NIKOLAUS HARNONCOURT|インフォメーション
http://www.sonymusic.co.jp/artist/NikolausHarnoncourt/info
ソニーミュージックによるNIKOLAUS HARNONCOURTのオフィシャルサイト。NIKOLAUS HARNONCOURTの最新情報、着うた(R)、試聴、ライブ情報などを掲載。
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ニコラウス・アーノンクール@90メモリアル・リリース 空前の音楽家の生誕90年のメモリアル・リリースとして、日本未発売の2枚が登場!①J.S.バッハ: カンタータ第26番、第36番&第140番 ②ベートーヴェン:オラトリオ「オリーヴ山上のキリスト」
http://www.sonymusic.co.jp/artist/NikolausHarnoncourt/info/513261
ニコラウス・アーノンクール@90メモリアル・リリース
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Photo: Marco Borggreve
50年以上にわたる演奏活動で、つねに音楽の本質とは何かを探求し続けたニコラウス・アーノンクール。2016年に亡くなったものの、その業績は残された数多くの録音に結実しています。存命であれば90歳となることを記念し(誕生日は12月6日)、晩年の名演を2枚、しかもバッハとベートーヴェンという要の演目のアルバムを、日本でのみ単独で発売いたします。
アーノンクールのバッハといえば、何といってもレオンハルトと共同してテレフンケンに録音した教会カンタータ全190曲が重要な業績といえるでしょう。オリジナル楽器を使用して録音した世界初の全集であり、その価値は全集完結後20年を経た現在でも変わりません。今回発売する3曲は、テレフンケン全集でも担当した得意曲。2007年12月、ウィーン・ムジークフェラインザールにおけるコンツェントゥス・ムジクスの定期演奏会の全演目のライヴ・レコーディングです(このうち第140番のみ、第29番と第61番との組み合わせでアーノンクール生前の2009年に先にリリースされていました)。いずれも、ソプラノのクライターをはじめとする、当時の「アーノンクール組」とでもいえる名歌手がソロに起用された点も大きなポイント。アーノンクールはこの後もバッハ作品を取り上げ続けますが、アーノンクール自身が承認したバッハ作品の録音はこれが最後となりました。
ベートーヴェンの作品にはまずヨーロッパ室内管とのコンビでアプローチをはじめたアーノンクールにとって、「オリーヴ山上のキリスト」は、コンツェントゥス・ムジクスと初めて取り上げたベートーヴェン作品でもありました(2001年)。このシュティリアルテ音楽祭でのライヴ・レコーディングはその6年後の再演で、自信に満ちたドラマティックなアプローチが作品の知られざる真価を伝えます。ライヴといってもアーノンクールの録音を長らく手掛けてきたテルデックス・スタジオのフリーデマン・エンゲルブレヒトらが収録したもので、生前のアーノンクール承認済みのものです。ベートーヴェン唯一のオラトリオということもあって時折り録音は行われてきたものの、レア・レパートリーであることに変わりはなく、ピリオド楽器による演奏も新しい物好きのシュペリング/ノイエ・オーケストラ盤(Opus111)があるのみでした。それゆえこのアーノンクールはピリオド楽器による2つ目の全曲盤となります。
[ニコラウス・アーノンクール@90メモリアル・リリース]
J.S.バッハ: カンタータ第26番、第36番&第140番
ニコラウス・アーノンクール
J. S. Bach: Cantatas BWV 26, 36 & 140 | Nikolaus Harnoncourt
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■品番 1CD:SICC-30516 ■発売日: 2019年12月04日
■定価: ¥2,500+税 ■特記事項: Bluspec CD2
アーノンクールが発売を認めた最後のバッハ録音。ムジークフェラインを沸かせたカンタータの夕べでの空前のライヴ・レコーディング。
■アーノンクールのバッハといえば、何といってもレオンハルトと共同してテレフンケンに録音した教会カンタータ全190曲が重要な業績といえるでしょう。オリジナル楽器を使用して録音した世界初の全集であり、その価値は全集完結後20年を経た現在でも変わりません。またそれ以外にも、2曲の受難曲、ロ短調ミサ、クリスマス・オラトリオ、モテット集、管弦楽組曲、ブランデンブルク協奏曲、室内楽、そして無伴奏チェロ組曲全曲にいたるまで、バッハの主要作品を、指揮者としてまたチェロ奏者として繰り返し演奏・録音し、20世紀後半のバッハ演奏の最先端を走っていました。
■当盤の3曲は、テレフンケン全集でも担当した得意曲。2007年12月、ウィーン・ムジークフェラインザールにおけるコンツェントゥス・ムジクスの定期演奏会の全演目のライヴ・レコーディングです(このうち第140番のみ第29番と第61番との組み合わせでアーノンクール生前の2009年に先にリリースされていました)。いずれも、ソプラノのクライターをはじめとする、いわば「アーノンクール組」とでもいえる名歌手がソロに起用された点も大きなポイント。アーノンクールはこの後もバッハ作品を取り上げ続けますが、アーノンクール自身が承認したバッハ作品の録音はこれが最後となりました。晩年のアーノンクールのバッハ解釈者としての深まりをはっきりと刻印した、まさに決定的な演奏です。
■『ニコラウス・アーノンクールのバッハ録音は、1965年頃の無伴奏チェロ組曲全曲からマタイ・ヨハネの両受難曲まで多岐にわたるが、その中でも最も優れた業績として1970年から1988年にかけてグスタフ・レオンハルトと共同でテルデック・レーベルに完成させたバッハの教会カンタータ全集があげられよう。190曲のうち、アーノンクールが担当したのは143曲と全体の約4分の3にのぼるが、ピリオド楽器の使用、合唱のソプラノとアルト・パートに少年合唱に起用するというポリシーが貫かれたこの全集録音は、20世紀後半のピリオド楽器復興の一つの到達点であった。
不思議なことにこの全集録音以外のアーノンクールによるバッハの教会カンタータの録音は極めて少ない。1981年11月、ウィーン・ムジークフェラインザールにおいてモーツァルト「レクイエム」の前半に演奏された第161番、2000年12月、メルク修道院におけるコンサートでの第61番・第117番という、いずれも映像に記録された3曲のほかは、当盤の3曲、それに2006年12月と2007年1月に「クリスマス・オラトリオ」が2回に分けて演奏された際に一緒に取り上げられた第61番と第29番(この2曲はソニー・クラシカルから発売済み)しかない。それだけに、2007年12月、ムジークフェラインザールで行われた演奏会の全演目をそっくり再現する当盤は、アーノンクールがバッハ演奏において少年合唱の起用をやめ、より安定感があり表現力の強い女声合唱に変えて以降のカンタータ演奏の記録としても、貴重な意味合いを持つ。』(ライナーノーツより)
■参考資料リンク ウィーン・ムジークフェラインザールにおけるアーノンクールとコンツェントゥス・ムジクスの演奏記録 <a href="https://www.musikverein.at/konzertarchiv#!/suchbegriff/harnoncourt/">https://www.musikverein.at/konzertarchiv#!/suchbegriff/harnoncourt/</a>
<img src="http://www.sonymusic.co.jp/img/common/artist_image/80009000/80009233/images/3MOD.JPG" alt="" width="880" height="587" />
[収録曲]
ヨハン・セバスティアン・バッハ
カンタータ第26番「ああ いかにはかなき、ああ いかにむなしき」 BWV 26 16:03
1 第1曲 合唱「ああ いかにはかなき、ああ いかにむなしき」 3:05
2 第2曲 アリア「ざわめく流れ疾く走るごと」(テノール) 7:01
3 第3曲 レチタティーヴォ「歓楽きわまって哀愁生じ」(アルト) 0:53
4 第4曲 アリア「地上の宝に心をかけよと」(バス) 3:30
5 第5曲 レチタティーヴォ「栄華の極みに昇れる人も」(ソプラノ) 0:46
6 第6曲 コラール「ああ いかにはかなき、いかにむなしき」(合唱) 0:48
カンタータ第36番「喜び勇みて羽ばたき昇れ」 BWV 36 29:41
第1部
7 第1曲 合唱「喜び勇みて羽ばたき昇れ」 3:59
8 第2曲 コラール「いざ来ませ、異邦人の救い主」(ソプラノ、アルト) 4:58
9 第3曲 アリア「愛はやさしき足どりをもて」(テノール) 5:54
10 第4曲 コラール「緒琴のしらべをこぞりて合わせ」(合唱) 1:30
第2部
11 第5曲 アリア「よくぞ来ませり、尊き宝のきみ」(バス) 3:24
12 第6曲 コラール「汝おん父にひとしき者よ」(テノール) 1:57
13 第7曲 アリア「力なき、弱き声といえども」(ソプラノ) 7:25
14 第8曲 コラール「讃美、父なる神に」(合唱) 0:34
カンタータ第140番「目覚めよ、と われらに呼ばわる物見らの声」 BWV 140 27:39
15 第1曲 合唱「目覚めよ、と われらに呼ばわる物見らの声」 6:56
16 第2曲 レチタティーヴォ「彼は来たる、まことに来たる」(テノール) 0:58
17 第3曲 二重唱アリア「いつ来ますや、わが救いのきみ?」(ソプラノ/バス) 5:52
18 第4曲 コラール「シオンは物見らの歌うを聞けり」(テノール) 3:57
19 第5曲 レチタティーヴォ「さらばわがもとに入れ」(バス) 1:29
20 第6曲 二重唱アリア「わが愛する者はわが属となれり」(ソプラノ/バス) 6:33
21 第7曲 コラール「グローリアの頌め歌 汝に上がれ」(合唱) 1:53
ユリア・クライター(ソプラノ) エリーザベト・フォン・マグヌス(アルト)
カート・ストレイト(テノール) アントン・シャリンガー(バス)
アルノルト・シェーンベルク合唱団 [合唱指揮:エルヴィン・オルトナー]
ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス
指揮:ニコラウス・アーノンクール
[録音]2007年12月15日&16日、ウィーン、ムジークフェラインザールでのライヴ・レコーディング
[プロデューサー]マルティン・ザウアー [レコーディング・エンジニア]ミヒャエル・ブラマン [エディティング・エンジニア]マルティン・ザウアー、ルネ・メラー
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[ニコラウス・アーノンクール@90メモリアル・リリース]
ベートーヴェン:オラトリオ「オリーヴ山上のキリスト」
ニコラウス・アーノンクール
Beethoven: Christus am Ölberge | Nikolaus Harnoncourt
<img src="http://www.sonymusic.co.jp/img/common/artist_image/80009000/80009233/images/SICC30517_Harnoncourt_beethoven.jpg" alt="" width="584" height="583" />
■品番 1CD:SICC-30517 ■発売日: 2019年12月04日
■定価: ¥2,500+税 ■特記事項: Bluspec CD2 ■レーベル: Sony Classical
アーノンクールがコンツェントゥス・ムジクスと初めて取り上げたベートーヴェン唯一のオラトリオ。イエスの苦悩と捕縛が切実に描き出された名演。
■ベートーヴェンの唯一のオラトリオ、「オリーヴ山上のキリスト」は、1803年にわずか数週間で完成した作品で、オリーヴ山でイエス・キリストが立ち寄って祈りを捧げ、捕縛される場面を描いています。独唱、合唱、管弦楽による作品で、3人の独唱はテノール(イエス)、ソプラノ(ゼーラフ[セラフィム=天使])、バス(ペテロ)、合唱とオーケストラのために書かれた50分ほどの作品です。
■ベートーヴェンの作品にはまずヨーロッパ室内管とのコンビでアプローチをはじめたアーノンクールにとって、このオラトリオは、コンツェントゥス・ムジクスと初めて取り上げたベートーヴェン作品でもありました(2001年)。このシュティリアルテ音楽祭でのライヴ・レコーディングはその6年後の再演で、シューベルト「オッフェルトリウム『声をはり上げよ』(Intende voci)D 963」と共にシュタインツの聖カタリーナ教区教会で演奏された時のものです。自信に満ちたドラマティックなアプローチが作品の知られざる真価を伝えます。ライヴといってもアーノンクールの録音を長らく手掛けてきたテルデックス・スタジオのフリーデマン・エンゲルブレヒトらが収録したもので、生前のアーノンクール承認済みのものです。
■ベートーヴェン唯一のオラトリオということもあって、モノラルLPではシェルヘン/ウィーン国立歌劇場盤(ウエストミンスター)、ステレオLPではベルンハルト・クレ―/ウィーン響盤(DG)、オーマンディ/フィラデルフィア管盤(CBS→ソニー・クラシカル)、ヴァンゲンハイム/ボン・ベートーヴェンハレ管盤(EMI→ワーナーミュージック)、さらにはドミンゴをイエス役に起用したことで話題になったケント・ナガノ/ベルリン・ドイツ響盤(ハルモニア・ムンディ)など、時折り録音は行われてきたものの、レア・レパートリーであることに変わりはなく、ピリオド楽器による演奏も新しい物好きのシュペリング/ノイエ・オーケストラ盤(Opus111)があるのみでした。それゆえこのアーノンクールはピリオド楽器による2つ目の全曲盤となります。
■『ニコラウス・アーノンクールが、1985年に生地グラーツで創設したシュティリアルテ音楽祭は、アーノンクールにとっての実験工房のような意味合いを持っていた。ウィーン・コンツェントゥス・ムジクスとヨーロッパ室内管弦楽団を起用しての音楽の探求、特に後者とのベートーヴェン以降のレパートリーへの挑戦は、テルデックによるレコーディングとの両輪で進められ、それまでのアーノンクールの音楽家としてのイメージを大きく塗り替えることになった(その歩みは同音楽祭のサイト内の特集ページで確認することができる。2002~15年の記録 styriarte.com/styriarte/31-jahre-styriarte-mit-nikolaus-harnoncourt/ 音楽祭の年代記については styriarte.com/styriarte/chronik/)。 当盤のベートーヴェンのオラトリオ「オリーヴ山上のキリスト」は、2007年の同音楽祭で取り上げられた。2000年代に入ってからは、アーノンクールはこの音楽祭のために毎年3~4演目を準備することが常だったが、この年は、ヨーロッパ室内管とのベートーヴェンのミサ曲ハ長調と交響曲第5番(6月22~24日、ヘルムート・リスト・ハレ)、コンツェントゥスとのハイドンのオラトリオ「四季」(6月30日、7月1日、シュテファニエンザール)のほか、7月7日と8日にシュタインツの聖カタリーナ教区教会でシューベルトのオッフェルトリウム「声をはり上げよ(Intende voci)」D 963と共に演奏されたのが、この「オリーヴ山上のキリスト」であった。なおこの年の演目は、ベートーヴェンが同音楽祭エディションの映像(交響曲第5番のリハーサル風景を含む)、ハイドンがソニー・クラシカルへの録音として記録されており、アーノンクールの音楽づくりを多角的に辿ることができる。 また、ベートーヴェンの作品にはまずハーグ・フィル(1986年、フェルトキルヒ・シューベルティアーデ音楽祭での「フィデリオ」)、そしてより本格的にはヨーロッパ室内管(1986年、交響曲第5番で初共演)というモダン・オーケストラを起用してアプローチをはじめたアーノンクールにとって、このオラトリオは、コンツェントゥス・ムジクスと初めて取り上げたベートーヴェン作品となった(2001年、「ヨーゼフ2世葬送カンタータ」とともに演奏)。このシュティリアルテ音楽祭での演奏はその6年後の再演で、アーノンクールはこの後やはりコンツェントクスと2010年1月に再び「ヨーゼフ2世葬送カンタータ」とともに取り上げている。』(ライナーノーツより)
<img src="http://www.sonymusic.co.jp/img/common/artist_image/80009000/80009233/images/Orlando505.jpg" alt="" width="880" height="585" />
■収録曲
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
オラトリオ「オリーヴ山上のキリスト」 作品85 50:30
第1曲 序奏、レチタティーヴォとアリア
1 序奏 5:41
2 レチタティーヴォ「エホバよ、汝、わが父よ」(イエス) 3:35
3 アリア「私の魂は、迫る苦しみに動揺しています」(イエス) 5:04
第2曲 レチタティーヴォ、アリアと合唱
4 レチタティーヴォ「震えよ、大地!」(ゼーラフ) 1:32
5 アリア「救世主の善意を讃えよ」(ゼーラフ)~ 合唱「おお、万歳、お前たち救われた者たちよ!」(ゼーラフ、天使の合唱) 8:32
第3曲 レチタティーヴォと二重唱
6 レチタティーヴォ「お前の口から私に告げてくれ」(イエス、ゼーラフ) 1:02
7 二重唱「されば、わが父よ」(イエス、ゼーラフ) 5:24
第4曲 レチタティーヴォと合唱
8 レチタティーヴォ「来たれ、死よ」(イエス) 1:09
9 合唱「我らは見た、彼が山に向かうのを」(兵士の合唱) 1:54
第5曲 レチタティーヴォと合唱
10 レチタティーヴォ「私を捕えんために出発した者たちは」(イエス) 1:31
11 合唱「ここに追放された男がいる」(兵士の合唱) 2:04
第6曲 レチタティーヴォ、三重唱と合唱 12 レチタティーヴォ「厚かましい手で、汝栄光あるもの」(ペテロ、イエス) 1:16
13 三重唱「私の血管の中には」(ペテロ、イエス、ゼーラフ) 4:25
14 合唱「立て!裏切り者を捕えろ」(兵士の合唱) 3:10
15 合唱「彼は崇高なる者」(天使の合唱) 1:08
16 合唱「汝たち天使の合唱よ、声たからかに」(天使の合唱) 3:03
ゼーラフ[セラフィム] ローラ・アイキン(ソプラノ)
イエス ヘルベルト・リッペルト(テノール)
ペトロ フローリアン・ベッシュ(バリトン)
アルノルト・シェーンベルク合唱団 [合唱指揮:エルヴィン・オルトナー]
ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス
指揮:ニコラウス・アーノンクール
[録音]2007年7月7日&8日、オーストリア、シュタインツ、聖カタリーナ教区教会でのライヴ・レコーディング(シュティリアルテ音楽祭)
[プロデューサー]フリーデマン・エンゲルブブレヒト [レコーディング・エンジニア]ミヒャエル・ブラマン [エディティング・エンジニア]ユリアン・シュヴェンクナー、マルティン・ザウアー
A co-production of styriarte and Sony Classical, a division of Sony Music Entertainment
2019-12-04
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ニコラウス・アーノンクール 『ベートーヴェン:ミサ・ソレムニス』に関するお詫びとお知らせ
http://www.sonymusic.co.jp/artist/NikolausHarnoncourt/info/477757
このたび、当社が販売しております ニコラウス・アーノンクール『ベートーヴェン:ミサ・ソレムニス』(国内盤/輸入盤)におきまして、マスターテープ制作の過程で発生した不良箇所があることが判明いたしました。ここに深くお詫び申し上げます。日本国内でご購入されたお客様には、下記の対応をさせて頂きます。
<不良箇所>
◆トラック5 「クレド」 0:58付近
第29小節が一拍ほど長い。
※輸入盤ボックス「Harnoncourt - The Complete Sony Recordings」はCD40のトラック5
<ご対応方法>
下記をご確認ください。
■国内盤2016年6月22日発売
SICC-30250SICC-30279ニコラウス・アーノンクール 『ベートーヴェン:ミサ・ソレムニス(2015年ライヴ)』
<a style="position: absolute; top: 0; left: 0; width: 100%; height: 100%; text-indent: 100%; text-decoration: none;" href="https://www.sonymusic.co.jp/artist/NikolausHarnoncourt/page/kokunai_1701" target="_blank">>></a>
■輸入盤CD 2016年6月3日発売
8898531359-2 Nikolaus Harnoncourt『Beethoven: Missa Solemnis』
<a style="position: absolute; top: 0; left: 0; width: 100%; height: 100%; text-indent: 100%; text-decoration: none;" href="https://www.sonymusic.co.jp/artist/NikolausHarnoncourt/page/yunyu_1701" target="_blank">>></a>
■輸入盤ボックス2016年10月7日発売
8887517375-2 Nikolaus Harnoncourt / Harnoncourt - The Complete Sony Recordings
<a style="position: absolute; top: 0; left: 0; width: 100%; height: 100%; text-indent: 100%; text-decoration: none;" href="https://www.sonymusic.co.jp/artist/NikolausHarnoncourt/page/yunyubox_1701" target="_blank">>></a>
2017-01-27
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ニコラウス・アーノンクール追悼リリース。自らの音楽人生の総決算となった畢生の「ミサ・ソレムニス」が登場!
http://www.sonymusic.co.jp/artist/NikolausHarnoncourt/info/467280
【ニコラウス・アーノンクール追悼企画】
ベートーヴェン:ミサ・ソレムニス(2015年ライヴ)
ニコラウス・アーノンクール
Beethoven: Missa Solemnis | Nikolaus Harnoncourt
■品番 SICC-30279 ■発売日: 2016年6月22日予定
■定価: ¥2,600+税 ■ Bluspec CD2
<img style="width: 506px; height: 510px;" src="http://www.sonymusic.co.jp/img/common/artist_image/80009000/80009233/images/NH_beethoven_missa_solemnis_cover.jpg" alt="" width="585" height="587" />
■2016年3月5日にその86歳の生涯をとじたアーノンクールが、自らの音楽人生の総決算と考え発売を熱望していたベートーヴェンの「ミサ・ソレムニス」。2015年7月、グラーツのシュティリアルテ音楽祭におけるライヴ・レコーディングです。
■2015年のシュティリアルテ音楽祭ではこの「ミサ・ソレムニス」のほか、2つの演目が予定されていましたが、アーノンクールは体調不良のためその一つをキャンセルし、万全の姿勢で「ミサ・ソレムニス」の3回の上演に臨みました(7月4日~6日)。手兵コンツェントゥスとAシェーンベルク合唱団、選り抜きの歌手陣を揃えた公演はオーストリア放送協会によってTV生中継も行なわれ、大きな話題を呼びました。その後アーノンクールはシュティリアルテでもう1演目(ハイドン:交響曲第97番・戦時のミサ)を指揮し、さらに7月22日、ザルツブルク音楽祭に出演してメッゾ・ソプラノ以外は同一メンバーで「ミサ・ソレムニス」をもう一度指揮しており、これがアーノンクールにとって生涯最後の演奏となりました。その意味で、この「ミサ・ソレムニス」は60年以上におよぶアーノンクールの音楽活動の集大成と位置付けられる演奏と言えるでしょう。
■アーノンクールが初めて「ミサ・ソレムニス」を取り上げたのは1988年、フェルトキルヒのホーエネムス・シューベルト音楽祭におけるハーグ・フィルとの共演でした。1992年にはザルツブルク音楽祭の開幕演奏会(同音楽祭への正式なデビューでもありました)でも取り上げられ、この時はテルデックによるライウ録音も行なわれています(ヨーロッパ室内管)。その後は1998年にヨーロッパ室内管とのヨーロッパ・ツアーで取り上げ、さらに2012年にコンセルトヘボウ管と演奏(この時は映像収録され、映像ソフト化済み)したのがアーノンクールによる全演奏で、それだけに非常に大切にしていた作品であることがわかります。今回の「ミサ・ソレムニス」は、手兵コンツェントゥスとの初めての演奏となったもので、まさにアーノンクールが生涯をかけて追及してきた音楽芸術の終着点ともいえる特別な演奏となりました。
■引退表明後のアーノンクールは、自らの音楽的遺言ともいうべきこの「ミサ・ソレムニス」の完成に力を注ぎ、リハーサルも含めた全録音素材を試聴・確認しており、彼の綿密な編集指示をもとに長年アーノンクールの録音を手掛けてきたテルデックス・スタジオのマーティン・ザウアーがマスターをリミックス・編集し完成させました。その意味でまさにアーノンクールの最終遺志が隅々まで行き届いた理想的な形で、ベートーヴェン畢生の大作における新たな解釈が打ち立てられるのです。
■81分30秒を1枚に収めた長時間収録盤です。
【収録曲】
ベートーヴェン
ミサ・ソレムニス ニ長調作品123
ローラ・アイキン(ソプラノ)
ベルナルダ・フィンク(メッゾ・ソプラノ)
ヨハネス・チュム(テノール)
ルーベン・ドローレ(バス)
アルノルト・シェーンベルク合唱団
[合唱指揮:エルヴィン・オルトナー]
ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス
指揮:ニコラウス・アーノンクール
【録音】
2015年7月4日~6日、グラーツ、シュテファニエンザールでのライヴ・レコーディング
<img style="width: 469px; height: 352px;" src="http://www.sonymusic.co.jp/img/common/artist_image/80009000/80009233/images/hires-Ouverture_spirituelle_Missa_solemnis_Harnoncourt_Drole_Chum_Aikin_Kulman_Concentus_Musicus_Wien_c_SF_Franz_Neumayr.jpg" alt="" width="587" height="433" />
2015年7月22日、生涯最後の演奏となったザルツブルク音楽祭での「ミサ・ソレムニス」の後のカーテン・コール。
Photo: Salzburger Festspiele/Franz Neumayr
2016-04-22
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ニコラウス・アーノンクール追悼リリース。「魔笛」解釈の頂点となった2012年ザルツブルク音楽祭の名演が登場。
http://www.sonymusic.co.jp/artist/NikolausHarnoncourt/info/467283
【ニコラウス・アーノンクール追悼企画】
モーツァルト:歌劇「魔笛」(2012年ザルツブルク音楽祭ライヴ)
ニコラウス・アーノンクール
Mozart:Die Zauberflote | Nikolaus Harnoncourt
■品番 ブルーレイディスク:SIXC-13
■発売日: 2016年6月22日予定■ ¥5,700+税 ■Blulay Video
<img style="width: 391px; height: 548px;" src="http://www.sonymusic.co.jp/img/common/artist_image/80009000/80009233/images/201604212116150.jpg" alt="" width="880" height="1248" />
■2012年のザルツブルク音楽祭でJ.D.ヘルツォークの新演出で上演された「魔笛」は、アーノンクールにとっては1986年のチューリヒ歌劇場での新演出に始まる約30年にわたる「魔笛」解釈の頂点となったものです。アーノンクールは1985年のチューリヒ以降、ウィーン国立歌劇場(1988年)、チューリヒ歌劇場(2007年)と舞台上演を重ね、1987年にはチューリヒのアンサンブルでテルデック・レーベルにレコーディングも行なっているこだわりのある作品です。
■2012年のザルツブルクでは、手兵ウィーン・コンツェントゥス・ムジクスをピットに入れ(ザルツブルク音楽祭史上、ピリオド楽器のオーケストラが「魔笛」のピットに入ったのはこの時が初めて)、クライター、ツェッペンフェルト、リヒターなど歌手たちも新進気鋭を揃えています。この時すでに押しも押されぬ巨匠となっていたアーノンクールでしたが、「魔笛」については、「いつもやり足りていない思いにかられていました。私はだまだこの作品を理解する途上にいると思いますが、今回のザルツブルクの上演が、少しでも前に進んでいることを願うばかりです」と謙虚に語っています。
■ヘルツォークの演出は、最近の流行に沿った「読み替え」タイプ。演出は、ザラストロと夜の女王の双方を「偽善」と解釈することで、「魔笛」台本の抱える矛盾を解決しようとしたもの。半野外のフェルゼンライトシューレの広い舞台をダイナミックに使用し、斬新で新鮮さいっぱいのモーツァルトが現代に甦っています。
[収録曲]
モーツァルト
歌劇「魔笛」K.620
[2幕のジングシュピール/台本:エマヌエル・シカネーダー]
ベルナルト・リヒター(タミーノ/テノール)
ユリア・クライター(パミーナ/ソプラノ)
ゲオルク・ツェッペンフェルト(ザラストロ/バス)
マンディ・フレドリヒ(夜の女王/ソプラノ)
マルクス・ヴェルバ(パパゲーノ/バリトン)
エリーザベト・シュヴァルツ(パパゲーナ/ソプラノ)
ルドルフ・シャシンク(マノスタトス/テノール)
サンドラ・トラットニヒ(第1の侍女/ソプラノ)
アニヤ・シュロッサー(第2の侍女/メゾ・ソプラノ)
ヴィープケ・レーンクール(第3の侍女/アルト)
マルティン・ガントナー(弁者/バス)
ルシアン・クラズネッツ(第1の戦士&第1の祭司/テノール)
アンドレアス・ヘルル(第2の戦士/バス)
テルツ少年合唱団(3人の童子)
[演出]ヤンス=ダニエル・ヘルツォーク
[装置&衣裳]マティス・ナイトハールト
[照明]シュテファン・ボリガー
[振付]ラムセス・ジーグル
[演奏]
ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス
ウィーン国立歌劇場合唱団
[合唱指揮]エルンスト・ラッフェルスベルガー、ゲルハルト・シュミット=ガーデン(テルツ少年合唱団)
[指揮]ニコラウス・アーノンクール
[収録] 2012年7月25日~8月6日、ザルツブルク、フェルゼンライトシューレでのライヴ・レコーディング
[映像監督]フェリックス・ブライザッハ
[レコーディング・プロデューサー]フリーデマン・エンゲルブレヒト
[音声エディティング&ミキシング]ユリアン・シュヴェンクナー
2016-04-22
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ニコラウス・アーノンクール 『 ベートーヴェン:交響曲第4番&第5番「運命」 』に関するお詫びとお知らせ
http://www.sonymusic.co.jp/artist/NikolausHarnoncourt/info/466161
このたび、当社が販売しております ニコラウス・アーノンクール『ベートーヴェン:交響曲第4番&第5番「運命」 』(国内盤/輸入盤/配信商品)におきまして、マスターテープ制作の過程で発生した不良箇所があることが判明いたしました。ここに深くお詫び申し上げます。日本国内でご購入されたお客様には、下記の対応をさせて頂きます。
<不良箇所>
◆トラック1 「交響曲第4番 変ロ長調作品60第1楽章」9:30付近
第315小節の休符が少し短い。
<ご対応方法>
下記をご確認ください。
■国内盤2016年2月3日発売
SICC-30250ニコラウス・アーノンクール『ベートーヴェン:交響曲第4番&第5番「運命」』
<a style="position: absolute; top: 0; left: 0; width: 100%; height: 100%; text-indent: 100%; text-decoration: none;" href="https://www.sonymusic.co.jp/artist/NikolausHarnoncourt/page/kokunai" target="_blank">>></a>
■輸入盤2016年2月5日発売
8887513645-2 Nikolaus Harnoncourt『Beethoven: Symphonies Nos. 4 & 5』
<a style="position: absolute; top: 0; left: 0; width: 100%; height: 100%; text-indent: 100%; text-decoration: none;" href="https://www.sonymusic.co.jp/artist/NikolausHarnoncourt/page/yunyu" target="_blank">>></a>
■配信商品
<a style="position: absolute; top: 0; left: 0; width: 100%; height: 100%; text-indent: 100%; text-decoration: none;" href="https://www.sonymusic.co.jp/artist/NikolausHarnoncourt/page/haishin" target="_blank">>></a>
2016-03-29
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ソニー・クラシカルによるニコラウス・アーノンクール追悼の辞
http://www.sonymusic.co.jp/artist/NikolausHarnoncourt/info/465551
<img style="width: 439px; height: 426px; margin-right: auto; margin-left: auto; display: block;" src="http://www.sonymusic.co.jp/img/common/artist_image/80009000/80009233/images/bookletNH015.jpg" alt="" width="880" height="880" />
2016年3月5日、ニコラウス・アーノンクール氏が、氏の家族に見守られて亡くなりました。演奏活動からの引退を表明されてからわずか3ヵ月での逝去は、われわれソニー・クラシカルのメンバー全員は大きな悲しみの中にいます。
1929年、ベルリンに生まれたアーノンクール氏はオーストリアのグラーツで少年~青年期を過ごし、1952年にカラヤンによってウィーン交響楽団のチェロ奏者に採用されました(1969年まで在籍)。古楽への強い関心を持っていたアーノンクール氏は、その翌年自らの古楽アンサンブルを組織し、1954年にはパウル・ヒンデミット指揮のもとウィーン・コンツェルトハウスでデビューを飾りました。このアンサンブルは1957年からはウィーン・コンツェントゥス・ムジクスの名を冠され、世界的な名声を博することになります。
1970年代からアーノンクール氏はロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団、ヨーロッパ室内管弦楽団、ベルリン・フィル、ウィーン・フィルを中心とする名門オーケストラ、チューリヒ歌劇場、ウィーン国立歌劇場、アン・デア・ウィーン劇場などのオペラハウスに活動の場を広げていきました。1985年にはグラーツにシュティリアルテ音楽祭を創設し、1990年代初頭からはザルツブルク音楽祭の常連となりました。1972年から1992年にかけては同じザルツブルクにあるモーツァルテウム音楽院で教育活動にも従事しています。
アーノンクール氏はその演奏と録音、そして『言葉としての音楽』『音楽は対話である』などの著作などの音楽的業績に対して、ポーラー音楽賞(1994年)、エルンスト・フォン・ジーメンス賞(2002年)、京都賞(2005年)など、さまざまな賞を受賞しています。2009年にはグラモフォン誌の生涯業績賞を、2014年にはその業績に対してエコー・クラシック賞がおくられています。
アーノンクール氏の逝去によって、われわれは、半世紀にわたって最も重要な足跡を残してきた指揮者、そして常に音楽の本質を捉えようとする探究心を持ち続けた人間味あふれる音楽家を失ったのです。われわれソニー・クラシカルは2002年以来、アーノンクール氏とともにその音楽の探求の旅を共にして参りました。その過程で、「器楽によるオラトリオ」として捉えたモーツァルトの後期三大交響曲、そして生前の最後のリリースとなったベートーヴェンの交響曲第4番・第5番「運命」など、氏の好奇心あふれる独創的な想像力が生み出した卓越した解釈を記録した数多くの録音を残すことが出来ました。そのことに対して深く感謝し、哀悼の意を表します。
2016年3月7日
2016-03-08
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ニコラウス・アーノンクール 1929年12月6日~2016年3月5日
http://www.sonymusic.co.jp/artist/NikolausHarnoncourt/info/465499
<img src="http://www.sonymusic.co.jp/img/common/artist_image/80009000/80009233/images/NikolausHarnoncourt_MarcoBoggreve-.jpg" alt="" width="640" height="634" />
オーストリアの指揮者ニコラウス・アーノンクールさんが3月5日に亡くなりました。
オフィシャル・ホームページには、3月5日に家族に見守られて安らかに亡くなった、と記されています。昨年12月5日、86歳の誕生日の前日に演奏活動からの引退を表明したばかりでした。
深く哀悼の意を表し、ご冥福をお祈りいたします。
オフィシャル・ホームページ
<a href="http://www.harnoncourt.info/">http://www.harnoncourt.info/</a>
2016-03-07
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ついに巨匠アーノンクールの「ラスト・レコーディング」。これまで誰も聴くことがなかった、超絶のベートーヴェン2曲。
http://www.sonymusic.co.jp/artist/NikolausHarnoncourt/info/462556
2015年12月5日、86歳の誕生日の前日に演奏活動からの引退を表明したオーストリアの巨匠指揮者ニコラウス・アーノンクール。ソニー・ミュージックからの最新アルバム「ベートーヴェン:交響曲第4番&第5番『運命』」が、文字通りアーノンクールにとっての「ラスト・レコーディング」となる。
2003年、それまで40年以上レコーディングを続けてきたテルデック・レーベルを離れ、RCAレッド・シール・レーベルに移籍し、 1枚1枚にこだわりのある魂のこもったアルバムを発表してきたアーノンクールにとっての文字通り最後の録音であり、音楽活動の総決算ということになる。
新録音は、今年5月にウィーンのムジークフェラインザールで行なわれ、ソールドアウトとなったウィーン・コンツェントゥス・ムジクスの定期演奏会でライヴ収録されたベートーヴェンの交響曲第5番「運命」と第4番の2曲。1991~92年にアーノンクールがレコーディングしたベートーヴェンの交響曲全集がヨーロッパ室内管弦楽団との演奏であったのに対し、今回は1953年の創設以来自ら手塩にかけてきたピリオド楽器オーケストラ、ウィーン・コンツェトゥス・ムジクスとの初めての(そして最後の)ベートーヴェン録音である点に大きな特徴がある。アーノンクールが「再録音に踏み切ったのは、ピリオド楽器の使用が一番大きい」と語っている通り、今回の新録音では、当時の楽器の特性や響きを知りつくしていたベートーヴェンがあちこちに仕掛けた独特の響きがこれまでにないほど徹底的に掘り起こされている。
今回の演奏と録音に当たっては、いつものように自筆譜やさまざまな出版譜を含む一次資料を丹念に洗い直し、「ベートーヴェンの楽譜には何も足さない」というストイックな姿勢も貫かれ、「まるで映画のフラッシュバックのよう」とアーノンクールが語っている通り、ベートーヴェンの指示に従って第5番の第3楽章の主部の繰り返しも実施されている。同じく第5番第4楽章で登場するトロンボーンの驚くべき強調、ピッコロの独自のバランス、そして何よりも最後の和音連打のタメは、おそらく作品の初演に接した聴衆の驚きを想起させるほどの衝撃といえるだろう。第4番もこれまでにないほどの重量感を持ち、「北欧神話の巨人に挟まれた優美なギリシャの乙女」というシューマンの言葉をも覆すほどの個性的な相貌を獲得している。
CDのライナーノーツには、引退を表明する前に行なわれたアーノンクールへのインタビューからの長文のコメントが掲載されており、「全ての真に偉大な芸術作品は、謎を残すものだ。これは、私が音楽家である限り、決して同じ演奏を繰り返せない、ということを意味する。私には『完璧』という言葉を使うことすら、何かの間違いのように思える。完璧になり得るものなど、この世には存在しないからだ」と、常に新たな挑戦し続けてきたアーノンクールらしい気概の込められた言葉がつづられている。
【作品情報】
タイトル:ベートーヴェン:交響曲第4番&第5番「運命」
アーティスト名:ニコラウス・アーノンクール&ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス
<img style="margin-top: 4px; margin-bottom: 4px;" src="http://www.sonymusic.co.jp/img/common/artist_image/80009000/80009233/images/201512111400141.jpg" alt="" width="240" height="240" />
収録曲
1.交響曲 第4番 変ロ長調 作品60
2.交響曲 第5番 ハ短調 作品67「運命」
発売日:2016年2 月3日
品番:SICC30250
価格:定価2,600円+税
2016-02-03
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ニコラウス・アーノンクールの「ラスト・レコーディング」となる「ベートーヴェン:交響曲第4番&第5番「運命」」、2016年2月3日に国内先行発売。
http://www.sonymusic.co.jp/artist/NikolausHarnoncourt/info/462405
12月5日のアーノンクールの引退表明によって、2016年2月3日発売予定の「ベートーヴェン:交響曲第4番&第5番「運命」」(SICC30250)は、文字通りアーノンクールにとっての「ラスト・レコーディング」となります。
2003年に40年以上レコーディングを続けてきたテルデック・レーベルを離れ、当時のBMGクラシックスに移籍し、
1枚ごとに魂のこもったアルバムを発表してきたアーノンクールにとっての最後のアルバム、音楽活動の総決算ということになります。
ライナーノーツには引退を表明する前に行なわれたアーノンクールへのインタビューからの長文のコメントが掲載されています。
『結局のところ、全ての真に偉大な芸術作品は、謎を残すものだ。不可解さを常に、呈示し続ける。何か常人には理解し難いものとなるのは、真に偉大な芸術家が、自身の想像力を駆使したが故のこと。モーツァルトやベートーヴェンといった作曲家は、自分たちの理解者に向けて演奏活動を行っていたように思えて、実は孤高の存在であり、真の意味では誰にも理解されていなかった。そして、この事実は、私が音楽家である限り、決して同じ演奏を繰り返せない、ということを意味する。単に、不可能なのだ。たとえ誰かがそうできると言ったとしても、私にはできない。少しでも謎に迫るためには、これが私にできる精一杯のことなのだ。
それはまた、自分の目標へいかに到達するか、という問いに対して、なすべきことでもある。目標を達成できる人物とは、実は何の目標も持たなかった人間のことだ、と私は確信している。達成できる目標があったとして、一体どんな目標なのだろう? 残りの人生に何をしてゆくのか、想像できるだろうか? そう、目標と言うものは、一生を賭して達成されるべきものだ。それ自体が、大変なことなのだ。もしも20年後に同じ目標に挑んだとしたら、20年前に比べて、ほんの1ミリでも真実に近づけるかもしれない。これこそが、決して確信をもって音楽を提供することができない、そして、究極の完璧さを達成できない理由なのだ。それどころか、私には「完璧」という言葉を使うことすら、何かの間違いのように思える。完璧になり得るものなど、この世には存在しないからだ。』
と常に新たな挑戦し続けてきたアーノンクールらしい言葉がつづられています。
アルバムの一部をご試聴いただけます。
<a href="https://www.sonymusic.co.jp/artist/NikolausHarnoncourt/discography/SICC-30250" target="_blank">>>ご試聴はこちら</a>
2015-12-08