「material」 KSC2 385 / \3,059 (tax in)

  1. メランコリア 6:35
    produce : Adrian Sherwood & Skip McDonald
  2. 星ノクズ 4:56 [WindowsMedia] [RealAudio]
    produce : Shin Kono & Hideki Yamashita
  3. カナリアは鳴く 3:04
    produce : Shin Kono & Hideki Yamashita
  4. 真正ロマンティシスト 6:47
    produce : TOSH Masuda for FUNKY TWEAK MOB
  5. 空シラヌ雨 4:33
    produce : Michiharu Shimoda from SILENT POETS
  6. ASK ME 4:00
    produce : Adrian Sherwood & Skip McDonald
  7. THIS WOMAN'S WORK 3:36
    produce : Adrian Sherwood & Skip McDonald
  8. 4月のヒーロー 4:53
    produce : Yoshinori Sunahara
  9. Time 4:38
    produce : Shin Kono & Hideki Yamashita
  10. Interlude 4:48
    produce : Adrian Sherwood & Skip McDonald
  11. ひとつのくもり 5:26
    produce : Adrian Sherwood & Skip McDonald
  12. 貴方に捧ぐうた 5:32
    produce : Adrian Sherwood & Skip McDonald
  13. ハートを燃やして (Special Branch Mix) 6:35
    produce : Shin Kono
  14. 星ノクズ (dub version) 5:05
    produce : Shin Kono & Hideki Yamashita
Words and Music / ACO
(exept trk 3 music by ACO, Shin Kono trk 5 music by ACO, Michiharu Shimoda, trk 7 by Kate Bush)
名盤『absolute ego』から1年半。遂に完成した5 枚目のNEW ALBUMは、さらなる深淵なサウンド・スケープに、現在のACOのすべての“素” (=material)が凝縮された詩世界、唯物的観念 (=materialism)が染め織られた、現在のキャリアの 中で重要な(=material)マスターピースとなった。

Producer and musicians' File

Adrian Sherwood : On-U Soundの主宰者として、UKダブ・シーンを牽引する。Primal Screamの『エコー・デック』を手がけたことで、ダブ界のみならず、UKロックを始め、内外のメジャー・アーティスト達からの信望を集め、Blurなど、数々のアーティストのリミックス、プロデュースを手がける。
Skip McDonald : シュガー・ヒル・ギャングでキャリアをスタートさせ、英国移住後、Adrianらと共に80年代後半TACK>>HEAD結成。メンバーには後のLIVING COLORに加入するDoug Wimbishらが在籍。AdrianとはSinead O'conner, LSKなどの作品を共同プロデュース。今回のACOのセッションでは、そのTACK>>HEADのオリジナル・メンバーが再会し、一時的リユニオンと相成った。
Shin Kono : レコーディング、ライヴなどACOの重要なブレーンとして最早欠かせないアーティスト。職人気質とアヴァンギャルドなセンスを持ち合わせた才人。
Hideki Yamashita : ACOの名古屋時代からの盟友。ほぼすべてのデモは彼との作業によるもので、本作は"Spleen"以来の河野伸との共同プロデュース。
Tosh Masuda : 前回のツアーからハードウェアDJとして参加。国内外のミュージシャンとの交流も深く、既成概念にとらわれないスタイルが注目を集めている。
Michiharu Shimoda : SILENT POETSとしてのキャリアが国内外での評価を得、欧米でもYellow ProductionsやAtlanticからリリースされている。『悦びに咲く花』のリミックスを経て本作に参加。
Yoshinori Sunahara : 前作での邂逅以来、ACOの作品の中で重要な位置を占める。自身のソロ・アルバム制作と並行して参加。
Everton Nelson : SILENT POETSの『TO COME…』に全面参加し、見事にコラボレートした在英ストリングス・プレイヤー&アレンジャー。4HERO, Bjorkなどの作品にも参加。
Alan Branch : ロンドンのROUND HOUSE STUDIOのチーフ・エンジニアとしてのキャリアを経て、プロデューサー/エンジニアとしてLSKのアルバムなどをプロデュース。Adrianとの共同作業も多く、今回のACOとのセッションにも全面参加している。
Nick Ingman : 英国を代表するストリングス・アレンジャー。Madonna,Oasis,Sade,Blurなど手がけた作品は枚挙にいとまがない。ACOのフェイヴァリット・アルバムであるPORTIS HEADの『Live in New York』のオーケストレーションも彼の手による。
Production Note

  1. メランコリア
    Adrian Sherwoodの自宅でのプリ・プロダクションから産まれた、アルバムを代表するトラック。Skip曰く“世界を瞬間的にラウンド・トリップするイメージ”で構築されたトラックを日本に持ち帰り、ACOのある種オリエンタルなメロディーが吹き込まれた後、再度ロンドンにてミックス。まさに彼らのプロデュース・ワークの真骨頂といえる作品。レコーディング当時の仮タイトルは"Around the World"。

  2. 星ノクズ
    河野伸、山下秀樹の、こちらもチームによるプロダクション・ワーク。アルバムのリード・シングルとしても先行発売(5/9リリース)。Adrian SherwoodとAlan Branchの手により日本でミックス。はからずも日英の才能が結集した形となった。

  3. カナリアは鳴く
    レコーディングの最終クールで出来上がったアンビエント感溢れる河野伸との共作曲。Alanによる大胆かつ繊細なフィルター・エフェクトが独特な浮遊感を演出。

  4. 真正ロマンティシスト
    "absolute live"にハードウェアDJとして参加した益田TOSHのプロデュース作。“熱いめまい”にも通じる、ACO得意の鋭利な歌詞が世の男性陣をヒヤリとさせる。TOSHの片腕Phillip Woo (ex MAZE,Roy Ayers)がキーボー ドで参加。Adrianによるミックス中、その音圧にスタジオが震えた。

  5. 空シラヌ雨
    "the other side of absolute ego"での「悦びに咲く花」のリミックス・ワークをいたく気に入ったACOが、本作でのプロデュースを依頼。深海を思わせるトラックに、いまやSILENT POETSサウンドに欠かせない存在と言えるEverton Nelsonのディープかつ流麗なストリングスが絡みつく。本ヴァージョンはオリジナル・ミックスではなく、渡辺省二郎氏によるダブ・ミックスが収録されている。

  6. ASK ME
    深淵なるアルバムの一服の清涼剤ともいえるトラック。これも最初のロンドン・セッションで産まれた楽曲で、リラックスした家庭的なムードで行われたAdrian宅でのプリプロダクションの雰囲気が伝わってくる。タイトルは Adrianによる語呂合わせ。

  7. THIS WOMAN'S WORK
    Sinnead O'conner〜RADIOHEAD〜Kate Bushと、ある種の系譜を辿る様な選曲から今のACOのスタンスをうかがうことができる。そのSinneadのプロデュースを手がけているAdrianチームのプロデュースはまさにうってつけで、発音のコーチも徹底されたという意味でも、ACO苦心の作。

  8. 4月のヒーロー
    まりんこと砂原良徳プロデュース作。「悦びに咲く花」から始まった彼とのコラボレーションは今後も楽しみなところ。クレジットは特記されていないが、自身の手でアルバム用にミックスをやり直しているところからも完璧主義者ぶりがうかがえる。

  9. Time
    河野/山下組プロデュースの異色作。どこかサーカス音楽を思わせるようなレトロ感が詩の世界感にマッチしている。ドラムはDemi Semi Quaverの中幸一郎。ミックスはAdrian/Alan組。

  10. Interlude
    TACK>>HEADのオリジナル・メンバーによる演奏に加え、Nick Ingmanのストリングスが絡みつくサイケデリックなインタールード。

  11. 貴方に捧ぐうた
    ACO十八番の正当派バラッドも同じ布陣による演奏。Interludeの狂気と美麗なバラッドが同居するあたりに往年のプログレッシヴ・ロック・テイストを感じることができる。涙。

  12. ハートを燃やして (Special Branch Mix)
    Alan Branchによるアルバム・ミックス。シングルのヴァージョンに比べて、よりエッジの効いた音像でアルバムのクライマックスを迎える。ツアー・メンバーによる演奏と、河野伸のペンによるシンフォニー・アレンジにも美と狂気が共存している。

  13. .星ノクズ (dub version)
    Adrianによるダブ・ミックス。ありがちな行き当たりばったりなミックスではなく、ストーリー性に満ちた展開が感動すら呼ぶヴァージョン。完全一発録りのマニュアル・ミックスをするAdrianの後ろ姿には神が宿っていた。