとダメみたい。間違いなくバイトかスタッフに見られてしまうからね。グラサンでもかけようかなぁ。

今年のサマソニ、格好良いバンドばっかりだったけど、大阪のTeenage Fanclubが最高だったなぁ。とにかくセットリストも良いし演奏もギターの音がメチャクチャ良いし、本当に楽しかった。他にも書きたいことが山程あるけど、サマソニのことはこの辺で。


今日は60回目の終戦記念日。
こういう日にだけ戦争のことを考えるというのは「なんかな」と思う人もいるだろうけど、こういう日があるからこそ、こういう日に戦争について考えてみるというのは大切なことだと俺は思います。

ドリカム 2005.08.12[23:52]
焼き肉を食い過ぎて大阪のホテルで「ウ〜」とうなっております、アジカンのABブラーザーズで言うところの恐らく「B」にあたる後藤です。

昨日は憧れのオアシスのフロントアクトを務めさせてもらった。確かに洋楽ファンがほとんどだったけど、僕らも彼らと同じくらいの洋楽ファンだし、そんな中で非常に良いライブが出来たのが嬉しかった。アウェーだとか言うひともいるけど、俺らが洋楽のバンドを頻繁に観に行っていたころはもっともっと日本のバンドに対する風当たりは強かった。でも、ミッシェルガンエレファントとかハイスタンダードみたいな凄いバンドたちがそういうフロントアクトをやるようになって、だんだんと洋楽と邦楽のどっちも好きな人が増えた時期があった。まだまだ、洋楽しか聴かないひとや邦楽しか聴かないひともいる。でも、僕らはナノムゲンなんかも通してそういうジャンルの断絶の間と間を繋げたらと思う。そういいうバンドになりたい。洋楽を聴かなかったら、僕らのこういう音楽は存在しないしね。
まあ、こういう、俺らのことを知らない人の前で散々ライブをやってきて今のアジカンがあるから、逆にこういうライブが俺らは好きだし、燃える。

そう、ギャラガー兄弟にも会ってきた。何があったかは秘密だけど、もう山ちゃんとふたりで半泣きで感動しっぱなしだった。キヨシはカサビアンのドラマーにえらく誉められてたなぁ。ギターのセルジオはサイレンを凄く誉めてくれた。とにかく、最高の夜だった。そんな最高の夜にケンはオアシスのライブ中にビールを飲み上げて、肝心なタイミングで泥酔して爆睡。「ケンちゃん!!」とヤマとキヨシ起こしても逆ギレ。一旦寝たケンを起こすのはメンバーでも勇気がいる。帰りのタクシーでも爆睡して起きず、「おいてったらオバチャンがもらっちゃうよ」とタクシーの運転手さん(女性)が言っていて笑えた。それもありだなと思った。

でもって、今日は大阪でリハ。エルレのメンバーとアジカンのメンバー全員でウィーザーのリハーサルをガン見してきた。サマーソニックのウィーザーのセットリストはかなりヤバイ。オアシスのセットもかなり良い。でも裏のラーズとティーンエイジも見たいんだよね。これはね、サマソニ行く人はみんな「うーん」と悩んでいるはず。たまんないね。

続く 2005.08.09[01:40]
音楽が生に戻るっていうのは、希望も含めた俺の想像。この前の日記は書き方が悪かったね。誰かの価値観を否定したいとはちっとも思ってないから、気分悪くしたひとがいたら謝るよ。
これから、音楽はネット配信によってどんどん身近になると思うよ。何より便利だからね。ネットで聴いて「いいや」ってされてしまう音楽もあるだろうし、一生手元に置いて大切にされる音楽も今と同じように残ると思うよ。でもさ、コンピューターによってさ、音楽からどんどん人間の体温が消えて行ってしまっている気がするんだよ。それは音楽だけに関わらず、人と人のコミュニケーションだって同じだよ。だから、どんどん世の中が便利になればなるほど「生」で何をやるかってことが大切になると思うし、大切にしなければいけないと俺は思うよ。
だからって音源を疎かにするわけではないよ。そういう意味で前の日記を書いたわけではないんだ。俺らは音楽にまつわるところでは一切の手は抜かないよ。そうでなきゃやっている意味なんてないんだよ。俺は口ばっかり達者でどうしようもないけど、音楽に嘘ついたら生きてけないよ。

俺はさ、もっともっと多くの人が普段からライブを楽しむようになったら良いと思うんだよ。各県に大小さまざまなライブハウスがあって、ロックバンドやいろんなミュージシャンがそこにやってきて演奏して、それをその土地の人が楽しむ。でも現状では、そういうことに楽しみを見いだしている人ははっきり言って世間的には少数派なんだよ。これがもうちょっとそういう人が増えたら会場だって必要になるしさ、いろんなバンドだってもっと細かく地方をまわれるようになるしさ、きっと音楽にまつわる環境が良くなると思うんだよ。そしたら一周回って良い音源も世に出てきやすくなるはずだと俺は思うよ。
なんか長くなっちゃったわりに表現が下手ですまないけど、そういう意味で「生」に戻っていって欲しいんだよ。でも、来たくても来れない人もいるんだよね。そういう人はごめんね。でも「行きたい」って思ってくれただけで本当に嬉しいよ。ありがとう。

ウィーザーの「ピンカートン」っていうアルバムが何で良いかっていうと、凄くいびつで生々しいからなんだよ。ダメで情けないけど人間味に溢れてて、温度が伝わってくるアルバムだから好きなんだ。宝物みたいな1枚なんだよ。叫んだりがなったりするのがエモーショナルなのではなくて、切実だから伝わるし響くしエモーショナルなんだよ。

ひたちなかの銀杏BOYZのライブは凄く切実なものだったと俺は実際に観て思いました。

ロックンロール 2005.08.08[01:43]
ロックインジャパンフェスに出て来た。
いやぁ、2曲目でメガネのレンズがフレームから外れちゃって、なにも見えなくなってテンパった。いや、こんなの初めて。しかも、今日からディレイのエフェクターをチャンネルが4つあるやつに変えたばかりで、インジケーターが見えなくて本当に困った。あとチャンネルセレクターも。基本的に歪みはアンプで作っているから、クリーンと歪みはチャンネルセレクターでアンプを変えてるだけなんだけど、それも見えなかったからテンパったなぁ。もともと野外の明るいところではメガネをしていても発光ダイオードの光が見えにくいくらいだからね。「うわー」って感じだった。演奏は自体はそれで逆に「いったれ」みたいな気分になって燃えたけどね。「見えんくたってしわらんわー」って感じでね。楽しかった。

あと、今日は友達やリスペクトしているミュージシャンに会うことが出来た。ずっと会いたかった人にも会えた。終わっても帰りたくなくて、アーティストエリアで飲んでたら、最後はアジカンとエルレとポリシックスだけになっちゃったよ。
あ、そうだ。ポリシックスの新しいアルバムが最高なんだよ。リリースはまだ先だけど。そう言えば、フジロックでThe Futureheadsが「ポリシックスは凄く良いよね」って言ってたな。日本のバンドのことを聞いてもいないのに名前が出てくるあたりが凄いよね。
MMにゲストで来てくれるみたいなので、お楽しみに。

明日からまた新曲リハなので寝ます。

プログレッシブ 2005.08.06[00:43]
ライブリハーサルと新曲の制作を同時にやっている。ライブのリハーサルはツアーの上積みがあるので、かなり順調に進んだ。50本のライブツアーが血となり肉となっているのがわかる。ツアー前のツアー後では、雑誌のエステやダイエット広告の使用前使用後ばりに「これはウソやろー」というほど我々は成長した。訳がわからんままガーっと演奏しているだけだった暴走列車に、まがいなりにも車掌が乗ったくらいの演奏力が身に付いたと思う。ただ、まだ運転手が相当に気分屋な感じなので、鍛錬は続く。

そう言えば、iTune Music Storeがオープンしたね。CDがメディアとして世の中に急速に普及したように、これもひとつの音楽の楽しみ方として広がると俺は思うけど、音楽がどんどん「データ」っぽいニュアンスで扱われることにちょっとした危機感もある。
CDが「データ」の収められた「ただの円盤」になってしまわないようにジャケットも内容も良いものにしていかないといけんね。そんなのは当たり前のことで、iTuneがどうのこうのという話ではないのだけどね。うん。ただ音源をCDからiTuneにブチ込んだ後は中古屋に売り飛ばすかカラスよけとして田んぼに…というのは寂しいよね。まあ「ソルファで今年はお米が豊作です!」って言われたら「ありがとう」と返してしまいそうだけど。

まあ、音楽は音楽だからなぁ。
外っかわ(メディア)は入れ物でしかないからね。いろいろ考えたけど、きっとね、聴く側は最終的にナマ、つまりライブっていうところに戻るよ。これは間違いないよ。「あの音源持ってるぜー」って気取ってるやつより「あの伝説のライブの会場におりました」というヤツが羨ましがられる時代が来る。と、思う。

当たり前だけど、我々にとってはライブが一番大事。
夏フェス、燃えます。

FUJIROCK 2005.08.01[20:17]
フジロックフェスティバルに行ってきた。初日から天気が悪くてキツいときもあったけど、いつにも増して来場した沢山の観客とともに素晴らしい音楽に浸ることが出来て幸せだった。SPECIAL OTHERSとThe Futureheadsは最高にアガった。
あとは観客として行くと「やっぱ出たいなぁ」と思って帰ってくることになる。海外のアーティストはもちろん、出演している日本のバンドはどれもこれも素晴らしいバンドばかりだから、我々ももっともっと良いライブを日頃からやって、あのロックのお祭りの一部として呼んでもらえるようになりたい。

そう言えば、ニューオーダーの楽屋に招待してもらい、さらに図々しくもグリーンステージの脇でステージを見させてもらった。「クラフティ」はもう泣くのを我慢するのに必死だった。正直言って「なんなんだあの訳詞は」みたいな意見もあるわけで、そういうことにいちいち悩んだりする性格だから、自分が心血注いでやり遂げたはずのことなのに妙に混乱していたのだけど、それがあの時にふっと軽くなって、今思い出しても泣きそうになる。感謝の気持ちでいっぱい。

俺は音楽が仕事だけど、いつもいつも音楽に救われる。
音楽が世界を変えることはないと俺は思うけど、良い音楽に出会ったりすると自分の目に映るモノの見方が変わることがある。これは世界が変わったというのと同じ意味だよね。自分が変わるってことは世界が変わるってことと同じ意味なんだよ。

やっぱり良いね、音楽は。一生やめらんないなぁ。

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