タイラー来日直前企画!新作の聴きどころおさらい!
いよいよ今週末に迫った来日公演を前に、キャリア史上最高の全米アルバム・チャート2位を記録した新作『フラワー・ボーイ』の聴きどころをおさらい!
1. 長らく同性愛者であったことをカミング・アウト?
これまでに何度となくホモフォビックな発言をし、その度に批判に晒されてきた経験もあるタイラー。だけど、今回はアルバム収録楽曲の中で自身がゲイだとカミングアウトしているとも取れるリリックを披露している。
"2004年から白人の男の子とキスしてた"
from 9曲目「アイ・エイント・ガット・タイム!」
"少年のための物置小屋に隠れていた。そこには本物の愛があったけど、みんな俺のサインを見逃してた"
from 7曲目「ガーデン・シェッド」
といった具合に。タイラー本人は自分のセクシュアリティに関してハッキリと明言していない上に、撹乱させるようなツイッターの発言も見受けられるけれど、真相は一体…?
2. 全17曲によって彩られる美しきタイラー・ワールド
タイラーのアルバム作品といえば、突出したクリエイティヴィティとともに、カオスで過激、時に暴力的な表現とサウンドが多く盛り込まれている点が特徴的だった。ただ、今回は全工程をほぼ一人で創り上げ(タイラーによると「90%は俺が作った」そう)、サウンドに関しても、より音楽的な美しさを追求しているように聴こえる。特に「911 / Mr.ロンリー」や「ボアダム」ではソウルフルで流麗なタイラー・ワールドをも堪能できる。これらの楽曲が、ライヴ時にはどうやって再現され、パフォーマンスされるのか?来日公演で確認できるのが楽しみだ。
3. 本当はあのアーティストのために作った楽曲のハズが…
タイラーがラジオ番組に出演した際に語った事実によると「アイ・エイント・ガット・タイム!」はもともとカニエ・ウエストのために作ったトラックだったそう。「(カニエの前作の)『ザ・ライフ・オブ・パブロ』の制作時にスタジオに行った時、カニエが昼寝してる間に録った曲。このフックをカニエが歌うとヤベえぞ!と思ったんだけど、カニエが断ったんだ」という経緯を経て、本作に収録されることになったそう。また、この曲には「ニッキー・ミナージュにも参加して欲しかった」と語るタイラーだけど、そちらも叶わぬ結果に。ただ、『フラワー・ボーイ』にはフランク・オーシャンやエイサップ・ロッキー、リル・ウェインら頼もしい豪華メンツが参加している!
Text by Shiho Watanabe
【リリース情報】
タイラー・ザ・クリエイター|Tyler, The Creator
4thアルバム
『フラワー・ボーイ』|『Flower Boy』
発売中!
●国内盤CD(全14曲)
初回仕様限定 「GOLF」特典ステッカー封入
2,200円+税/歌詞・対訳・解説付き/SICP-5610
トラックリスト
01. フォワード feat. レックス・オレンジ・カウンティ
02. ホウェア・ディス・フラワー・ブルームス feat. フランク・オーシャン
03. サムタイムズ...
04. シー・ユー・アゲイン feat. カリ・ウチス
05. フー・ダット・ボーイ feat. エイサップ・ロッキー
06. ポットホール feat. ジェイデン・スミス
07. ガーデン・シェッド feat. エステル
08. ボアダム feat. レックス・オレンジ・カウンティ & アンナ・オブ・ザ・ノース
09. アイ・エイント・ガット・タイム!
10. 911/Mr.ロンリー feat. フランク・オーシャン & スティーヴ・レイシー
11. ドロッピン・シーズ feat. リル・ウェイン
12. ノベンバー
13. グリッター
14. エンジョイ・ライト・ナウ、トゥデイ