制作スタッフインタビュー
脚本家座談会

森作品は以前からお読みになっていましたか?
根元
僕はやっぱり子供の頃からすごくファンで、一番最初に買ったのが「キカイダー」の4巻だったんです。小学校3年生くらいの頃にボロボロになったサンデーコミックス版を古本屋で。それからずっと読み続けていてファンだったので、石森作品の映像化に参加できたのは本当に光栄で嬉しかったです。

大西
私の場合古くなりますけど「テレビ小僧」が一番最初に読んだ作品だと思います。昔よく“手塚派”と“石森派”みたいな感じになってて、私はどっちかっていうと手塚派ではあったんですけど、でもやっぱり石森先生の作品っていうのはひじょうに好きで、「リュウの道」や「佐武と市捕物控」あたりが特に好きでした。「仮面ライダー」以降になるとちょっと離れてしまっていて、実は「キカイダー」もリアルタイムでは読んでいなかったんですよ。特撮版も地元の北海道では確かOAしていなかったので見ていませんでしたし…。ただ改めて原作を読むと、それこそ今話題の「AI」に繋がっていくようなお話で素晴らしいですよね。

根元
原作(サンデーコミックス版)の1巻から3巻あたりでのジローの情けなさが子供の頃衝撃で。ヒーローって言うと格好良いってイメージがありましたからね。最初はちょっと嫌悪感感じましたけど、読んでいくうちに好きになっていくというか、解っていくというか、等身大な感じで…。
前作に引き続き登板となる大西さんは、続編のお話を聞いたときの印象は如何でしたか?
大西
さっき言ったように暗い話の方が得意なので(笑)、私で大丈夫かなとちょっと思いました。ただ今回は元永監督と根元さんで全体の枠組みをある程度決めておいてもらったのですごくやり易くて。面白く仕事することが出来ました。
テレビシリーズと意識して変えた点とか、変えるにあたって苦労した点とかありましたか?
大西
ミツコをどうしようかという話がやっぱりありまして、テレビを書いていたときも私の話はミツコ視点が多かったと思うんですよ。どっちかっていうとジローよりミツコに思い入れて書いてた部分もありますし、そういう意味では出したかったんですけど、中途半端に出すと却って…というところもあったので。
原作でも別れはあっさりでしたね。
大西
そうなんですよ。ああいう形で出すのはどうかと思いまして。
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